日々の記憶
建築家 筒井紀博のブログ
KIHAKU's blog



フランク・ロイド・ライトが冬の家として過ごしたタリアセンウェストを訪れました。
フェニックス郊外の緩やかな傾斜地に敷地はあり、美しい眺望の望める場所です。

砂漠の独特な静けさの中に50年以上の時を経て、まだ凛と存在するその空間は不思議なオーラを醸し出していました。

全米各地からこの建築を見ようと集まるビジターのためにツアーが日に数回催され、それに参加。
すべて英語なのですが、内容は簡単でわかりやすかったです。
それにしてもうだるような暑さ、ガイドの方もこの時期にタリアセンウェストを訪れるあなたがたはstupidだとジョークを飛ばしていました。
しかし一度この空間の中に足をいれると、その暑さは不思議な静けさとともに消え、独特の緊張感と年月の深みを感じる美しい空間が広がっています。
きっとそこでは様々なドラマが繰り広げられたであろうことも伺い知る事ができました。
空間そのものが当初の使われ方を全うし、次なる使命をゆっくりと楽しみながら実行しているような。。。
空間そのものに生命が感じられます。

巨匠ライトの魂が宿り、自らも生命を感じさせる空間・・・

その圧倒的でありながらも穏やかな空間に、自分が目指すべき空間のベクトルが大きく揺れた気がしました。

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