考えるための道具箱

Thinking tool box

4月9日(木)のつぶやき

2015-04-10 00:55:37 | ◎目次

『電車道』は、出口治明氏の言うとおり、確かに小説の「面白さ」に満ちているが、さら踏み込むとすれば、それを支えているのは、文章ってこんなに面白く書ける、描写ってこんなに面白くかけるんだ、というところなんだろう。写実ではなく想像でここまで書けるものなのか。そして、もうひとつ。


『電車道』のもうひとつ面白さは、やはり、人生というものを、人間というものを全面的に肯定しているところだと思う。破天荒に生きた人には人生の暴走を制御する力を。市井の人には人生の暴走を許す力を。すべての人生は、奇特であり、凡庸である。