東京教組のある日本教育会館の隣に、千代田区立神田一橋中学校がある。今は、改修工事中で旧九段中学校校舎にあるが、ここに全国で2つしかない通信制の中学校がある。ことし3月、この中学を卒業した峯永昭子さんと宮城正吉さんはともに72歳。そのドキュメンタリーが5月31日、NHK教育テレビで放映された。
青春も、学ぶ機会も奪われたまま、年を重ねてきた2人が、60年の時を経てようやく手に入れた学舎での日々。初めて習う英語や、小学校以来という作文に四苦八苦しながら、2人机を並べる教室で、学ぶことの喜びを再発見していく記録のなかに、学ぶこと、習うことが生きることの根っこになっていることに気づかさせてくれる。
2年生最後の英語の授業で、女性の教育を守る活動をしてタリバンに銃撃されたマララさんを教材にしているシーンがあった。
「All I want is education.」というマララさんの教育への思いが2人の思いと英語で繋がる。「教育こそ世界を変える一番強い武器だ」と訴えるマララさんの言葉に峯永さんが「なるほど!」と深くうなづく。2人が自らの人生を語る場面とともに、実に感動的なシーンだった。
再放送は、2014年6月7日(土)午前0時00分~(金曜深夜)
学ぶことの意味を探して~神田一橋 通信制中学の歳月~
マララさんの国連での演説は、次の言葉で締めくくられている。
One child, one teacher, one pen and one book can change the world.
Education is the only solution. Education first.
(ニオイバンマツリ)
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