東京教組(東京都公立学校教職員組合)

教職員のセーフティーネット“東京教組”

絵なんか描けない!

2012年05月10日 | インポート

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 小学校から不登校だった生徒。特に絵が苦手で「絵なんか描けたことないよ、いつも図工の時間は逃げていた」という。絵を描くことを怖がっているようだ。何を描くかも全く決められず、呆然としている。

 用務員さんが世話をしている玄関の花壇は、春の花がいっぱい。気に入った花を一輪、選ばせるとピンクのマーガレットを選ぶ。形も単純なマーガレットの花を一輪いただいて、それだけを図案化して描いてみる事を提案すると、恐る恐る描きはじめるが形がとれない。花心の部分の形、花びらの形など単純化してマンツーマンで形を確認しながら、励まし、褒めつつ一輪2
また一輪と描き進める。気がつくと、江戸小紋の図柄のように画面いっぱいにマーガレットがちりばめられている。描く怖さから、楽しさへ、そして自信へと表情に変化が見えて来た。淡彩による着色も丁寧に教えると、自分の描いたものが立ち現れてくる事に夢中になり、いつもおしゃべりでうるさかった子が無言で夢中に絵にとりくんでいる。

 「私、描けるんだ。」と呟いたとき、教員はやめられねえ!と思った。

      (↑食べごろの「ふきのとう」)

(←花が開いた「ふきのとう」)


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