試写会を除いて、映画上映の行列でこんなに並んだのは久しぶりのこと。とても寒かったけど。
シネマ・ディクトで封切られた、アニメ映画「雲の向こう、約束の場所」。
あの名作短編アニメ、「ほしのこえ」で鮮烈デビューした新海誠監督の初長編劇場用アニメだ。
今回の舞台はなんと「青森」。青森駅前や津軽線が頻繁に画面に現れる。とにかく、「ほしのこえ」は素晴らしい短編アニメだった。DVDは16カ国でリリースされ、評価も高いものがあった。
今回は、初の劇場用アニメ映画ということで、期待は否が応でも高まる。それに、新海誠本人が、シネマ・ディクトで舞台挨拶するというのだから超満員に膨れ上がるのも当たり前か。
しかし、その観客の99%が10代の熱狂的なアニメ好きの若者たち。その中に、こんな淋しいおじさんが独りぽつんと混じっているものだから、恥ずかしいのなんのって・・・。
日本が二つに分断されたもうひとつの戦後の時代。青森に住む3人の若者が、いつか北海道に建設された巨大な謎の「塔」まで、自分たちの作った小型飛行機で飛ぶことを夢見ているというところから映画は始まる。
「ほしのこえ」と同質な新海誠ワールド。
古びた学校校舎。青い空。静かな夕暮れ。空いているローカル電車。雨。雪・・・。
しかし、このトーンが抑揚もなく1時間半ずーっと続くのはちょっときつい。「ほしのこえ」で見せた、動と静を交互に織り成すことで形作られた、疾走感がまるでない。飽きてくるのだ。
上映後に登場した新海誠監督は随分若く、好感がもてた。次回作に期待したい。 淳一
シネマ・ディクトで封切られた、アニメ映画「雲の向こう、約束の場所」。
あの名作短編アニメ、「ほしのこえ」で鮮烈デビューした新海誠監督の初長編劇場用アニメだ。
今回の舞台はなんと「青森」。青森駅前や津軽線が頻繁に画面に現れる。とにかく、「ほしのこえ」は素晴らしい短編アニメだった。DVDは16カ国でリリースされ、評価も高いものがあった。
今回は、初の劇場用アニメ映画ということで、期待は否が応でも高まる。それに、新海誠本人が、シネマ・ディクトで舞台挨拶するというのだから超満員に膨れ上がるのも当たり前か。
しかし、その観客の99%が10代の熱狂的なアニメ好きの若者たち。その中に、こんな淋しいおじさんが独りぽつんと混じっているものだから、恥ずかしいのなんのって・・・。
日本が二つに分断されたもうひとつの戦後の時代。青森に住む3人の若者が、いつか北海道に建設された巨大な謎の「塔」まで、自分たちの作った小型飛行機で飛ぶことを夢見ているというところから映画は始まる。
「ほしのこえ」と同質な新海誠ワールド。
古びた学校校舎。青い空。静かな夕暮れ。空いているローカル電車。雨。雪・・・。
しかし、このトーンが抑揚もなく1時間半ずーっと続くのはちょっときつい。「ほしのこえ」で見せた、動と静を交互に織り成すことで形作られた、疾走感がまるでない。飽きてくるのだ。
上映後に登場した新海誠監督は随分若く、好感がもてた。次回作に期待したい。 淳一