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東京教組(東京都公立学校教職員組合)

教職員のセーフティーネット“東京教組”

敗れた朝に

2017年09月05日 | 日記

2017年6月15日朝。また一つ日本は大きな曲がり角を曲がったんだ。

民主主義を無視した国会運営によって、民主主義を蔑ろにする法案の成立。その法案の名は通称「共謀罪」。ぼくたちは、この法案に大きな危惧を覚え、反対してきたけど、とうとう成立。7月11日にはもう施行もされたんだ。犯罪の実行がなくって、計画しただけで罪となるっていうのがこの法案の肝。「実行がなくても」ってことは証拠が曖昧になる。だって法廷ドラマでよく見る、凶器とかアリバイとか遺留品とか、そんなもの元からないんだよ。犯行してないんだから。

いや、犯罪しようって考えるだけでも確かに悪いんだけどさ、ぼくが言ってるのはそこじゃない。悪いか悪くないかじゃなくて、曖昧な証拠で罪になっちゃうってことは、本当は悪くない人までつかまっちゃうんじゃないかってこと。特にケイサツとかコッカとか捕まえる側に嫌われてるとさ、例えば「あいつは、俺らに歯向かってる、目障りだ」って思われて「あいつは悪いことを企んでる」って言えば、捕まえられちゃうんじゃないかな。「気に入らない奴だ、牢屋に入れろ!」「俺に逆らうのか!」って悪い王様の典型だよね。日本が本当にそんな国かどうかじゃないよ、それが「できちゃう国」になったってことが一番問題じゃないかな。

でね、ぼくたちは反対してたけど、結局あの朝、法案は成立。まあぼくたちは敗れたってわけ。こんなこと勝ち負けじゃないけどさ。やっぱり敗けたーっていう気持ちはあるよね。中には夜通し国会の前にいた人もいたよ。だって夜通し国会をやってたんだもん。そして朝に成立しちゃったんだ。

でもね、ぼくたちはこんな「敗け」を何度も経験してきたよ。とても立ち上がれないようなショックなこともいっぱいあった。昔でいえば戦争で町が焼かれちゃった。焼き尽くされ、大勢が亡くなった。そのあと瓦礫の町から立ち上がっていくのはとてもとても、頑張る気持ちが言ったと思うんだよね。でも先輩たちは立ち上がったんだ。

それから最近でいえば、自衛隊が海外に行くようになった朝。とても大きな空爆を始めた朝。教育基本法っていう大切な法律がかわっちゃった朝。通称「戦争法」っていって他の国と一緒に戦争できるようにした法律が成立した朝。

オキナワでも、何度も悔しい朝を迎えてきたよ。でもそのたび立ち上がってきた。「負けない秘訣は、諦めないこと」ってね。どうやって立ち上がってきたか。詳しいことは、次回にしようね。とにかく、ひどい法案が法になってしまった、闘い敗れた朝。大きなことだけれど、悔しかったけれど、これからが不安だけれど、負けないぞって気持ちをもって立ち上がった先輩たちを見習って、ぼくたちも立ち上がっていこうと思うんだ。


モスル解放から一月

2017年08月28日 | 日記

7月9日、新聞各紙は、イラクのアバディ首相が「ISに支配されていたイラク北部のモスルを解放した」と表明したことを大きく報道しました。しかし、それで問題が解決したわけではありません。あれから1ヶ月後の8月13日の朝日新聞には、ISに襲撃され、2014年6月に日本に逃れたイラク人女性、リカア・アルカザイルさん(47)が約3年ぶりに故郷モスルを訪ねた記事が掲載されました。「アルサラーム病院は破壊し尽くされ、自宅の窓はすべて割られていたという。IS支配下の3年間で少なくとも知り合いの医師10人が死亡し、その家族も行方不明になっているという。」と記事は伝えています。

「解放されても、私たちはまだ、ISに支配されたままなの。だって毎日、戻らない家族たちのことを考えて生きているのですから」・・これは、東京教組が学習会の講師としてお呼びした写真家安田菜津紀(サンデーモーニングなどのゲストコメンテーターとしても活躍中)さんが、キャンプで出会った少女の言葉です。イラク北部に暮らすヤズディ教徒は、「異教徒」としてISから非人道的な迫害を受け、過酷な避難生活を送っています。日本ではほとんど報道されない彼らの実情を、安田さんは現地を訪れ、写真と言葉によってそれを伝え続けてきました。日本の暑さもかなり厳しかったですが、キャンプの暑さは想像を超える事と思います。今、イラクの国内避難民の数は300万人を超えています。紛争や戦争によって、最も傷つき、悲しい思いをするのはいつでも子どもたちです。大きな報道の影には、こうしたたくさんの小さな思いが隠れている事を、私たちは忘れないようにしたいと思います。


