学生時代に最も影響を受けた建築家にトム・メイン氏率いるmorphosisがあります。
この夏の旅ではじめて彼らの数多くの作品に触れる事ができました。
学生時代に大枚をはたいて購入したmorphosisの作品集。毎日のように眺めていた日々。あれからもう10年以上経っているのですが、いまだに当時、大切にしていたこの本は眺める事があります。
実際に彼らの建築に触れた時の感動はひとしおだろう、と思い期待を膨らませて訪れました。たしかにそのコンセプトやディテールのセンスの良さなどは体感できたのですが、残念ながらそこには自分の想像の範疇にある空間のみで、感動をするほどの驚きはありませんでした。
その理由が何なのか?
あまりに思い入れが先行してしまい、期待が強すぎたのか?この10年で自分の中の何かが変化していたのか?
その理由がいまだにわかりませんが、今回の旅で感動した建築には時間軸を垣間みる事ができました。おそらくmorphosisの作品にはまだそれらが無かったのではないかと。
彼らの作品から感動が得られなかったのは残念なことなのですが、これをきっかけに自分が目指すべき空間が10年前に描いていた空間と異なってきていることを実感。知識や経験の他、自分の過ごしてきた10年間が目指すべき頂をまた少し高くし、創り出す空間に厚みが増してきたように思えました。
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