社会人学生の遅れてきた学習意欲

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メルコスール4日目―聖像に犇めく人々

2010年03月29日 | 2010南米旅行
(前回の続き)
市電で丘陵地を単純往復して結局セントロに戻ってきました。ここからコルコバードの丘に行くバスを探すのですが、どのバスが目的地に行くのか不明なのでとりあえずコパカバーナに戻ることにします。





リオのバス。降りたいときは降りますボタンを押すか、あるいは天井伝いにユルユルに張ってある紐を引くとビーっと鳴って運転手に降りたい旨を知らせることが出来ます。





ボタフォゴ地区を走るバスから。天気がいいので気持ちいいです。ちなみにここは一般道です。

ホテルで一旦休憩した後、コルコバード行きのバスを探します。が、行き先にコルコバードという表示のバスは走っていません。地球の歩き方には「572番系統のバスがコルコバードに行く」と書いてあるのですがそんなバスは走ってません、困った。

よくよく広域地図を見るとコルコバードの丘のあるところはCosmeVelho地区というところで、このCosmeVelho行きのバスはさっきから目の前を何本も走っていたのでした。なんとか乗車。





14:00
40分かけてコルコバードの丘の登山電車駅に着きました。登山電車の切符を販売しているチケットブースがあるので列に並びます。





往復BRL 36(=1800円)、高いのか妥当な価格なのか…。キリスト像の入場料も含まれてると考えれば安いのか、よく判らん価格設定です。それよりも何よりも登山電車の出発時刻が16:40というではありませんか。世界的な観光地とは言え、登山電車に2時間半も待たされるなんて…

この待ち時間が中途半端で、元来た道を下って繁華街で時間を潰すには少し足りず、かといってそのまま待ち続けるには長いのです。おまけにこの登山電車駅の周囲にはな~んにも暇つぶしスポットがないのです。ひたすら待つのみ。





屋台でトウモロコシを茹でたのを売ってたので買いました、BRL 3(=150円)。スイートコーンのように甘くなく穀物丸出しのトウモロコシでした。うまからず。バイオエタノール用のトウモロコシかと疑ってしまうほどの穀物っぷりでした。





下から光学ズームで撮るとこんな感じです。暇潰しにバス停にあったバスの行き先案内を見ていると、知らんオバチャンがニコニコしながら「このバスはコルコバード行きやで♪」と聞きもしないのに教えてくれました。何でみんなこんなに親切やのに凶悪犯罪が多いんやろ?





さんざん待ってようやく乗車。通常こういうケーブルカーは床面が斜めになって走るという構造上、座席の座面を水平に保つべく座席を床面に対して斜めになるように設置するのですが、この登山電車は設計担当がそこまで考慮していなかったのか椅子が床面に対して垂直に据え付けられているので、座面が異様なまでに斜めになっていて非常に座り心地が悪くなっています。





景色を楽しむなら向かって右側がオススメという情報ですが、右側の座席は始終前のめりになってしんどいだけでした。景色もほとんどが森の中なので右も左も大して変わりません。





イパネマの裏手にある湖の脇にある競馬場が見えます。視界が開けるのは悲しいことにこの一瞬だけです。





丘の上に着いてまず見えるのは後ろ姿のキリスト像です。意外と猫背です。上に登っていくにつれてその全容が見えると思いきや…





キリストの足下は芋洗い状態でした。普通にカメラを構えてもフレーム内にキリストの全てを収めることができないので寝転がって撮影する奴、キリストと同じポーズをとって半笑いの奴、自分撮りがうまくいかないので何度もトライする奴などなど…

このキリスト像を見てたら「巨大+宗教」の連想から奈良の大仏を思い出し、「そういや今年は平城京遷都1300年祭やなぁ、行かんとアカンな」と、なぜか無性に関西に帰りたくなりました。ブラジルの地で本地垂迹を実感しました。





これはかの有名なポンジアスカル。





これはコパカバーナの海岸。後ろにそびえる山は昨日迷い込んだファベーラのある山です。





親切なカリオカが市電駅まで連れて行ってくれた辺りを中心にセントロを収めてみました。真ん中がメトロポリタン・カテドラルです。





リオの北側からセントロにかけて。遠目で見ると風光明媚な港湾都市に見えます。





逆光をうまく利用して撮れた一枚。ちょうど後光が射して神々しく見えます。

丘の上は景色がよくて吹き抜ける風が気持ちいい反面、あまりの人の多さに嫌気がさしてたった10分で下山しました。10分のために5時間も使ったと考えると壮大な時間の無駄使いだったように感じます。まぁ行ったからこそ分かる事実ですがね。

コルコバードの丘はリオ観光の目玉ではありますが、以上のように時間がもったいないのであまりオススメは出来ません。値は張りますがヘリコプターを使ってコルコバードの丘を上空から短時間でグルッと見て回れるツアーがあるのでそっちにすれば良かったです。

以前にも書きましたがブラジルのバスは総じて運転が荒く、コルコバードからの帰りのバスもその例に漏れずグァングァン揺れるバスでした。途中で乗ってきた爺さんが見ていて気の毒なくらい揺られていたので席を譲ってあげたのですが、爺さん座って一言「どうもありがとう、カバン持ってあげるからこっちに渡して」と言うのです。

この「席を譲ってもらった方がカバンをもってあげる」という習慣はブラジルではよくあることなんだそうです。これについては何かの本で読んで予備知識があったのでボクは遠慮なく爺さんにカバンを持ってもらいました。予備知識がなけりゃ「(ブラジルでカバンを他人に預ける…とんでもないっ)いいえ、結構です!」とガチガチに警戒し、爺さんは悲しそうな顔をしたに違いありません。

この日の晩はカーニバルのチャンピオンズパレードが催されていたようですが、興味がないので行きませんでした。クラブに出かけて地元っ子にカーニバルの話をふったら「え、カーニバルなんかもう終わってるで」的な反応だったので、チャンピオンズパレードは地元民にすら認知されていない観光客向けの出し物にすぎないようです。

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