「働き方改革」なんて言われても

2017年08月25日 | 日記

 文科省は7月11日に一橋大学内で第1回の「学校における働き方改革特別部会」開催し、その資料が7月24日に公開された。どんな資料を見て話し合ったのか興味があったのでPCでダウンロードして読んでみました。内容は相変わらずなもので「学校が担うべき業務のうち、教員が担うべき業務はどのような業務か。また、それを具体化するためには、どのように学校や社会に示していくか。さらに教員が負担に感じる業務と実際に時間を要する業務のギャップをどのように考えるか。」とか「教職員が担うべき業務に関し、ICTの活用や教職員が作成すべき書類の精査等を通じて業務改善を図るため、どのような方策が考えられるか。また、学校では、どのような業務改善を実施していく必要があるか。」など職場で何とかせいみたいな話ばかりでいやはやこれじゃあ有効な方針なんて出せないなあと思いました。しかし、最後の資料は面白かったのです。資料名は「子どもたちも、教職員も元気な学校づくりに向けた提案」。作成者は妹尾昌俊さん。(教育研究家、学校マネジメントコンサルタント 文部科学省学校業務改善アドバイザー NPO まちと学校のみらい理事)

 資料は長時間労働の実態だけでなく過労死の報道などについて触れた後、「働き方改革なんて言われても」というテーマで教員の本音をいくつか紹介しています。

 「働き方改革???オレの働き方が悪いって言うんですか?ほっといてください」。「教員定数増えないのにこれ以上現場で工夫しろ、頑張れ言われてもムリでしょ?」「新しい学習指導要領?英語が増えるやつですね。社会に開かれた教育課程?なんですか、それ?」

 私たちが文科省に言いたいようなことが書かれているので驚きました。その後、「小学校は、1人の担任が10~11教科教え、生活指導や家庭へのケアまで行うのは、授業の質の向上の点でも、限界。せめて複数教科の担任制(2~3人で学級担任)としては?」とか「小中では、各教員がもつ授業コマ数の実態調査を(特別活動等も含め)⇒ 授業準備ができるコマ数へ上限規制を。」「小中高とも、教科指導を行わない、生活指導(生徒指導)専任と進路指導・キャリア教育専任を拡充できないか? 今は一人があらゆることをやっている。」「文科省は厚労省等とも連携して、30年度予算要求へ」など面白い提案をいくつも出しています。

 「“指導文化”(指導という名のもとに実に多くのことが教員、とりわけ学級担任)の仕事になっている。⇒たとえば、給食、清掃、昼休みの見守りどこまで必要か?毎日掃除やれ、とは学習指導要領のどこにも書いていない」「学校の責任範囲をどこまで求めるか」

例:給食中の事故、下校途中で万引き 聖域なく、見直し・改善を」。私たちが当たり前に行ってきた仕事も「これは教員の仕事なの?」と妹尾さんは問いかけます。

 こうした資料を有効に活用し教職員の超過勤務問題に対して実効性のある提案を文科省は今度こそしっかりと行ってほしいものです。


性暴力「女性に非なし」偏見一喝、大絶賛

2017年08月04日 | 日記

『「最後まで抵抗しなかったのが悪い」、と娘や妻に言えるのか-。』

性暴力を扱ったNHK情報番組「あさイチ」で、死ぬ気で抵抗すれば被害を防げたなどとする視聴者の声をゲストが明快に否定し、話題となっている(7/2の毎日新聞)』とあり、よくぞ言ってくれた!と心の中で叫びました。

ネットでもそのゲストの発言が大絶賛されています。ゲストとはタレントでDJのジョンカビラさんです。

男性が明確に「女性に非なし」と一喝されたことを心強く思いました。

性暴力では被害者にも非があるという偏見が根強いです。女性の服装が悪いとか、お酒を飲み過ぎるのが悪いとか、暗い道を歩くのが悪いとか言われますが、どんな状況であれ、性暴力を振るう側に問題があります。しかも加害者の75%は被害者と知り合いで、抵抗できず声を発することができない現実があるといわれます。

女性部でも、これまでにデートDVやスクールハラスメントなど女性や子どもの立場に立った学習をしてきました。人権侵害としての性暴力、また戦争における究極の女性への人権侵害「軍隊慰安婦」の問題も認めることはできないという立場です。様々な性暴力事件について支援を行うことも活動の柱としていますので、何かあればいつでも女性部に相談してください。

 

性犯罪を厳罰化 7月から施行 大規模改正は110年ぶり

性犯罪を厳罰化する改正刑法が6月16日に可決成立しました。性犯罪については1907(明治40)年の刑法制定以来、初めての大規模改正です。

改正法の骨子の一部を紹介します。

①強姦罪の名称を「強制性交等罪」に変更し、加害者と被害者の性差をなくしました。「加害者は男性、被害者は女性」といった性差が解消されます。

②強姦罪、強制わいせつ罪などを「非親告罪」化し、施行前の事件にも原則適用にしました。他の犯罪と同様に、事件が起これば同じように捜査されます。

③法定刑の下限が、懲役3年から懲役5年に引き上げられます。

④「監督者わいせつ罪」「監督者性交等罪」も新設しました。家庭内での性的虐待を念頭に、親や養護施設などの「監護者」が立場を利用して18歳未満の子にわいせつな行為や性交などに及んだ場合は、暴行や脅迫が伴わなくても罰せられます。

