朝から学校法人のお偉いさんに呼びつけられておる。教頭と雁首揃えて出頭。要するに、私の後任の校長をどうするか?という話だったのだが、就任時に実現したかったことが終に実現!という形にあいなった。もしかしたら、私は当高の歴史に残る名校長になれるかもしれんぞ。教頭に、さっそく次の手廻しをお願いして、大学院のオムニバス授業へ。
この講義は、大学院の科目なのに、やたら受講者が多い。今春対面形式で担当している科目の中で、一番多いかもしれない。2週にわたる担当で、今日はあまり欲張らず、課題も出した。この歳になって、授業の工夫が次々思い浮かぶ。
昼休みに教室会議、ひと息付いて教授会へ。「戦略」なんて言葉が飛び交ったから、からかってやった。私は自称軍事オタクだが、普通のことがらにこういう勇ましい用語を使うのは実に品のないことだと思う。我々は軍人でも、政治家でも、企業家でもないのだから…。
性同一性障害に関する話題が出る。小中高ではかなり取り組みが進んでいるが大学でも…ということだったが、ウチの高校はそんな感じじゃないわいなと思っていると、専門家であるM教授の発言に感銘を受ける。これは本当に、重大な問題だ。そこで、さっそくご質問を申し上げ、後でM教授から参考文献をいろいろ教えていただいた。こう見えても真面目な校長先生なのだよ、おいらは、うん(もうすぐ辞めるけど)。
続いて某重要秘密会議に出る。Y教授から、今お前の高校から進学して来た学生を3名も教えているが、みんなアホばっかりだ! と嫌味を言われた。Y先生、宗教家でもあるくせに、実に口の悪い御仁である。しかし、校長の評判を尋ねたら皆絶賛していたよとのことで、日頃からチョコ玉ばら撒いて手懐けた効果は出ているらしい。私の前任の校長も実にりっぱな方であったから、今春の卒業生は母校への満足度が特段高いのだろう。
その後は久しぶりにお稽古事へ。Uさんが伊勢からご参加で、お土産に赤福をいただく。来月はアメリカへお帰りのよし。さて、私がちょいとレクチャーをしてから、お手伝いに来た同居人が実演をしてみせた。あ、しまった、自分の作品を忘れて来ちゃった。で、A師匠のお作を拝見すると、拙作と同様にヴェルレーヌの本説取りだ! ううう、お題が「雨」だと、なまじの文学研究者は、だいたいこういう方向へ行くわいな…。
夏日詠雨歌 有若亡
街に降る雨のごとくに我が心のうちにも雨と言ひし人はも
Il pleure dans mon coeur
Comme il pleut sur la ville; …
今日明日は全国高校校長会の総会が開かれているはずだが、呼ばれないのは変だとA学部長閣下に言われた。そんなこと言ったって、大学のすぐ近くにあるW中学高等学校の鉢巻校長も、さきほど構内をうろちょろしておられたから、その総会には参加していないはずである。呼ばれぬところへ行く必要はないと思うがな。だいいち、県内の校長の会合みたいなものだにすらさへ、一度も呼ばれたことはないくらいだからね。
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