京都商工会議所ビルは2019年3月5日から四条室町の京都経済センタービルに移転し(現在地での業務は3月1日午後5時まで)、跡地にはホテルが建てられるそうです。
2018年12月12日~15日に京商ビル閉館記念イベントがあり、内部が公開されていたので、見学してきました。
烏丸丸太町交差点から南へ下がった烏丸通りの西側に面してあるビルです。
右隣に見える屋上に大きな石の塊を乗せた不思議な建物、金光教のビルも合わせてホテルになるそうです。
1階に入っている喫茶店、ワールドコーヒー京都商工会議所店は2月28日で閉店となりました。
現在の商工会議所ビルは3代目で、1964(昭和39)年の竣工。設計は富家宏泰氏(武田五一氏の孫弟子)。
裏側から見たところ。
京都の商工会議所は明治15年10月に設立。これは1914(大正3)年6月に竣工された二代目の建物。設計は武田五一氏でした。
現代の建物に入ったところの階段室。
そこには第二代の建物にあったホールの大理石の柱が移築されています。現ビル建築に際して武田五一氏への敬意を表して残されたものです。
3階にある特別応接室。
その部屋にも二代目ビルにあった暖炉が移築されています。
会頭室。
特別役員室。
チェンバーサロン。記者会見等が行われます。
3階には他に役員室、会議室、議員クラブがあります。
館内の装備や装飾品には、京都の伝統産業の製品や寄贈された書画が飾られています。
これは西陣織の扉。
ドアの取っ手も清水焼でできています。
記念イベント中、3階では「明治150年京商のキセキ展」が展示されていました。
一階の喫茶店は高さ7mの吹き抜けになっていて、中央の床には十二支を象った大理石のモザイクが嵌め込まれています。
酉の部分。
この十二支モザイクだけでも新しいビルに移築してもらえるといいのになあ。
天井の照明。電球色の柔らかい光が星座を表わしているようでした。
お茶を飲みながら目を楽しませてくれる中庭は、作庭家重森三玲が作ったものです。
次に商工会議所が入る京都経済センタービルです。