しかし、④以外では「抵抗を著しく困難にする程度」の「暴行又は脅迫」があったことを立証しなければならない点が残っており、女性団体等は更にこの撤廃などを求めています。

 


流行記号「×」

2017年07月26日 | 日記

 昨年の流行語といえば、年末に盛んに報道されたのでいくつか頭に思い浮かぶのではないでしょうか。しかし本当に皆が口にするほどの流行だったのか少し疑問なものも多いです。くだらない本当に一時の流行で終わってしまいそうなものや流行語で終わらせないで真剣に社会問題として取り組んでよ、と思うものなどなど。つまり結局は、ちょっと興味をもってしまうのが流行語なのです。

 ところで、流行「語」ではないかもしれないけれど、最近よく目にするなあというのが「×」です。大概は「かける」と読ませ、2つの異色の組み合わせによって付加価値を生み出しているよ、という場合に使っているようです。確かに2つのものを「+」と並べるより相乗効果がありそうな表現です。

 他の流行語と同じようにあっという間に浪費されている感があって、ただ単純に2つのものを並べてるだけでは?とか、ただの2人の人の対談だよ、とかツッコミを入れたくなる場合も増えてきています。

  そこで本当に付加価値を生み出していた「×」を考えてみました。

 「アニメ映画×クラウドファンディング」。昨年このブログでも紹介した「この世界の片隅に」が大ヒットしました。正月の興行では噂通りの立ち見。出来も素晴らしい。大手企業やスポンサーに頼らない制作方法だからこその製作時間のかけ方、表現方法ができるのかもしれません。クールジャパンの新しい可能性ではないでしょうか。

 「本格イタリア×お茶漬け」。いや、これは近所のイタリア料理のマスターが趣味で 作ってくれた料理です。本格派だけにとてもいい出汁の旨みでしたねえ。でも最近の料理は自由な発想でおいしいものが増えたなと思います。「鍋×○○」などもバリエーションが多いですね。

 「平和憲法×学校教育」。これは真剣に大事にしたいです。しかし現在は、因数分解のような難しさもあるなあ。

逆に、「×」は1より小さい数だと、元の数より減じてしまいます。

「オリンピック×コイケ」とか「オキナワ×オスプレイ」とか、そんな風にならないでほしいなあと思のです。さらに、お互いに1より小さいとさらに相乗効果で価値を減じます。「トランプ×アベ」。心配です。

 


岡ヨシエさんを悼む

2017年06月09日 | 日記

岡ヨシエさんを悼む

 2017年5月19日、岡ヨシエさんは86歳でお亡くなりになりました。                                                              

  岡さんは1945年、高等女学校の3年生だった14歳のときに、広島城にあった旧日本軍の司令部に連絡係として学徒動員され、原爆が投下された直後に「広島が全滅です。新型爆弾にやられました」と電話で第一報を軍に伝えたとされます。自身も原爆の後遺症に苦しみつつ、当時の体験や平和への願いを訴える証言活動を長年わたってされてきました。

 岡さんの訃報を知ったのは、この報告文集の編集作業を終え、帰宅の電車の中でした。今回の派遣団でも、お話を伺う予定でしたが、体調を崩して入院していたため、岡さんの体験を語り継ぐ伝承者の方にお話を伺いました。

  広島城公園の岡さんたちが寝泊まりしていた宿舎があった場所に、友人たちと植えた「エノキ」と「クチナシ」を見ました。その側から岡さんが入院する広島市民病院の病室を見上げたことが、最後のお別れになってしまいました。

 東京・ヒロシマ子ども派遣団での証言は、1996年から15回していただきました。薄暗い地下通信施設跡で語っていただいたことで、原爆投下前後情景を生々しく想像することができました。80歳を超えても一時間以上立ったまま話す姿を、派遣団に参加していた多くの子どもたちが真摯に話を聴いていました。

「戦争ほど愚かなことはない」と強く語っていた岡さんの言葉を私たちは忘れません。二度と原爆を投下させることを許さず、平和な世界を創っていきます。

 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

2017年5月

東京・ヒロシマ子ども派遣団 実行委員一同


取り戻そう教職員の「生活時間」

2017年04月04日 | 日記

やわらかな木漏れ日が教室の窓に揺れ、穏やかな春の香りとともに新しい出会いが感じられる頃となりました。窓際から校庭を眺めていると、期待と不安が交差し、胸のざわめきが少し大きくなります。間もなく校舎は、子どもたちの賑やかなおしゃべりと笑い声にあふれ新年度の活気に包まれることでしょう。

