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ダニール・トリフォノフ/プロコフィエフ ピアノ協奏曲2番

2017-09-18 23:45:47 | 音楽
2年ぶりのダニール・トリフォノフ。
池袋の東京芸術劇場で、プロコフィエフのピアノ協奏曲2番を聴いた。



予習の段階から「この曲トリフォノフが弾いたら凄いだろうな…!」と期待が高まってたけど、想像以上の名演だった。

最初のピアノの音を聴いたとき、滴るような音だなぁと思った。「みずみずしい」よりもさらに熟成して、しっとりした感じ。
高音はギュッと凝縮された、とても密度の高い音で、打鍵の強さがとりわけ印象に残った。
どんなに強く弾いても「力任せに叩いてる」わけでは決してないし、どんなに速く弾いても音楽が乱れたり崩れたりしない。技術的には安心して聴けるのに音楽はとてもスリリング。

身じろぎせず集中して聴いていたせいか、終演直後からずっと肩凝り、頭も酸欠気味。放心状態のまま、終盤の怒涛のような演奏が頭の中で何度も鳴り響いていた。

一晩寝ても感動は薄れず、むしろ心の奥深くまで刻みこまれ染みこんでいく感じ。(翌日は廃人として1日過ごした)

2年前に聴いたときも凄いピアニストだと思ったけど、しばらく聴かないうちに更に凄みを増した気がする。
これからは来日するたびに聴きに行かなくてはとあらためて思った。



読売日本交響楽団
第200回土曜マチネーシリーズ
指揮/コルネリウス・マイスター
ピアノ/ダニール・トリフォノフ
曲目/
スッペ 喜歌劇〈詩人と農夫〉序曲
プロコフィエフ ピアノ協奏曲 第2番
ベートーヴェン 交響曲 第6番〈田園〉
アンコール(ピアノ)/プロコフィエフ シンデレラより ガヴォット


      

「音楽」カテゴリの記事はこれで100個目。
過去のコンサートの記録を読み返すと「あたま酸欠」ばかりで何の参考にもならない!ので、今回は何とか言葉を絞りだしてみた。これからは少しでも記憶の手掛かりになるような言葉が残せればと思う。
(ともかく、キリの良い記事がトリフォノフで何か嬉しい)



旅ごころは渓流とともに

2017-09-18 20:29:45 | 雑記
初めて奥入瀬渓流を訪れたのは昭和59年のこと。開通したばかりの東北新幹線(当時は大宮始発だった)で盛岡まで行き、そこから在来線やバスを乗り継いで十和田湖にたどり着いた。
…と自分で行ったように書いたけど、旅行を計画・手配したのは親で、私はただ連れられていっただけ。
にもかかわらず奥入瀬渓流は長い間、私にとって「自分が初めて主体的に関わった旅行先」として認識されてきた。

親に連れられて行った旅行先はそれ以前にもいくつかあるし、自分で企画・手配して行った旅行はもっとずっと先のこと。
では何で奥入瀬渓流が自分の初めての旅行先として認識されているのは、
初めて主体的に旅行に関わった(というつもりになった)旅行先だった
自分がどこに行くのか・行ったのか、どのルートを辿ったのかを日本地図でなぞった。
そのときに「物ごころ」ならぬ「旅ごころ」がついたのだと思う。


ノスタルジーのかけらもなく渓流に昂揚したのだった。


移動し観光するその瞬間だけでなく、後で思い出して懐かしく語り合うこともまた旅行の醍醐味だということを、私はこの旅行で知ったのではないか。

(下書きここまで)