淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

スティーブン・ソダーバーグ監督の「オーシャンズ12」。何てスタイリッシュ!

2005年01月16日 | Weblog
 「セックスと嘘とビデオテープ」を引っ提げ、カンヌで鮮烈デビューしたスティーブン・ソダーバーグも、その後、「エリン・ブロコビッチ」、「トラフィック」、「ソラリス」と次々に評価され、今や中堅監督の域。
 そして今回、前作「オーシャンズ11」に引き続いて「オーシャンズ12」を撮った。
 ジョージ・クルーニーにブラッド・ピット。マット・デイモンにジュリア・ロバーツ。今回は新たにキャサリン・ゼタ・ジョーンズが加わった。
 「オーシャンズ11」を観てなくても十分楽しめるが、前作を観てないと前半ちょっと戸惑うかも。
 これまでも「盗み」をテーマにした犯罪映画は数多く作られてきた。そして、そこに観客が期待するのは、難関不落な場所に、どのようにして潜り込み、どのようなテクニックを駆使して奪うのかということ。いわゆる、スリルとサスペンスを観たいのである。
 その胃が痛くなるような緊張感を、スティーブン・ソダーバーグに期待するのは筋違い。なんたって、あのソダーバーグである。
 勿論、ここでも、盗む者とそれを阻止する者、間に入って暗躍する者が定石通りに描かれてはいる。それから、ラストのどんでん返しや、あっと驚く大スターのカメオ出演も。
 でも、ここで観るべきは、やはりスティーブン・ソダーバーグの演出である。スタイリッシュで華麗。様々な映像テクニック。
 ソダーバーグはいい意味、この映画で遊んでいる。こういう文脈での映画の見せ方もあっていい。何というか、正統からのちょっとした逸脱。
 美は乱調にある。諧調は偽りである。  淳一

 

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