KIHAKU's blog

日々の記憶
建築家 筒井紀博のブログ

愛せるモノ

2005-08-31 12:39:57 | 趣味
ツツイは時計コレクターではないが、いくつかのお気に入りの時計を持っている。

その中で最近稼働率が高かったFOSSILのスタルク(フィリップスタルクのデザイン:写真)の液晶がつかなくなってしまい、電池切れかと思ったが、交換しても直らず、修理に出すことになった。

実はコレ、購入価格は1万5千円程度。
そして今回の修理にかかる費用は・・・1万円程度だと言う。

「別なの買った方が良いじゃない」

と周囲から言われるが・・・
そうじゃないんだなぁー

一度愛してしまったモノはそう簡単に捨てられるものではない。
例えば全く同じ商品を新品で購入できたとしても、それは違う。
思い出がないし、ロマンを感じない。
ツツイの性格上、長く所有すればするほど愛も深まる傾向にある。

学生時代にニューヨークのSOHOの露店で40ドル程度(55ドルから所持金の少なさでディスカウントしてもらった)で購入した腕時計、これもいまだに保管してある。何度も壊れて、そのたびに修理したのだが、最近ではこの時計をはめることも無くなったので、今は止まったまま。修理にかけた費用は購入した額のゆうに3倍は越えている。

実はこの時計、購入してから数年後に映画の中でみかけた。
なぜか邦画でしかも2つ。

1つは小田和正監督でツツイも好きな映画、「いつかどこかで」の中で建築設計事務所に勤める時任三郎がつけている。
もう1つは「波の数だけ抱きしめて」という映画の織田裕二が付けていた。
まったく無名な時計なのに。

これだけ多くのモノが溢れている社会で、はたして10年以上所有しているモノがいくつあるだろうか?
愛情をそそぐことのできるモノをいくつ持っているだろうか?
デザインをよくすれば全てのモノに愛情がもてる、とは思わないが、大きな影響力はあると思う。
安さや機能性だけでモノを選ぶのではなくて、「これ、長く愛せるかな?」といった観点でモノ選びをしていくと、環境問題なども大きく改善できていくだろうし、なにより生活がもっと楽しくなるのではないだろうか?

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