まえに、P2P型の検索システムという話をかきましたけど、
そのしくみで考えれば、別に、全文検索したとき、検索結果があったからって、
その箇所を表示する必要は、ないわけですよ。
たとえば、かりに、ある出版社があって、
そこの出版社が出している、すべての本にたいして、
全文検索できるというシステムを作ったとする。
もし、これ、検索結果として、その本の内容が丸見えになったものが、返ってくるとしたら、出版社は、激怒して、著作権違反だあ!訴訟だあ!と主張するでしょう。。
これがまさに、「グーグルブックサーチ」の考えかた。
ところが。。。です。
・検索結果があると、その文の前後数十文字しか、表示されない
場合によっては、「あったよ!」ということしか見えない。
(これが、検索したとき、下に見える言葉)
・クリックすると、その雑誌社の本のところに行き、見出しと,本の様子が書いてあり
注文できるようになっている
っていうことにすれば、これなら、出版社は、むしろ儲かるので、Goサインが出るかもしれない
というか、出版社自身がやるかもしんない。
これを実現するには、どうすればいいかというと、
・出版社は、全文検索するCGIを作成し、引数の位置とかを公開する。
・検索結果は、以下のRSSフォーマットで返すようにする
1件ごとにitemタグでくくり、タグ内に
title 本の題名
link その本を買うためのページ
description 上記に書いた、結果の数十行(本によっては、これを表示しない)
のタグをかく
・RSSフォーマットを単純に書くと、RSSリーダーがない人は見えないので、
gooでもやっているように、RSSリーダーでない人でも、見れるようにする
・クリックされた先の、本を買えるようにするしくみは、出版社が自社でもっていれば、
それでいいし、そうでなければ、アマゾンを呼び出すとか、すればいい
ってことになる。
そーすると、問題は、「全文検索するCGI」、つまり、どうやって全文検索をするか、そして、descriptionの部分を作り出すかってことになる。
全文検索のもとになる文章は、印刷会社がもっていたりする(DTPの場合)ので、大手印刷会社が、それらのデータに対して、まあ、「なまず」みたいな全文検索(っていうか、さきにインデックスを細かく作っちゃってもいいんだけど)システムをつくるってことになる。
で、見つかったら、その本をもとに、本のデータベースを検索する。
本のデータベースには、その本を買える仕組みのあるページと、題名、その本の場合、descriptionをどうするか、その他情報がはいっているので、そいつを取得する。
descriptionが前後数十文字から作るのであれば、そいつをつくって、
返り値のRSSを作成する
ってことになる。
このシステム、全文検索以外は特段難しくなく、全文検索のしくみってのはすでにあるので、出版社や印刷会社がやる気になれば、できそうだ!ということだ。
さらに、こわい?のは、P2Pのシステムの場合、何段にも作成可能だということだ。
つまり、この話をたとえばGooが、上記の検索システムをつくって、複数の出版社に話をもちかけ、出版社ごとに、こういうシステムを立ち上げたとする。そうすると、
1.お客さんは、gooに、書籍キーワード検索をかける
↓
2.gooは、複数の出版社の検索システムに対して検索
↓
3.出版社は、検索結果をgooに返す(gooから検索をかけられたから)
↓
4.gooは、複数の会社から集まった結果をまとめて、表示内容を作成
↓
5.お客さんは、gooから、書籍キーワード結果をみる
ってことによって、あたかもgooの検索結果のように、見ることが可能ってわけだ。
そして、ユーザーが、クリックした先っていうのは、もう3の、”出版社がlink先に
書いた内容”、つまり、出版社のサイトなんで、gooはカンケーない。
お金も出版社がわに入る。
gooは、ここで、開発システム貸し出し料でお金を儲けるっていうことになるだろう
(もっとも、全文検索システムを出版社で持つのはめんどくさいんで、それも管理して!
っていうことで、お金が入ってくることもあるだろうが)
さらに、このシステムの場合、gooに登録されなかったからといって、出版社は認められないわけではない。出版社独自に検索システムを出せば、みんな、それを使って検索することも可能だ。
というわけで、googleのときとちがい、googleで検索できなかったら、存在していないことになるというわけではない。
そして、決定的な問題は、「グーグルブックサーチ」は法的な問題があるし、もしそれをクリアしたとしても、本のデータをどーすんの?っていう問題があるが、今述べたP2P型の検索なら、技術的にも、法的にも、問題がない、つまり、やる気になれば、gooでもYahooでもできちゃう。
さらに、出版社が出している本の全文検索サイト(見つかったら、購入画面に飛ぶ)は、出版社がやる気になるだけで、出来てしまうということだ。
そして、検索結果をRSSで書いたとたんに、世界がひろがると。。
そのRSSで書き出すことには、なんの難しい問題はないと。。
こーいうところにP2P型検索の面白みがあるし、
これに危機感を抱かないで、「グーグルブックサーチ」をへーきで言ってのけちゃうグーグルって??
うーん。。。きっとビジネスでみんなを幸せにしようというよりかは、自分たちの世界制服しか目標にないんだなとしか、思わざるを得ない今日この頃なのだ!