ウィリアムのいたずらの、まちあるき、たべあるき

ウィリアムのいたずらが、街歩き、食べ物、音楽等の個人的見解を主に書くブログです(たま~にコンピューター関係も)

ビッグデータをもとに機械学習させるという中途半端なAIの導入を夢見てない?それ、無理だから

2018-09-25 09:05:11 | Weblog
AIというのは、テクノロジー(シーズ)の側面と、適用場面(ニーズ)の側面から考えられる。

●テクノロジー(シーズ)の面では、以下の2つの観点で、大きく3つのレベルに分けられる

【2つの観点】
  ・学習する必要があるか
  ・学習データは過去データか、生成するか?
     ↓
【3つのレベル】
第一レベル:(学習の必要なし)
 アルゴリズムを使って(既知の特徴量から)AIらしい処理を行う
  例:(機械学習を使わない)人物認識
    多くのチャットボット、スマートスピーカー

第二レベル:(過去データによる学習の必要あり)
 機械学習によるAI処理。現在は統計的機械学習(SVM、回帰が多い)とディープラーニングが中心

第三レベル:(データを生成して学習する必要あり)
 強化学習・GAN等を使ったAI処理。なにかの動作の学習などで有力候補


●運用場面は、「認知」の観点から見ると、以下の5つぐらいに分けられるかも?

【5つの場面】
(1)感覚知覚:センサー入力から、「何か」を判断する
  画像データから数字を判断する、人物を判断する

(2)認知(音声認識・画像認識+α)
  数字・文字などを判断したうえで、それらをまとめて判断・処理する
  形態素解析、音声合成などがこれにあたる

(3)判断(予知・予測)
  予兆検知や売り上げ予測など。
  自動運転のルーチン的な操作も、どのルーチンを選ぶかという意味では判断  

(4)高度な判断(意思決定)
  ジレンマやトレードオフを伴る判断
  自動運転のトロッコ問題など。
  最適化は、「判断」の場合も「高度な判断」の場合もあり得る

(5)創作
  新たなものを作成する
  成功例としてはPaint Chainer等

→ただし、(2)は(1)、(3)、(5)は(2)、(4)は(3)を含んでいる
 (後者ができないと、前者もできない)




 このうち、現在成功しているレベルと運用場面の組み合わせは

・(1)感覚知覚に第一レベル、第二レベル
・(2)認知は、第一はだいたいやりつくされ、第二レベルへ
・(5)創作は、第三レベルで成果が出つつある(Paint Chainer等)出ないものもある。

 現在進行形なのは、
★(3)判断(予知・予測)に第二レベル

 うまくいくかどうかわからないのは
・(4)高度な判断:サポートはできるけど、そもそもジレンマは解けたらジレンマじゃない?
・(5)創作:うまくいくものもあるけど、なんでも捜索できるのかは?


 ビッグデータで機械学習させて、何かを予測させるとか、
 自動運転というのは、(3)、(4)のレベルにあたるけど、それは現在成功しているというより、
まだ、固まっていない技術。なので、これを一般の会社が入れるのはリスキーなんだけど
(リスキーなら半々で成功するはずだけど、失敗するのが多いのは)
それに加えて、

・(3)、(4)を行うためには、(1)つまり、センサーデータを取得し、それの判断部分がいるんだけど
 (主にIoT)この部分を構築するのがお金がかかるし難しい。
・(3)、(4)は第二レベルで行うのが中心。ビッグデータは集めるのに(1)のセンサー機械だけでなく、
 ディスク料金など、お金がかかる。この費用が問題

ということで、いまだと、(3)、(4)をねらうより、まずは(1)のセンサーデータとって、
(その際、必要なところにAI使って)可視化して、人間が判断するという状況をまず行う必要があるんだけど、
それをすっ飛ばして、「ビッグデータによる機械学習を導入し」・・・導入しようという
(1)(2)をしない中途半端なAI導入をしても、ちゃんとデータとれないし、データにもかなりのお金がかかるから、
その程度の認識では、導入は無理じゃないかなあ~

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« みずほ銀行のATM,11月、1... | トップ | GDBで、単純にデバッグする方法 »
最新の画像もっと見る

Weblog」カテゴリの最新記事