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面接や試験は4年生8月からに繰り下げ

2013-09-16 19:26:46 | 経営全般

  経団連は13日、新卒学生の「採用選考に関する指針」を発表した。会社説明会など就職活動の解禁を、これまでの大学3年生の12月から3月1日に繰り下げる。面接や試験などの選考活動の開始も大学4年生の4月から8月1日に遅らせる。平成28年卒(現在の大学2年生)の学生から適用する。

 今年4月に安倍晋三首相が就職活動(就活)の後ろ倒しを要請したのを受けた措置で、採用活動の自主ルールである従来の「倫理憲章」を、全会員約1300社が守るべき「指針」に変更した。

 指針は新たに、エントリーシートなどで入社希望者を事前に選抜することを「広義の選考活動」として認め、8月以前の自粛は面接と試験のみとした。

 指針策定は、就活の早期化・長期化が学業を妨げることを是正することが狙い。現在は3年生後半に留学すると、会社説明会に間に合わず就職に不利になるため、帰国後の不安を払拭して留学を後押しする意図もある。

 一方、短期決戦になると、学生の就活の範囲が狭まったり、企業の採用活動が煩雑になる可能性や、知名度の低い中小企業の採用活動が難しくなるなどの問題点を指摘する声もある。

 また、外資系やベンチャーなど経団連非会員企業には指針を順守する義務がない。指針には罰則規定もないため、優秀な人材を確保したい会員企業が抜け駆けする恐れもある。インターンシップが事実上の採用選考活動の場になっているとの指摘は多く、説明会も名称や主催者を変えれば解禁前の開催が可能だ。

 経団連は指針の実効性確保について「他の経済団体や大学、就職情報会社など関係者と連携して検討する」としているが、形骸化の懸念は捨てきれない。


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