まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

尾道歩き 福壽会館

2017-03-29 21:33:40 | 建物・まちなみ
尾道からの続き。

※この記事の旅は去年の3月です。

新幹線の時間よりも少し早めに福山に来たのは、1軒見たい建築があったから。
目的の福壽会館は駅の北側にある福山城の一角に建つので、東側の石垣沿いに歩いていく。


この石垣の石が気になる!サーモンピンク色がとてもきれいで、遠目からでも目を引くのだが、
ちょっと変わった質感。近くへ寄ってみると・・・


まるで卵の殻のように、ペキペキと表面が薄く剥がれている。
鞍馬石はたまねぎ状に表層が剥けるのが特徴だが、この石も鞍馬石と同じような性質を持つのか。
他では見ない独特で趣の石垣だ。


あっ、これだ。この立派な門は福壽会館の入口に違いない。長いアプローチを上っていくと建物が
見えてきた。


おぉ、三角屋根に円弧状の玄関ポーチ。こじんまりしたサイズのかわいい洋館。


正面には和館もある。どちらかというと和館の方が大きく、洋館ともつながっているようだ。
立派な唐破風。


銘木が使われていそうな玄関ドアは、ピッタリと閉じられている。


ここは江戸時代には福山藩の御用米を納める五千石蔵があった場所で、海産物商として財をなした
安部和助氏が、1935(昭和10)年~1937(昭和12)年頃に建てたお屋敷。


洋館の玄関も閉まっていたので、呼び鈴を押して見学をお願いすると、和館のほうはイベントの
準備中らしく見れないが、洋館の方は見せてもらえるということだった。


現在は貸し館や各種自主事業に使われているようで、内部は結構きれいになっている。


天井のレリーフと照明器具は各部屋でデザインが違っている。




見れなかった和館の方は数寄屋造りを基本としているらしい。お庭に面した座敷は眺めがよさそうだな!


お庭は広くて池あり築山あり、滝まである。小道を歩くと結構なアップダウンでダイナミックな風景が楽しめる。


洋館の裏側の壁のレリーフもよく見えるな!


変化に富んだ地形に趣向の凝らされたあずまや、石橋、門などのオブジェがちりばめられている。
それぞれの樹形を生かして配置された多様な植物は手入れが行き届き、美しい苔が足もとを覆う。




建物もよかったが、それ以上にお庭がよかった。和館もすばらしいに違いない。是非次の機会に。


まだもう少し続く。
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尾道歩き 渡船で向島へ渡る

2017-03-28 22:32:00 | 川・橋・船
尾道の続き。

※この記事の旅は去年の3月です。

尾道のまちの向かい側には、その名もズバリの向島がある。その間を隔てるのは幅約300mの尾道水道。
まるで川のようで、手が届きそうな対岸には造船所が広がっている。


尾道の町と向島の間には渡し舟が何ヶ所も通っていて、渡船好きの私としては、これに乗って行き来して
みたいとずっと前から思っていたのだが、これまで乗る機会がなかった。
そして今回はようやくこの念願を果たすことができた!


尾道の市街地には少なくとも3ヶ所、向島行きの船乗り場があった。しかし前はもっとたくさんの航路が
あったように思うのだが、やはり減ったのだろうか。。。
向島渡船の船はフラットで車も2台ぐらいなら積める、一応カーフェリーだ。


動き出したと思ったらあっという間に対岸に近づく。乗船時間は5分もなかったかも・・・
向島はかつて海賊村上水軍の拠点でもあったとか。


船着場の脇にあるこの小さな建物は、大林宣彦監督の映画「あした」のロケ用に作ったものらしい。

向島のまちを歩いてみると結構多くの人が住んでいるのが分かる。離島ではなく、尾道のまちの一部
という感覚。

ここは結構有名な後藤飲料水工業所。1930(昭和5)年創業、昔ながらの瓶入りラムネなどの
ドリンクを作っている。しかしこのときは閉まっていた。残念。。。




どこかのサイトで見たレンガの工場建築を探して歩くが見当たらない。人に聞いても分からない。
もうとうの昔になくなってしまったのか。ショッピングセンターが建つ場所が工場跡地なのだろうか。。。