大手広告代理店である電通の新入社員が、わずか9か月で過労自死に追い込まれた事件をきっかけに、過酷な長時間労働が大きな問題となっています。政府による「働き方改革」の論議がすすむ中、学校現場の多忙化も社会問題となっています。

1月14日には、『小中教諭の7割、週60時間超勤務 医師や製造業上回る』の見出しが新聞の一面に躍り、多くのメディアが教員の長時間労働の問題を取り上げました。連合のシンクタンク「連合総研」の調査結果です。

それによれば、小学校教員で週60時間以上働いている人の割合は73%、中学校は87%。小中とも50時間未満の教員はいませんでした。特に運動部顧問の教員は出勤が早く、午前7時前に出勤する人が15%、午後9時以降に退勤する人は22%にも上っています。週60時間以上働いているということは、月の残業時間が80時間を超えますから、過労死ラインとされている水準を超えているということです。家族と一緒に夕食をとれている教員は、小学校39%、中学校33%で、民間企業労働者の52%を大きく下回りました。

東京教組が行った「東京都で働く若い教職員の方々へ」と題したアンケートの集計(回答243名)でも似たような結果が出ています。平均勤務時間は12時間17分で、実際にはとれていない休憩時間を差し引いても、毎日の超過勤務が4時間近くになっており、毎日11時間以上勤務している人が91%にもなっています。労働安全衛生法に基づき医師による面接指導が必要な月80時間以上の超過勤務の人が75%、医師による面接指導が義務付けられている月100時間以上の人は50%に達しており、2日分近い勤務時間となる15時間以上の人が7%(3%)もいました。こうした過酷な職場状況の中で、アンケートに回答してくれた青年教職員は次のようにつぶやいています。私たちは、こうした「つぶやき」を真正面から受け止めなければならないと思うのです。

 

*近いうちに結婚を考えている。ただ、結婚して出産し、子育てをしながら同じようには働くことはできないであろう。自分の仕事だけで精一杯、しかも年齢が上がるにつれて分掌は増える一方。世間一般からすると、それでも良い労働条件なのかもしれないが、不安でいっぱい。

*雑務に追われ、教材研究の時間がとれません。今は初任で、比較的分掌は少ないですが、来年度以降、授業数も増え分掌も重くなることを考えると、教員を続けていこうという意欲が下がるばかりです。

*管理職は、全くダメです。「忙しいのは、みんな同じ」と言われました。自宅への持ち帰り仕事が、多いです。(週3~4回、約2時間、また土日のうち1日は、まる1日仕事をしている状況です。)体調が悪く、体重が4月から4か月間で3kg減りました。

*授業の空き時間が全くない。休み時間も児童につきっきりにならなくてはならず、トイレに行く時間もない。勤務時間内に教材研究ができない。

*一度職場に入ると、1分たりとも休憩時間がない。設定されている休憩時間に、委員会や給食指導。

*時間外の労働が当たり前になっていることに疑問を感じるが、目の前の生徒のためと思うと休めない。自分のプライベートをもっと大事にできる環境で働きたい。不安や不満がつのると、生徒のためにも気持ちよく対応ができなくなりそうでこわい。

*夕方、18:30ごろには家に着いて、家族と会話しながら夕食をとる……というようなごく普通の暮らしがしたいなあと思います。放課後は日々会議で、丸つけをする暇もないのが現状です。

*残業代がないため、教員の良心で教育は保たれていることが驚きです。

 

希望に胸を膨らませてスタートした青年教職員に、都教委はいつまでこのような「つぶやき」をさせ続けるつもりなのでしょう。

 

2015年度の東京都の精神疾患による病気休職者の数は528名、病気休職者(694名)に占める割合は76%(全国63%)にも及んでいます。いつまでもこんな「ブラック企業」のような状態を許しておいてはなりません。力を合わせて教職員の「生活時間」を取り戻して行きましょう。


