gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

ボローニャ歌劇場「リゴレット 」

2019-07-02 21:27:21 | 音楽
きっかけはリッカルド・ムーティ 、そして終演後もムーティ に想いを馳せた公演だった。


歌手たちの歌が素晴らしく、特にリゴレット とジルダの二重唱には鳥肌が立った。
歌手に寄り添い自在にうたう演奏は流石オペラハウスのオーケストラだと感嘆。とくにチェロの調べが美しかった。
際どくて生々しい演出は好き嫌いあると思う(私は苦手)けど、ドールハウスのジルダ、という演出は印象に残った。






聴いて見て読む、リサイタルの予習

2018-02-23 20:54:19 | 音楽


先日行ったリサイタルの予習の記録。
◇聴く
→YouTube、カシオーリ のCD
あらかじめ曲を聴いておくとリサイタルで実演に接したときの記憶の残り方が違う気がする。旋律が頭の中で流れるまで聴くのが理想。
演奏のイメージが固まらないように、予習するときは色々なタイプの演奏を万遍なく聴くようにしている。YouTubeで検索結果を上から順に再生することが多い。
とはいえ何巡かしてると何となく好きな演奏ができて再生回数に微妙な差が生まれる。今回はYouTubeで見つけた中にアンドラーシュ・シフのレクチャー&リサイタルというのがあって、解説が面白かったのでリサイタル直前はそればかり聴いていた。(おかげでシフがラララと口ずさむ声まで脳内で流れ始め、慌てて他の人の演奏でラララを希釈した)


リサイタルの曲目にあったドビュッシーは、主にカシオーリ のCDで予習。曲に関する資料を読みこんで研究し、デジタル録音とアナログ録音を使い分けたという力作。(録音時26歳だったというのが信じられない)

◇読む
→カシオーリ のインタビュー、アンドラーシュ・シフのインタビュー

カシオーリ のインタビューは前述のCD に付いていたもの。
感じたままの演奏ではだめ、骨格がないと、という言葉が印象に残った。

◇見る
→「北斎とジャポニスム」展
図らずも予習になった展覧会。
ドビュッシーの「海」の楽譜の表紙を始め、北斎の「神奈川沖浪裏」にインスピレーションを受けた作品がいろいろあって、作曲当時の時代の空気を肌で感じとることができた。









チョ・ソンジンのリサイタル@オペラシティ

2018-02-04 19:58:11 | 音楽

1月末にオペラシティで聴いたチョ・ソンジンのリサイタルの記録




曲目
ベートーヴェン ピアノソナタ8番、30番
ドビュッシー 映像第2集
ショパン ピアノソナタ3番

アンコール
シューマン 幻想小曲集op.12より 夕べに
ドビュッシー 喜びの島
リスト ラ・カンパネラ


感想メモ
冒頭の低い音が床を伝って靴底から響いてきた瞬間、心を掴まれた。
石造りの建造物のようなベートーベン。そして美音。特に今回のリサイタルでは低音の強音が印象的で、文字どおり何度も痺れた。
後半のドビュッシーは音が空気に溶けていく様子(まるで水に溶いた絵の具のよう)が感じられて陶然とした。演奏直後に近くの席から「天才の奏でる音楽、って感じね」と溜息まじりの感想が。わかる、まさにそんな演奏。
最後のショパンは圧巻の一言。凄みのある演奏で、音楽の渦の中に巻きこまれているうちに曲が終わっていた。(昨年水戸でアルゲリッチを聴いたときに味わった感覚と同じ)
ショパンの直後には小林秀雄の「モオツァルト」の一節や、中村紘子さんの「悪魔の血の一滴」という言葉、あとトリフォノフ の演奏も連想した。

アンコール3曲目のラ・カンパネラが始まると客席から黄色いどよめき(に限りなく近い溜息)が。この曲ではキラキラと金属的な響きが印象に残った。(次の日もずっと頭の中で鳴っていた)

とにかく圧倒されたこの日のリサイタル、奏者や会場はもちろん良かったけど、観客の方々についても一言。風邪の流行期にもかかわらず客席から聞こえる咳はとても少なくて、皆が演奏に集中しているのがわかった(それでいて決してピリピリしてるわけではない)。ロビーの雰囲気も穏やかで心地良かった。