イーハトーブ岩手の水ブログ

岩手の渓流や三陸の海、みちのく奥州の自然にまつわる出来事や話題を伝えます。更にFM岩手「水のラジオ」の情報も掲載。

釣友との濃密な二日間(1日目)

2009年05月31日 | 釣り師の独り言
金曜日の夜に今年もようやく釣友・万渓巌氏が岩手にやって来た。
久々の再会にもかかわらず、新幹線を降りてから真っ直ぐに、
いつものように馴染みの店に先に来ていた。
会えなかった時間のお互いの様々を肴に酒を飲んだ。

翌日からの2日間のキャンプ釣行を楽しみにしていたが、天気予
報ではあいにくの雨模様。テントを諦めようか・・・と日和ったが、
「雨が降ってもテントでキャンプにしよう。」という東京の旦那
の一言で意を決した。

30日(土)朝8時半に旦那をホテルでピックアップして、一路
気仙川を目指した。気仙川はこのところ釣果がイマイチだったが
旦那のたっての希望で、まずは「いやはやP」を覗いた。
しかし案の定、川全体に渇水気味で魚の出は渋かった。
午前中、何箇所か場所を代えてみたがあまりにも素っ気無いので
思い切って川を帰ることにした。

途中、遠野市街でキャンプの買出しをして猿ヶ石川水系小烏瀬川
の通称・芦沢ポイントに入ることにしたが、予報どおりにわかに
雨が降り出した。
小雨が降る中、岸辺の公民館の駐車場で昼食をする事にした。
ブログで僕の釣りの昼食が「袋ラーメンと珈琲」と書いてきたが、
東京の旦那はどうしてもそれが引っかかるらしく、袋麺と珈琲の
昼食にこだわった。他に美味い飯はいくらでもあるのに・・・。
いつもと違い鍋に二人分のラーメンを作り、コッフェルに分けて
二人で食べた。東京の旦那は袋麺など食うのは久しぶりらしく、
予想以上に好評だった。

小烏瀬川の最初のポイントはイマイチだったが、次に入った場所で
ライズを確認し、旦那がヤマメとイワナを立て続けに釣った。
多少、雨が強くなりその夜のテント場が気になってきたので、
イブニングを狙う前にまずはテン場を確保する事にした。
狙いは猿ヶ石川の下流、遠野麦酒園近くのグランド。
麦酒園の社員に断りを入れて、駐車場脇の草地にテントを張り、
遊歩道の橋の下にダイニングを構えた。後にこれが二人に幸運を
呼ぶ事になる。

雨の中、小友川を中心に川に入ったが、結構釣り人も多くイマイチ
釣果が伸びなかった。6時半まであちこち走り回ったが、翌日に
期待する事にしてテン場に戻った。

夕食は、初志貫徹のジンギスカンをメインに、殻ホヤの刺身、
イカ焼き、エリンギ焼き、カニカマを肴に酒を飲んだ。
この酒が旦那のこだわりで、サントリーの「山崎」&「白州」。
キャンプにはシングルモルト・・・という旦那のこだわりだ。
これが・・・めちゃくちゃ美味かった。
特に白州の骨太な深い味わいがジンギスカンの脂にドンピシャ!

しだいに雨は強まってきたが、ダイニングが橋の下なので多少の
雨はしのげるし、焚き火も普通に心地良い。
もちろん後始末を考えて簡単な焚き火台を使った。
シングルモルトを二人で2本空け、僕たちの川キャンプの夜は
ふけていった。

フライフィッシングを教えるということについて

2009年05月27日 | 釣り師の独り言
日曜日に次男が始めて一人でフライフィッシングを試みて、
フライ4本を失くしあえなく玉砕した・・・という事から、彼は俄然
フライに興味を持ち始めたようだ。
そこで、あれこれと僕が教える前に本でも読んで勉強して貰おう
と、会社の本棚を探したが・・・古い本しか見当たらない。
そりゃそうだ。僕自身、芦沢一洋さんや東京の友人からフライの
魅力を教わったのは、かれこれ15年前にもなる。
その頃に買った本が田渕義雄翻訳による「フライフィッシング教書」。
イラスト入りで分かりやすい解説の本だった。
思えば、フライの教則本はこれしか持っていない。
後は、フライフィッシャーなどの雑誌から読み取ったものだ。

しかし、時は過ぎフライフィッシングの道具立ても進化し、リーダーシステムなど
も変化している。だからこの本では、基本的なことだけ読み取る
ようにアドバイスした。
また、僕自身が岩手の川で学習した実践的な工夫などは、一緒に
川に行ったときにでも教える事にした。

昨夜、11時頃に帰宅した次男にこの本を差し出したところ、
後で部屋で読むのだろうと思いきや、その場でいきなり読み始め、
30分ほど黙ってページをめくりながらうなずいていた。