ゆるすな!「戦争のできる国づくり」 、まもろう!民主的な社会や教育、ひろげよう!ジェンダー平等社会

2017年03月14日 | 日記

2月18日、日本教育会館で、東京教組女性部第28回定期大会が以下のスローガンの下、行われました。 

ゆるすな!「戦争のできる国づくり」
      まもろう!民主的な社会や教育
             ひろげよう!ジェンダー平等社会

多くの仲間が集い、2017年度の運動方針を決定しました。
怒りや共感、仲間の存在を感じ、充実した時間でした。

超勤・多忙化問題
◎オリ・パラ教育、スポーツトライアル、ワンミニッツエクササイズ、体力テストなどいろんな取り組みに授業が圧迫されている状況がある。
◎土曜授業は年20回から年14回に減ったが、特定学年だけ土曜登校があり、時数カウントされない。
◎教育計画にないことが急に下りてくるという話。お互いの授業を見て感想を書いて交換することを副校長が急に言ってきた。東京教組の2人でおかしいと意見を言った。
◎一貫校で中学に合わせ5、6年生が50分授業をしている。
◎外国語時数が増えるのに人員増無し。英語嫌いを増やしそうである。
◎高学年の理科は準備がすごく大変。理科の専科を増やして欲しい。
◎学力定着度調査。来年から2年~6年まで忙しい4月に実施することになった。「区でベスト3になるように頑張れ」と言われたことがまた始まるのか。
◎若い教員はものすごく働いている。9月運動会、10月陸上競技大会(6年)、11月学習発表会、1月研究発表。研究発表を色んな学校がやっている。研究発表オンパレード。若い人のためになっているのかと疑問に思う。
◎「学びスタンダード定着度調査」をやることになった。分析を学年で行い、改善策を考える。このクラスだけ点数が低いとかいう話になっている。ベーシックドリルも問題点が多い。パワハラ問題
◎個別に狙われている。管理職が記入すべき事故報告を養護教諭が記入していた。養護教諭が、夏期水泳指導中に年休申請したが認められなかった。校長交渉して認めさせた。
◎有名な問題校長がいて、辞める教員もいる。執行部が職場に話を聞きに行っている。
◎管理職のパワハラが激しい。朝7時50分から、主幹、管理職、教務主任の会議がある。主幹でない教務主任も出なくてはならない。校内評価で書くと、「納得いかないなら異動してください」と言われる。

各専門部より
◎勤務時間も長いが通勤時間の長さにも困る。年々勤務時間が長く若者もまいっている。出産・結婚をあきらめるか教員を辞めるしかないと考えている若い人たちが多い。自分の生活を心配している人が増えていると思った。
◎給食費の公会計化をしても、事務の仕事は減っていない。人員は増えない。新システムに代わると大変。区の仕事の過酷さに非常勤栄養士も集まらない。ミスが起きた場合、パソコンで全部処理しないといけないので、大変になる。
◎養護教員部は、病休代替制度と複数配置に取り組んでいる。養護の病欠代替は校内でまかなうことになり大変になる。複数配置校なのに任用されず、養護教諭一人で対応しなければならないことがある。
◎色覚は子どもの特性ととらえればよく色覚検査は過剰医療につながってしまうのではないか。女性部と共に闘っていきたい。
◎青年部アンケートでパワハラの掘り起こしができた。

その他
◎管理職の急な提案には意義を唱えた。ベテラン教員が職場悪化の防波堤になっている。
◎午後4時から若者に話をしてほしいと副校長に言われたが断った。周りの人が「それって断れるんですか」と言ってきた。休憩中の研修など若者に拒否してもよいと教えた。
◎昨年ヒロシマ平和学習に参加した。被爆した方から現地で話を聞く機会を得た。子どもたちと一緒に学ぶことができてよかった。幸せや平和は失わなければ分からない。ヒロシマで体験的に学ぶことができた。学んだことを伝えていきたい。
◎今年度から時差勤務を取っている方が3名いる。1人男性、2人女性。協力し合ってやっている。広がっていくといいと思っている。
◎労働安全衛生委員会ができて、ストレスチェックを実施できた。実施率が低いので、来年度以降取り組みが必要。働き方を見直し、超過勤務をしなくてよいようにしていきたい。
◎『大田の教育を考える会』学習会を続けているのでぜひ参加してください。
◎土曜授業に反対の運動をしてきた。署名を集め、集会を開き、区への交渉をした。結果、11回になった。何かあったら、一般の人や区職の人とも連携し、取り組むことが大切。
◎かつて路上生活者襲撃があった。組合でも交渉し、小5~中学生に路上生活者の安全を守るという教育をするようにさせた。授業で行うことで、ホームレス襲撃は0になった。翌年から小1~4年も間接教材で授業するようにさせた。今も続けられている。
他にも、教員免許更新制度の問題、支援員不足の問題、特別支援学級の問題、福島を守ることなどの発言がありました。


ディック・ブルーナさん、ありがとう

2017年02月27日 | 日記

2月の半ばを過ぎた週末、悲しいニュースが飛びこんできました。ディック・ブルーナさんの訃報です。ミッフィーもしくはうさこちゃんで知られる彼は、おそらく世界で最も有名な絵本作家でしょう。私自身は子どもの頃彼の絵本に親しんだという記憶はないのですが、NHKの番組で彼を扱っているのを見て、ディック・ブルーナの世界にハマってしまいました。あれは、ちょうど2000年ごろだったでしょうか、NHKで「未来への教室」という、世界の著名人が自分の母国の子どもたちに特別授業をするという、今の「ようこそ先輩」の世界版みたいな番組がありました。ある回でディック・ブルーナさんがオランダの子たちに特別授業を行っていたのです。

そこでは、彼のこだわりが紹介されていました。彼自身が試行錯誤で開発した独自の色「ブルーナカラー」の6色のみを使って構成される絵。震えるような輪郭線は拡大鏡を使いドットを打つようにじっくりと書かれ、計算されたフォルムを描きだします。マチスに影響を受けた彼は、極限まで単純化された中に美があるのだといいます。