見るほどの建築はなかったけれど、レトロなパン屋で買い物したり、路地を覗き込んだりして散策を楽しんだ。






尾道のまちへ戻ってきた。そろそろ駅へ向かおう。商店街にはレトロな甘味処もあって惹かれるが・・・




最後に駆け込みで、駅裏の画廊喫茶孔雀荘へ。


お茶を飲んで最後に一息・・・もあるが・・・


目玉はもちろん、このステンドグラス!ステンドグラス横の特等席には先客の女の子2人が座っていた。
列車の時間が刻一刻と迫り・・・女の子たちにちょっとお願いして写真を撮らせてもらった(笑)。ごめんね~~


さて、こだま指定席きっぷは福山往復で買っているので、福山まで在来線で移動しよう。


続く。
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尾道歩き 郊外の建築めぐり2

2017-03-27 23:39:25 | 建物・まちなみ
尾道の続き。

※この記事の旅は去年の3月です。

長江浄水場へやってきた。浄水場だから敷地には入れないだろうな、と予想していたのだが、やはり
門は閉まっていた。
この小さな小屋も古いもので、1925(大正14)年築の「長江浄水場ベンチュリー上屋」。


インターホンがあったので鳴らしてみると応答があって、見学させてほしいとお願いすると
遠隔操作で扉が開き、中へ乗り入れることができた。
見たかったのはこの12角形の塔屋。この地下には配水池があり、珍しい扇形の濾過池もあるのだが、
フェンス越しに覗いただけでは見えなかった。

まぁ、普通は入れないところに入らせてもらえたからラッキーだろう。

最後に行ったのは久山田貯水池。この堰堤が登録有形文化財になっている。


このダムの堤体はコンクリート造だがみっしりと石が張られていてとても美しい。
さらにここに水が流れると石の表面に当たって細かい飛沫となるのだろう。


中央部に溢流口が設けられているが、よく見ると左右の側面に溝の切られた石の角柱が立っている。
ここに板をはめ込んで流量を調整するのだろうか。しかし溝の幅から見てかなり薄い板のようだが
水圧に耐えられるのだろうか??


下の方はほぼ直線の傾斜だが、溢流部はすべり台のように柔らかい曲線になっている。美しいなぁ~
ここから水が溢れ出るところを見てみたいなぁ!


市街地へ戻ってきて、イシネ事務機の建物を見る。旧尾道警察署で1900(明治33)年築。


この古色蒼然とした建物がいまだ現役で企業の事務所として使われているのか!?いやさすがに
これは倉庫だろうな。


車を返して、お昼ごはんにしよう。県営の倉庫をリノベーションした「ONOMICHI U2」という施設は
しまなみ海道を目指してやってくるサイクリストのためのステーションで、サイクルショップやホテル、
カフェなどからなるおしゃれな空間。


深いひさしの屋外空間は自転車でやってくる人向けの施設にぴったりだな!


高い天井で開放感のあるカフェ。大きな窓があるので明るく、元が倉庫だったことを忘れさせる。
ここでピザとパスタのランチを楽しんだ。


この奥はホテルになっている。天井の高さを2分したら居室としてちょうどよい空間に。
残念ながら客室の中は見学していないけど、U2のサイトの写真を見ると外国のアパートメントのように
シンプルでハイセンスな客室で愛車と共に泊まれるらしい。料金はツイン1万8200円(朝食別)~ナリ。
・・・結構するなぁ(汗)


U2の向かいにあった加藤海運の建物。


現在かき左右衛門という店になっているのは、海産物問屋「ぬり源」宮辺海産だった建物。
今ネットで検索してみたところ、1926(昭和元)年の建築で、尾道市の「まちなみ形成事業補助金制度」の
第1号物件として2003年に改修工事が行われたらしい。尾道のまちづくり初期の草分け的存在だ。→記事


