東京教組(東京都公立学校教職員組合)

教職員のセーフティーネット“東京教組”

知らなかったこと

2014年02月12日 | インポート

土曜日の大雪がまだあちこちに残っている。東京の積雪25センチは、1969年以来45年ぶりの大雪だったとのことだ。45年前の大雪の時は、小学生だったが、クラスみんなで昇降口(児童用玄関)の外の雪かきをしたことを、覚えている。

積雪の割には融けるのが早いように思うが、あちこちに名残の雪は残っているし、相変わらず寒い。小学生のころ、教室の暖房は、だるまストーブだった。その後、中学では、だるまストーブから、石油ストーブになり、高校では、新校舎にFF暖房機が入っていた。30数年前に、はじめに勤めた小学校は、FFではなく石油ストーブだったと記憶している。

どちらにしても、教室に暖房は入っていたのだが、先日ある会議で、「うちの市では、教室に暖房がないんです」と言われて、「そんなことが!」と思った。子どもたちと教職員は、厚着をして寒さをしのいでいるらしい。暖房のいらないであろう沖縄の話ではない。たしかに東京よりは南だが、天気情報ではけっこう雪も降る地方なのだ。2年ほど前に、その市に出張した時(1月)も、雪が舞っていて、東京よりも寒いと感じた。冷房は、地域によって違いがあるにしても、教室の暖房完備は、当たり前のことと思っていたら、そうではなかったのだ。これが、21世紀の日本の公教育の一断面なのである。

夏のPM2.5対策もあって、その市では、来年度には冷暖房の整備が始まるらしいのだが、教室環境でさえ、自治体の財政事情によって、こんなに差があるのかと思った。東京でも、冷房などの設置状況は、区市町村によって違いがあるようだ。また、普通教室ではない、特別教室は、冷房完備にはなっていないところが多い。以前勤めていた学校の屋上直下の図工室の夏の暑さは尋常でなかったが、冷房はなかった。それでも、暖房は完備していた。暖房がないというのは、ちょっと信じられないことだ。

この頃は、教育政策というと何かにつけて、学力向上という話になるが、学級の人数を含めて、教育環境の整備ということを、もっと着実に進めてほしいと思うのだが。