一例は、あの口。一説ではウサギの鼻と口を合わせて×で表したといいます。確かにそうなのでしょうが、あの単純化された形は、悲しみにも喜びににも、頭の中で自由に変換できるのです。子どもの想像にゆだね得る万能のデザインです。そして安らかに眠る時には、布団で口半分を隠しvとなり、まるで笑っているようになります。しかし悩みを抱えて寝るときには口は全部隠れ、目の半分まで布団がきます。悲しみの表情です。

絵本自体にも、様々な制約を設けています。必ず、正方形の見開き12ページの物語。右が絵、左には4行詩の文。そして必ずハッピーエンドで終わるのも彼の大きなこだわりです。番組で彼は、その理由を語っていました。

1927年にオランダで生まれ育った彼は、10代でナチスの占領を経験します。自身の戦争経験をもとに、子どもには常に「人生には続きがあるんだ」という希望をもってもらいたい、という願いが込められているのだそうです。それ故、何かをなくしても必ず最後には出てくるし(うさこちゃんのさがしもの)、いじめをやめようと勇気を出して声を上げるとみんなが賛同してくれます(うさこちゃんとたれみみくん)。また、ミッフィーが万引きをしてしまう衝撃のお話もあるのですが、これもきちんとお金を払いにいき、あやまって解決していきます(うさこちゃんときゃらめる)。

番組中特にとりあげていたのが、「うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん」というお話。これはおばあちゃんが亡くなってしまうお話です。これをどうやったら希望がもてる終わり方ができるのか、ブルーナさんは子どもたちに考えさせ、絵本の最後のページを書かせていました。彼自身のお話では、ミッフィーがお墓の周りを花で飾る、という終わり方になっています。親しい人の死を乗り越えるときのヒントになる物語で、感動した私は、このやり方をまねして、授業で扱うこともありました。 

ここから学んだこととして、ブルーナさんを喪った悲しみを乗り越えるには、こうやってお花を添えながら、ブルーナさんの仕事を称え、いつまでも忘れないでいることだろうと思い、このブログにも書き記した次第です。


「施設に暮らす子どもたち」

2017年02月15日 | 日記

「施設に暮らす子どもたち」~人権東京の会 第57回学習交流会~1月22日(日)に今年度3回目の学習交流会が開かれました。

  社会福祉法人「子どもの虐待防止センター」でスタッフとして子どもたちや保護者と関わっておられる、水木理恵さん(臨床心理士)を講師としてお招きし、「施設に暮らす子どもたち」というテーマでお話しいただきました。

様々な理由で家族と離れ、児童養護施設で暮らす子どもたちの現状と、子どもたちへの理解、学校の役割などについて伺いました。

 

主たる養育者の必要性 

  子どもたちは学校という場で、『世界の理解と問題解決の方法』を学びます。しかしそれは、それ以前に、大人が自分を愛し、可愛がっていると感じられ、自分には愛情を受けたり可愛がられたりする価値があると考えられるようになっていることが必要です。つまり、子どもの健全な社会的・情緒的発達には、乳児期に少なくとも一人の『主たる養育者』(親でなくてもよい)と関係を築くことが必要だということなのです。

  トラウマにより傷ついた子ども暴力やネグレクトなど、様々な虐待を受けて育った子どもは、大人は自分を好きではない、うまくいかないのは自分がダメだから、自分は可愛がってもらえないなど、人間不信と罪悪感をもっています。そういった自己肯定感のなさは、学習・勉強、対人関係の困難さを引き起こし、家出、夜間の徘徊、万引きなどの非行へもつながりやすくなります。また、常に暴力被害を受け続けていると、暴力を避けることが難しくなる、自ら加害者になりやすくなる、被害を受けないために暴力者に依存的になってさらに性被害を受けるなど、負のスパイラルにはまっていくと考えられます。虐待は子どもの発達に、人格レベルにまで大きな影響を及ぼすのです。

 

教員が果たせる役割

  子どもは、出会う多くの大人から、人間とはどういうものかという型を学び、自分の中に積み上げていきます。虐待によって妨げられた人格の発達が、学校という人間関係の多くを学ぶ場で、もう一度形成し直せるかもしれないのです。その意味で教員の果たす役割は大きいと言えるでしょう。

  水木さんのお話には、多くのケースを経験されてきた重みがありました。


女性部・冬の講座から 

2017年01月23日 | 日記
1月9日(月・祝)、女性教職員のための冬の講座を実施しました。
 
 「『居場所』のない男、『時間』のない女」と題し、社会学者で詩人の水無田気流さんが話してくださいました。
 
 先進国の中で最も「働きバチ」なのは日本のワーキングマザー。しかし育児・家事は夫からは見えにくく、忙
 
いのに忙しいと思われていないのです。
 
  夫の家事育児貢献度が高まったり、女性の就労率が上がったりすると、2人目以上の出生率が上がるというデータは非常に興味深いものでした。
 
 また、女性の育児の問題と同じくらい、未婚男性の介護問題も深刻であるとのこと、こちらの対応も考えていかなくてはならないと思いました。
 
 働き方改革だけでなく、暮らし方改革をしていく必要があるという言葉に今後の活動の方向性を感じました。

働きすぎだよ、教職員!!