現存する日本最古と言われた荷物用エレベーターがあるというので、食事をするつもりはなかったが
店に入ってお願いすると、どうぞと言って見せてくれた。
今はもう使っていないとのことで、ガラスケースの中に飾られているように店の中央に鎮座していた。


エレベータービューの席、いいね(笑)


続く。
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尾道歩き 郊外の建築めぐり1

2017-03-26 23:33:26 | 建物・まちなみ
尾道の続き。

※この記事の旅は去年の3月です。

郊外にも近代建築がいくつかあり、車でめぐろうと考えたが駅前のレンタカーは空きなし。
ちょっと不便な場所なら空いているけど、そこまで行くだけでも大変。どうしようかなぁ~
・・・と思っていたら、駅前のカーシェアが空いている。キープ!
午前中の数時間だけだったのでレンタカーを1日借りるより安いのもいいね!

さて、まずは旧原田郵便局へ。現原田郵便局の近くだろうと踏んで行ったが実際はだいぶ離れていて、
ちょっと迷ったが見つけたときはテンション急上昇!緑に囲まれた建物の赤が映える。


ちょうど人が出てこられたので声をかけて中を見せて頂いた。
もう長らくここを借りてガラス工芸の工房をされているということで雑然としていたが、
元からあった机や棚などそのまま使っておられる。木造の建物なのでさすがに老朽化しており
ヤバそうな部分もあった。




さて次へ移動。途中こんなかわいい窓のある民家を発見。


こちらは藤井川公民館。もと美ノ郷村役場だった建物だ。
左右対称っぽいが右側だけ古い下見板張りのままで、あとは比較的きれいになっている。


もとは全体が下見板張りだったのだろう。入口のひさしの軒飾りもかわいいね。
現役の公民館だがカギが閉まっていて外から眺めるのみ。


その次にやってきたのは旧村井医院。ここはカフェになっているという情報があり、ちょっと休憩
できるかと思ったのだが、閉まっていた。ええ~っ(涙)
でも中に人がいるようだったので声をかけると、新しいお店の(?)準備中なのだとか。




頼んで半ば無理やり見せてもらった(苦笑)。


土間から数段の階段を上る。


受付カウンターやキャビネットなど、建物内は医院だった頃の雰囲気が色濃く残る。


このあとニューアルオープンして今ごろ一段とおしゃれなスポットになっているのだろうな~。


旧村井医院のすぐお隣には旧市村郵便局が。しかし、あんまり郵便局っぽくないなぁ。
質屋の蔵みたいだ(笑)




また少し移動して、旧河内村役場へ。説明板によると、明治期の建築で1955(昭和30)年まで
庁舎として使われ、1階は事務室、2階は村議会が開かれる議場だったとか。


現在は御調歴史民俗資料館になっているということだが、毎月第3日曜日と団体予約のある日しか
開かないようだ。。。


続く
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尾道歩き 西山本館に泊まる2

2017-03-25 23:13:54 | 建物・まちなみ
西山本館の続き。

※この記事の旅は去年の3月です。

二階に上って吹き抜けのホールを上から見下ろす。吹き抜け空間は畳3枚分ぐらいの広さで
見方によっては床に穴が開いているようにも(笑)




廊下に作りつけられた洗面所。カクカクしたデザインのシンクがカッコイイなぁ~


そして気になっていた洋館部分をお願いして見せてもらった。


おお・・・こじんまりして素敵な空間。
現在は客室としては使われていないが、かつては造船所を訪れた外国人技師たちが泊まったのだとか。


部屋の大きさからしてこのカーテンボックスは立派過ぎない!?


暖炉のように出っ張ったところに作りつけの棚が。無垢の木製でアールデコ風の模様。


廊下の手洗い所にも鏡付きのコーナー棚が、両側に。


3階には宴会のできる座敷がある。


変わった床の間?書院?


平面図はこんな感じ。廊下が縦横無尽に伸び階段があちこちに。ここもやっぱり迷路宿だな!


チェックアウト時はおかみさんが三つ指ついて深々としたお辞儀で見送って下さった。さすが老舗旅館!
ごはんも美味しく、楽しくて素敵な宿だった~~


続く
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