高知県の足摺岬に行ってきました。
朝9時33分京都駅発の「のぞみ」に乗って岡山で特急「南風」に乗り換え、
「南風」はアンパンマン列車でした。
四国内の特急はアンパンマン列車になっているのがたくさんあります。
「南風」は高知止まりだったので、高知で特急「あしずり」に乗り換えて中村まで。
中村からバスに乗って約2時間、足摺岬に着いたのは午後5時半近く。いやー、遠かった!
聞くところによると、足摺岬があまりに遠くてわらじを履きつぶして、さらに足も摺りつぶす程遠いので、「足摺岬」と言われたということです。
中村駅近くバスの車窓から見えた四万十川の姿。河口に近づいて川幅も広くゆったりとした流れです。
足摺岬近く、足摺温泉郷の宿からの眺め。
太平洋が目の前でしたが、西側は山になっていて海に沈む夕日を見ることはできませんでした。
温泉に入って、新鮮なカツオのたたきと皿鉢料理の夕食を堪能すると、辺りは街灯も少なくほとんど暗闇の世界で、岬の方は真っ暗で危ないということなので、早々に眠りにつきました。
翌朝、いよいよ四国最南端の足摺岬へ。
宿から岬までは歩いて5分程、バス道路ですが両側から大きな木が覆いかぶさって鬱蒼としています。
アコウやビロウジュ、ウバメガシ等の亜熱帯植物が茂っているのです。
こんな看板も出ていました。
「この辺りは夜間にはよくいのししが出没します。ご注意ください。」
ということです。
昨夜出歩かなくてよかった。
ジョン万次郎の銅像がある広場を通って岬の灯台のある突端に出ました。
幕末、この近くの中浜村の漁師だった万次郎は、漂流によってアメリカに渡った後、測量や航海術などを学び、鎖国時代の日本に帰国して新しい技術や思想を伝えました。
これがテレビ等でお馴染みのあの「足摺岬」です。
(展望台からの眺め)
ここから見渡すと水平線は視界270°ぐるりと続く大パノラマで、地球が丸いことが感じられます。
間近から見上げた灯台。
灯台のすぐ横にある「亀呼場」。
弘法大師がここから亀を呼んだら海から亀が現われたという言い伝えの場所です。
断崖から下を覗くと荒波が打ち寄せています。
灯台のある崖は高さ80mはあるそうです。
辺りにはたくさんの藪椿が自生していて2月頃には花盛りになるそうです。
椿のトンネル。
海側から吹き付ける強い風のため、木が一方に傾いて生えています。
椿のトンネルの下を5分程歩くと岬の東側に突き出た「天狗の鼻」に出ます。
そこから岬を見た景色は、足摺岬随一と言われています。
手前に突き出ているのが展望台のある絶壁。その向こう側の岬に灯台が小さく見えています。
断崖絶壁を堪能しました。海の中の岩に打ち付ける波を見ていると、「ここが東映映画のトップ画面撮影場所に違いない。」と思ってしまいました。
泊まった宿のすぐ前にあった万次郎足湯の休憩所。
休憩所のすぐ前にはこの絶景「白山洞門」があります。
長い年月の間に波がくりぬいて、高さ16m、幅17mの門となり、海が造った洞門としては日本一の大きさを誇り、高知県の天然記念物に指定されています。
足湯は階段状になっていて、足湯につかりながらこの景色を眺められる、しかも無料でです。なんとスンバラスイ休憩所でしょう!と思ったらこの日はたまたま故障でお湯が出ていなくて、残念無念!
景色だけたっぷり鑑賞してきました。
灯台の所から山側を振り返ると、亜熱帯の森の中に、四国88ヶ所霊場の第38番札所、金剛福寺があります。
嵯峨天皇の勅願によって、弘法大師が三面千手観音を本尊として823(弘仁14)年に開いたお寺です。
さすがに足摺岬一帯はお遍路さんが多くて、車で、歩いて、バスで、お参りをしている人をたくさん見かけました。
お寺の前を歩いていたら、お遍路さんから「今日は何番までお参りですか?」と尋ねられてしまいました。「すんません。足摺岬だけです。」と言うしかなかったです。