2017年01月18日 | 日記

 東京教組青年部が実施した青年教職員アンケートがまとめられた。(詳細は、東京教組ホームページでみられます。)

 

 アンケートによると、出勤の平均時刻は7時28分、退勤は19時45分、平均勤務時間が12時間17分という結果になった。実際にはとれていない休憩時間を差し引いても、毎日の超過勤務が4時間近くにもなってしまう長時間勤務である。

 細かく見ると、毎日11時間以上勤務の人が91%、労働安全衛生法に基づき医師による面接指導が必要な月80時間以上の超過勤務の人が75%、医師による面接指導が義務付けられている月100時間以上の人は50%、1日で2日分近い勤務時間となる15時間以上の人が7%である。正直、異常な数値である。

 ここ数年、教員の長時間労働もようやく世間に知られるようになってきた。TALIS (OECD国際教員指導環境調査)の2013年調査結果でも、日本の教員の労働時間が他国に比べ突出して長いことが明らかになっており、文科省は昨年6月、「学校現場における業務の適正化に向けて~次世代の学校指導体制にふさわしい教職員の在り方と業務改善のためのタスクフォース報告~」を公表した。

報告では、まず、教員の担うべき業務に専念できる環境を確保するとしている。

部活動の負担軽減については、休養日の明確な設定、部活動指導員の配置など部活動を支える環境整備を推進するとしている。

また、「長時間労働という働き方を見直す」として、ワーク・ライフ・バランスを含むタイムマネジメント等の意識改革、教職員が本来の労働時間で退校することを理想の姿とすること等が示されている。

 報告が出され、問題点は明らかになった。これからは、報告記載の方策にどれだけ実効性を持たせられるかにつきるであろう。残念だが、都教委からも地教委からも、実行策らしきものは一切出てきていない。早急な実行策の提起を強く求める。

   過労死などという悲劇を起こさせないためにも。


「イクボス宣言」

2016年12月09日 | 日記
東京都教育長の「イクボス宣言」を知っていますか?
東京都教育委員会は、9月16日、全管理職に「イクボス宣言」をするようにという依頼文書を出しました。
その文書には、イクボスとは「職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランスを考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司のことを指します。〈出典:ファザーリングジャパンHP〉」と説明されています
 
 
「イクボス宣言」をしたからといって、都がねらうように待機児童解消につながるとは思えませんが、管理職自身が、「イクボス宣言」の視点に上がっている「育児・介護等を行う職員にとって働きやすい職場環境の整備」や「超過勤務の縮減」を強く意識し実行するのであれば、意義はあります。
 
以下教育長の宣言です。
 
 
 
「イクボス宣言」
いま、子育てを頑張っている教職員の皆さん、そしてこれから、子育てをと思っている教職員の皆さん、私たちは皆さんを全力で応援します!安心して子育てができる社会を東京の教育現場から作っていきましょう。
                                                 平成28年9月23日    東京都教育委員会教育長 中井敬三
 
 
皆さんの職場では、短時間勤務がとれない、体育講師がつかない等の問題や、マタハラやパタハラ、復帰ハラスメント等のパワハラはありませんか?
安心して子育てできる職場を東京の教育現場からつくっていくと教育長の「イクボス宣言」に掲げられています。
まだ知らない管理職にイクボス宣言を教えて、働きやすい職場をつくるきっかけにしていきましょう。
 
出勤7時、退勤は21時という6時間もサービス残業をしている人はいませんか?みんながワークライフバランスを保つためには人員を増やさなければなりません。
女性部はその人員増の要求も署名活動や要請行動でしていきます。
 
皆さんの職場では、12月から年度末反省も始まると思います。そこで、超勤多忙化を減らすためにも、仕事量を減らせないか検討していきましょう。
 
何か新しいことを始めるときは、何かをやめる必要があります。新しい洋服ばかり買っていたらクローゼットに入らなくなるのと同じです。
 
「イクボス宣言」の視点も活用して、超過勤務を減らしていきましょう。
 
 

教員も「生活者」としての権利を大切にしよう

2016年11月28日 | 日記

日教組の女性参画推進担当者会議に参加しました。各都道府県の支部からの担当者が集まり、支部の取り組みを発表したり、女性参画を進めるためのグループ討議を行ったりしました。

ジャーナリストの治部れんげさんの講演もありました。その一部をご紹介します。

思い込みは「無理解」の表れでは?

