松崎のなまこ壁の家の中でも特別立派な「明治商家中瀬邸」がときわ大橋のたもとにあります。
明治20年、呉服商家を営んでいた依田家はわずか数代のうちに財をなした大地主でした。昭和63年に母屋や土蔵など七棟からなる邸を町が買いとり、総合案内所やジオパークビジターセンターとして活用しています。館内には、当時の呉服商の再現、観光案内、地場産品の販売、喫茶などが設けられています。
<開館時間>9:00~17:00(年中無休)
<入館料金>大人100円、中学生以下無料
正面の蔵は松崎ビジターセンターとして、伊豆半島のジオサイトを展示しており、こちらは無料です。
蔵の入口の扉には鏝絵(こて絵、左官が壁を塗るこてで漆喰の絵を描いたもの)で龍と、
虎が描かれていました。
中瀬邸の前には時計塔がありました。
大正13年昭和天皇のご成婚を記念して青年団により建設され、昭和13年の水害で水没しましたが、昭和62年にまちづくりの一つとして、再建されました。漆喰で作られています。
中瀬邸に入ったところは土間に続くお店の間で、5つ玉のそろばん等当時の呉服商のお店が再現されています。
明治時代の着物も展示してありました。
人力車もあり。
座敷は喫茶コーナーになっていました。
家紋の橘の花模様がかわいい釘隠し。
店の間から繋がっている土蔵の入口です。蔵の扉は黒漆喰で塗られています。
蔵の中の窓にも鏝絵がありました。
蔵を外から見るとこんな感じのなまこ壁です。
中庭。
舟底天井の渡り廊下の先にはギャラリーとアトリエがあり、昔早場繭の産地だった松崎の様子を表す機織り機などが展示されていました。
別の部屋では現代の名工の鏝絵の実演コーナーもありました。
家の裏側の道路に面した所に足湯がありました。
2016年西伊豆の旅(4)に続く。