岩木山は澄み切った空に、その稜線をくっきりと浮かべている。やまなみロードは延々とりんご畑が両側に並んで、いまや収穫作業の真っ最中である。夏の喧騒さを競ったあの夏ゼミの声は今はしない。
農場の入り口はオーナーの奥ゆかしさというのかシャイな気持ちがあって、未だにわかりづらいりんご畑にはさまれた車一台がやっと通れる細い農道である。オーナーの父親がそれでもせめてもの目印にと、入り口に茶色のビニール手袋を棒に差し込んで手招きをしているように見える。電柱の電線が県道から一気に農場のオーナーハウスに向かって農道を走るので、この電線を目印に入ることを学んだ。オーナーは「ほんとうに来たければ探してでも来るさ」と、看板などは出したがらない。それはそれで、オーナーの生き方を示しているようだ。
農場に着くと、農場では入り口そばのジャガイモ畑で最後のキタアカリを収穫しているところだった。オーナーの父親と夫妻、それに舞い戻ってきた屋久島のヤッシ―、それに岩木山自然学校から来たと言う女性の5人である。軍手をはめての手作業でのジャガイモ堀りが進んでいた。オーナーが今年はジャガイモの出来がよいとご満悦である。それでもネズミが立派なジャガイモを、ちょこっとかじっているのが目につく。
来月の27日に「しらとり農場・あうん収穫祭」を計画したいこと、オーナー夫妻とヤッシ―の演奏もお願いして、夜は高知県で自動車免許に挑戦中のウーファーの冬ちゃんも駆けつけると張り切っている。久しぶりの「飲んだくれコンサート」をすることにした。みんなそれぞれの楽器でのセッションと、自分流の唄や音楽の演奏をし、そして飲んで語って、食う、これが伝統だ。
休憩の時に新潟県三条市からオーダーメイドの「くるぎんばさみ」が届いたので、披露した。農場の沢沿いに鬼ぐるみの木が生えていて、今盛んに実を落し始めている。それがまた殻が硬くてなかなか割れない。それでこの鋏を注文したわけだ。でも鬼ぐるみの実はとても濃厚で、美味しいと聞いているので、それを使ってなんとかくるみ餅を作ってみたいと思っている。ちなみにくるぎんのぎんとは、銀杏も割れるという意味なのである。
その頃あうんのメンバーも農場に来てにぎやかに畑作業をしていた。あうんの畑では、残ったかぼちゃと、毛豆を収穫し、枝から実を外す作業をしていた。6人くらいのメンバーが、遠慮もてらいもなくごく自然な心をお互いに風のように交流させて、時には大声で叫び、そして無邪気に大笑いしている。それを聞きながら、オーナーもまた笑っている。
ノーマライゼーションの風がここには吹いているのだ。
農場の入り口はオーナーの奥ゆかしさというのかシャイな気持ちがあって、未だにわかりづらいりんご畑にはさまれた車一台がやっと通れる細い農道である。オーナーの父親がそれでもせめてもの目印にと、入り口に茶色のビニール手袋を棒に差し込んで手招きをしているように見える。電柱の電線が県道から一気に農場のオーナーハウスに向かって農道を走るので、この電線を目印に入ることを学んだ。オーナーは「ほんとうに来たければ探してでも来るさ」と、看板などは出したがらない。それはそれで、オーナーの生き方を示しているようだ。
農場に着くと、農場では入り口そばのジャガイモ畑で最後のキタアカリを収穫しているところだった。オーナーの父親と夫妻、それに舞い戻ってきた屋久島のヤッシ―、それに岩木山自然学校から来たと言う女性の5人である。軍手をはめての手作業でのジャガイモ堀りが進んでいた。オーナーが今年はジャガイモの出来がよいとご満悦である。それでもネズミが立派なジャガイモを、ちょこっとかじっているのが目につく。
来月の27日に「しらとり農場・あうん収穫祭」を計画したいこと、オーナー夫妻とヤッシ―の演奏もお願いして、夜は高知県で自動車免許に挑戦中のウーファーの冬ちゃんも駆けつけると張り切っている。久しぶりの「飲んだくれコンサート」をすることにした。みんなそれぞれの楽器でのセッションと、自分流の唄や音楽の演奏をし、そして飲んで語って、食う、これが伝統だ。
休憩の時に新潟県三条市からオーダーメイドの「くるぎんばさみ」が届いたので、披露した。農場の沢沿いに鬼ぐるみの木が生えていて、今盛んに実を落し始めている。それがまた殻が硬くてなかなか割れない。それでこの鋏を注文したわけだ。でも鬼ぐるみの実はとても濃厚で、美味しいと聞いているので、それを使ってなんとかくるみ餅を作ってみたいと思っている。ちなみにくるぎんのぎんとは、銀杏も割れるという意味なのである。
その頃あうんのメンバーも農場に来てにぎやかに畑作業をしていた。あうんの畑では、残ったかぼちゃと、毛豆を収穫し、枝から実を外す作業をしていた。6人くらいのメンバーが、遠慮もてらいもなくごく自然な心をお互いに風のように交流させて、時には大声で叫び、そして無邪気に大笑いしている。それを聞きながら、オーナーもまた笑っている。
ノーマライゼーションの風がここには吹いているのだ。
収穫祭がとても楽しみですね!鬼ぐるみはなか北海道にはありません。京極町という、水で有名なところがあるのですが、唯一そこにはありました。実家にいた頃は、皮が腐るのを待って、洗って干して、冬にトンカチで割ってはほじくっては、実を出していました。すり鉢と擂り粉木、砂糖と醤油、そして、わずかなお湯で濃さを調整し、つきたての餅をからめる。絶品です!鬼ぐるみと大根の味噌づけを細かく刻んで温かいご飯にかけても、かなり美味しいです!