 日本には「男は24時間365日働ける、働きたがっている」という思い込みがあると、治部さんは指摘します。例えば、子どもを病院に連れて行くために休暇を取る父親は、かなり高い確率で「奥さん(子どもの母親)はどうしたの?」と聞かれるとか。家事育児を担いたくても、周囲は無意識に配慮のない言葉をかけているのです。 また、「子どものいる女性は第一線ではなく、すぐに帰れる仕事がいいだろう」という考えも思い込みであったと、治部さんは『資生堂ショック』を例に挙げました。『資生堂ショック』とは、女性社員が全体の83%を占める化粧品メーカー・資生堂が、育児中の時短社員にも夜間・休日勤務をしてもらうとした人材戦略のこと。育児中=時短勤務」を強制するのではなく、多様な家庭事情やキャリアアップへの意思に対応するというものでした。活躍の機会は公平であるとしたこの方策は、ママ社員のキャリア意識を刺激したとのことです。アメリカは男女平等に厳しい国 1年間、アメリカに留学した治部さんは、アメリカの家事育児事情を学びました。そこで知ったのは、夫にとっての家事育児は「手伝い」ではなく「家庭内で自分が果たすべき責任」であること、妻にとっての有償労働もまた「自己実現」ではなく「収入の責任を負う」ということだったそうです。男女平等を厳しく追究し、家事育児も有償労働も男女平等であるべきという考えに基づいているとのことでした。そんなお話を聞いているうちに、インターネットで目に触れた、こんな小話を思い出しました。 
外国人「イクメンって何?」 日本人「育児をする(手伝う)男の人だよ」 外国人「?『father』じゃないの?」 日本人「……」
 幸いなことに、20~30代の若い男性に「家庭を優先したい」「家庭と仕事、両立させたい」という多様な考えが増えてきているそうです。つまり子どもへの語りかけはとても大切だということ。先生や親の価値観は子どもに大きな影響与えます。私たちも、家庭のために帰宅するその背中を、子どもたちに見せていきましょう。

 


トランプショック

2016年11月25日 | 日記

 アメリカ大統領選の結果に、世界中がショックを受けているという。差別感情を隠さない発言・政治経験ゼロなどこれから大丈夫かという不安や、選挙予測をメディアが外したということなどがショックだという。確かに、彼に核のボタンを預けるのは危険だと思うし、これからの影響に対し対応していかなければいけないこともあるだろう。

 しかし、日本のメディアが一斉に「なぜアメリカはあのような差別発言を繰り返す人物を選んだのか」と、アメリカ人は大丈夫か?みたいな論調で分析を始めたことに違和感を覚える。なぜなら、日本は排他的発言・差別発言を繰り返す人物を選挙で選ぶことにかけては大先輩だからだ。

 ここでもう一度振り返っておきたい。

 元東京都知事石原サンは、平気で中国を蔑称で呼び、朝鮮半島出身者が想定される文脈で「三国人」という言葉を使う発言、「障害者」への「人格があるのかね」発言、同性愛者への「野放図、気の毒、遺伝でしょ」発言など、数多くの暴言があった。多くの人を傷つけているのに、謝罪もせずに常に居丈高であり続け、都知事に4度も当選した。

 元大阪府知事橋下サン。彼には独裁容認発言や、従軍慰安婦必用論、朝日新聞なくなれ発言など、より品のない発言が多かったのに、かえって「歯に衣着せぬ発言」「既成勢力への対抗者」みたいなプラスのイメージがついていった。彼の作った大阪維新の会は、今年の参院選でも相変わらず圧倒的な人気を見せつけた。

 そして現職の総理大臣である安倍サン。日本の場合首相を直接選挙で選ぶわけではないが、彼の「人気」が自民党の選挙を支えていることは間違いない。安倍サン本人は、品のないヤジで知られるが、女性議員の質問に対するヤジがとりわけ多いと言われる。ニュースの街頭インタビュー報道が偏っていると圧力をかけ、しかもそれを「私にも表現の自由があるから」と言い放つ。「戦争を憎み、ひたぶるに、ただひたぶるに平和を追求する道を、日本は一度としてぶれることなく何世代にもわたって歩んできました。」とまるで過去の侵略戦争がなかったかのような発言は、かつてアジアを侵略したという意識が極めて薄く、日本の戦争がアジア解放だったという極めてゆがんだ思想からきているものと思われる。これほどの思想の持ち主の総裁の下でも選挙に勝ち続け、今や国会は改憲勢力が2/3を占めるようになった。

 また当選はしなかったが、南京虐殺はなかった、日本も核武装すべし、と言った田母神サンが都知事選で60万票も獲得したのも記憶に新しい。

 今振り返ってみてもトランプ氏もびっくりの発言・思想ばかりではないか。冷静に考えれば、日本人は大丈夫か?だ。トランプ氏支持への疑問が日本で沸き起こっている今こそチャンスではないか。「人のふり見て我がふり直せ」の。