そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

12月10日(水)離洛帖を観に行く

2014年12月10日 | 公開

  「うつわや釉」のNさんは、片口のよいものが入ると薦めてくださる。私が片口好きで、片口で薄茶を点てて喫したりする人物だということをよくご存じである。しかし、坪島土平作のよいものを先般こっそり手に入れたので、お薦めの岡本作礼作の絵唐津小片口は正直ピンと来なかった。しかし、そのうちお祝いの品を差し上げるべき御方が出来したので、思案の結果、この片口を確保しておこうと思いいたる。学位委員会の後、13:00過ぎにお店を訪ねると、Nさんがおいでになったから、お願いしておいた。

  昼食がまだである。そこでNさんに、これからお昼を食べたいのですが、お薦めのお店はありますか?とお尋ねしてみた。八百屋の「瑞花」を教えてくださったのもNさんなのである。先生、カレーを召し上がります?とおっしゃるので、うんうんと返事したら、「想いの木」というお店を教えてくださる。

  土壁に囲まれた狭い階段をあがったところにあるドアを開けると、ちょうどお帰りのお客があり、外でしばらく待つ。フロアは男女の店員が担当しておられるが、すばらしい接客ぶりであった。タンドリーチキンの付いたセットを、本日のカレーでお願いし、ランチビールも注文した。壁には書があしらわれている。

  辛さも選べて、少辛をお願いしたが、もっと辛くてもよかったと重う。独りの女性客が多い。

  さて、夕方の編集会議まで時間がある。どこで潰すか? 飯田橋からメトロに乗り、白金台まで行って、国宝離洛帖を観ることにした。美術館のお庭はもう紅葉も過ぎて、色がすっかりうつろっていた。

  畳にあがってお軸を見上げていると、左横に呈茶用の茶室があって、大勢席入りしていらっしゃる。お茶券は400円で、私もお願いすればよかった。

  帰りは高輪台へ出て、日本橋で乗り換え、末広町で降りた。「文行堂」を訪れ短冊を物色。下旬にUWのA先生に贈呈するお土産に好適なものは…と思案して、短冊に想いいたったというわけ。本当にぴったりのが1枚あった。どうかお楽しみに。

  上野からJRに乗って編集会議へ向かう。編集委員中の一番乗りだった。

 


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