灘黒岩水仙郷から海を隔ててすぐそこに見えている小さな島が、日本神話でオノコロ島と伝えられている沼島(ぬしま)です。
オノコロ島は、イザナギ、イザナミが天上からアメノヌボコを混沌とした下界に突き刺し、「こをろこをろ」とかき混ぜて引き上げると、矛の先から滴り落ちた塩が積もり重なって島になったというものです。
沼島がこのオノコロ島であるという説もあり、淡路島全体がオノコロ島であるという説もあるようです。
黒岩から少し南に下がった土生(はぶ)港から1日10往復船が出ていて、10分で渡れます。
島の住民約630人、夏はハモ料理がおいしいそうです。
島について南側の断崖絶壁の名所上立神岩を目指して歩き始めたけれど、案内板もなくて、たかが面積2.5km²の小さな島だから歩いていたらすぐに行き着くだろうとあてずっぽうで歩き始めたところ、どうやら遠回りの道を行ったようで、坂道を1時間くらいかかってしまいました。
でも、そのおかげで見晴らしのいい島のてっぺんの道を鳥の声を聞きながらのんびりとウォーキング、やがて、島の灯台に行き着きました。
日差しが暖かくて、上着を脱いで灯台のさくにかかっています。
やっと着いた上立神岩。絶景です。
絶好の釣りポイントでもあるらしく、釣り船で運ばれた釣り人が島の上に見えます。
ここからは遠く右手には徳島県、左手に和歌山県の山並みが霞んで見えて、その間は温暖な黒潮の流れがやってくる太平洋に続いています。
海を見て命の洗濯、癒されました。
遠回りをしなければ15分くらいで着きそうなところでした。
島の南側は褶曲模様の岩が多数見られるそうなので、船で周りからみるのもおもしろいかもしれません。
この島の中にもおのころ神社がありましたが、これまでに歩きすぎたので疲れて行けず、帰りの船の時間まで、港の近くの沼島八幡神社に寄ってみました。
京都の石清水八幡宮の分社で、海上安全の神だそうです。
本殿の中にわりに新しい絵馬がたくさん奉納されていて、沼島の名物がいろいろ描かれています。
お祭りも山車がたくさん出てにぎわうようです。
八幡神社の隣のお寺の鬼瓦もとても立派です。
八幡神社の一帯はスダジイやタブ、ホルトノキ、ヤブツバキなどの温暖な気候に生える樹木が繁っていました。
ヤブツバキの大木があって、
花がたくさん落ちていたので、おみやげに拾って帰りました。
今まで見たヤブツバキより大きめでピンクがかった花でした。
断崖の道で見つけたスミレも一緒に。