ヒット大地は、子供の頃、
ときどき不思議な「夢」を見た。
「夢」というより、「記憶」と言った方がいいだろう。
「ある惑星から、地球に向かって、ぐ~んと、舞い降りてくる記憶」だ。
地球がどんどん近づいてくる・・・・
そのときの崇高で不思議な感情・・・
「地球って、変な惑星だな・・」とか
「よし、頑張ろうじゃないか」とか・・・そういう、心高ぶる気持ちだ。
悪い感情じゃない。
不安もあるが、身の引き締まる思いだ。
この記憶、なぜか、なつかしい気持ちがする。
ふるさとに戻るような気持ちだ。
たぶん、前世の記憶も、たっぷり残っているためだろう。
地球の地面が、迫ってくる記憶・・・・この記憶は、10代まではあった。
しかし、30過ぎると、次第に薄れていった。
話は全く変わるが、子供は2歳まで、
母親の産道から生まれた記憶を持っている。
その証拠に、2歳の子供に、
「どこから生まれたの?」
「どうやって生まれたの?」
と尋ねると、
母のオナカを指摘するのだ。
ところが、4歳5歳になると、見事に忘れる。
地球に生まれ変わるに当たり、
ヒット大地には、懸念もあった。
その最大のものは、
「神を忘れること」だ。
地球のような野蛮な偏差値38の惑星に行けば、
神を真に信じているものは、ごく少数だ。
キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒などと言っても、
実態は、ニセ教徒がほとんどだ。
その証拠に、彼らは宗教戦争という、絶対にやってはいけないことを、
平気でやっている。
または経済侵略のために、宗教を利用している。
(例:カトリックによる中南米の侵略・大虐殺など)
ヒット大地は、ニセ宗教に染まってはいけないので、
誕生の地を、「神を知らない日本」にすることにした。
日本のいい点は、もうひとつある。
それは、治安が安全だということだ。
どんなに志のある人間でも、
戦争や社会情勢不安に巻き込まれたんじゃ、
まともな人生を送ることができない。
さらにもうひとつ、生まれ変わるに際し、大切なことがある。
どんな父母の下に生まれるか?・・・これだ。
これも、ものすごく大切だ。
まず避けたいのは、「ニセ宗教関係や、ニセ教育関係の仕事をしている家」。
前世が教育者だったヒット大地にとって、それだけは御免だ。
次に、避けたいのは、「公務員関係や、大企業幹部の家」だ。
こういう家の父親は、「固定観念」に縛られている。
子供が、広い心の人間は育つことはない・・・(場合が多い)。
また、「あまりに高学歴の家の父親」も嫌だ。
なぜかって?
「彼らは自尊心が高く、そのくせ、何もわかっちゃいない」
・・・そういう家で、子供時代をすごすのは嫌だ!
もちろん、ある程度は、経済力も大切だ。
こうして、ヒット大地は、少年時代、
スーパー経営者の家で過ごした。
おかげで、ある程度、経済的に恵まれることができた。
少なくとも、食べることには困らなかった。
しかし、少年のヒット大地は、
この父親を、本当の父とはどうしても思えなかった。
ついでに言えば、自分の本名も、
本当の名前とは、どうしても思えなかった。
(今でも、思えない!)
名前を書くたびに、「変な名前」と思った。
実は59歳の今でも、「俺の本当の名前は、違うぞ!」と思っている・・・これが真実だ。
どうやらヒット大地には、前世の記憶が、
大分残っているようだ。
59年生きても、自分の名前になじめないのだから・・・
後で詳しく述べるが、
なまじ前世のすばらしい記憶が残っていると、困ることも、多々ある。
たとえば、日本の街中を歩いていると、ヒット大地は、思う。
(ああ、前世では、UFOで、あっと言う間に、目的地に行けたのに・・・)
自転車なんか乗っているときは、
UFOを加速するイメージを持つ。
せめて、そんなことをして、野蛮な地球に住む自分を慰めるしかない。
ところで、ヒット大地が生まれたのは、昭和28年の1953年だ。
昭和26年に、競馬でスーパーホースが現れた。
大映社長の永田雅一の所有するトキノミノルだ。
トキノミノルは、ダービーまで破竹の10連勝。
しかし、その後、破傷風で、急死した。
翌年4月、ヒット大地の母親「トキコ」は、妊娠した。
「トキコ」が、実った・・・ということで、
ヒット大地は、自分がトキノミノルの身代わりで生まれたような気がしている。
こういうことは、歴史を調べてみると、非常に多い。
一種のシンクロニシティだ。
東京競馬場に、トキノミノル像がある。
東京競馬場に行くと、不思議な親しみを感じるヒット大地だ。
ところで、ヒット大地の母、トキコの誕生日は、4月8日だ。
御釈迦さんの生まれた日だ。
それは13歳のときだった。
ヒット大地は、不思議な体験をしている。
サイコロを6個もって、仏をイメージする。
そのあと、6個のサイコロを振る。
すると、何度もやっても、
「123456」とか「112233」のような、
きれいな目が、必ず出るのだ。
(注:今はこの能力はない)
一緒にいた友人3人(鈴木君、佐藤君、長谷君)は、ひどくヒット大地を気味悪がった。
またヒット大地は昔、埼玉県の「仏子」というところに8年、住んでいた。
また、ときどきオナラをするので、
「ブッ」教徒でもある。
このように・・・
お釈迦さんは、ヒット大地にとって、とても因縁が深い男だ。
(以下、つづく)