東京の旦那からのアドバイスの通り、これからゆっくりと時間を
掛けて彼にフライの面白さを教えて行こうと思う。
東京の旦那や仲間達から教わった事やら、芦沢一洋さんから教わ
った様々は、とても一日や二日では伝えきれるものじゃない。

しかし、竿を持たずに誰かにフライを教えるという事は、なかな
か難しい。やっぱり同じ川にたって実践の中で教えるのが一番。
それでも、こんなふうに息子とフライフィッシングを語る事が
これほどにも楽しいとは思わなかった。
出来る事ならこの機会に長男も興味を持ってくれればいいのだが
それは虫が良すぎるだろうか・・・。


サボテンの花が咲く頃

2009年05月26日 | 釣り師の独り言
78歳になる母親が育てているサボテンが花を咲かせた。
なかなか綺麗に咲いたので、庭のテーブルに置いて写真を一枚。
気がつけば庭の雑木もかなり茂ってきた。
6月になったら少し剪定してあげないといけないようだ。

そんな日曜日、午前中は家の裏の畑に枝豆を植えるために、
トラクターで土を起こした。畑まで久々にトラクターで一般道を
走ったが、車とはかってが違いやはりちょいと怖い。
畑とはいえそんなに広くも無いので、ものの1時間で作業を終了。
毎年、近所に我が家の枝豆をおすそ分けするのだが、これがかなり
評判が良く、昨年あたりからは売ってほしいという声も出てきた。
確かに僕も我が家の枝豆は粒も大きくて美味しいと思う。
夏の枝豆が楽しみだ。

お昼もそこそこに、夕方まで釣りをしようと近場の川を目指した。
我が家から車で35分。五輪峠を越えて、奥州市と隣接する遠野
の小友川。相変わらず釣り人は多いが、竿抜けの場所も結構ある
ので、釣れないことはまず無い。

陽の高いうちは大場所で散発のライズを狙ってみたが、田圃に水
を取られ水位も低く、魚の警戒心も高いようでなかなか渋い釣り
になった。先行者が入った後のようにも思えた。
3時に一旦川から上がり、珈琲を炒れて一服。カゲロウのハッチ
を待つ事にした。

空は曇天で午後4時になる頃にはあたりが薄暗くなり、ちらほら
と羽虫が飛び始めた。そこでちょっとした穴場の瀬に入り、#14
のソラックスダンを流すと一発で中型のヤマメが飛び出した。
それから5時半までチャラ瀬のライズを釣り上った。
まだ釣りが出来る時間だったが、晩飯にジンギスカンを予定して
いたので、潔くそこで竿を納め帰路に着いた。
午後6時頃に家に着くと、もうジンギスカンの準備は整っていた。

僕が家に帰って間もなく、最近渓流釣りを始めた次男(23歳)
が釣りから帰ってきた。今日も友達と餌釣りだったのだろうと
思っていたが、・・・なんとその日初めて昔買い与えたフライロッド
でフライフィッシングを試みてきたという。
内心、万歳をするほど嬉しかった。

晩飯の後、キッチンテーブルで次男の初のフライ体験を聞き、
様々な質問攻めにいちいち道具を持ち出して解説した。
基本的な道具立てから糸の結び方やらフライの選び方まで、
二人で酒を飲みながらあれこれとフライの話をしていたら、
いつも間にか大河ドラマの時間になっていた。
今週末は、ようやく東京の旦那が今年初の岩手にくる事になって
いるので次男とは一緒に行けないが、6月になったら次男を運転
手にしてどこか初心者でも釣れそうな川に行こうかと考えている。

あんまり良い事のない昨今だが、僕としては新しい楽しみが出来
たような・・・そんな、ちょっと嬉しい日曜日の夜だった。

新緑の北上山系にヤマメ風吹いた

2009年05月24日 | 釣り師の独り言
土曜日の朝は8時半に目が覚めた。かなり遅い起床になった。
前夜、同級生数人から急遽飲み会に誘われまたしても痛飲した。
それというのも、東京のIMG日本支社長を務める幼馴染が久々に
帰省したというので、小学生の頃の塾仲間が誘い合って集まった。
IMGジャパンという会社は、トップアスリートのマネジメント会
社で、浅田舞やら石川遼やらも所属する米国本社の会社だという。
とはいえ、同級生の話題はもっぱら昔話。
無頼漢だった塾長先生の武勇伝やら当時の悪戯自慢やら、昔話に
花が咲き、ついつい深い時間まで酒が進んだ。

朝食後に慌てて釣り仕度を整えて、一路2週間前に歩いた矢作川を
目指した。険しい峠越えを避けて国道で行こうかとも考えたが、
あえて大股から林道のような峠道を選んだ。
車の窓を全開にして、峠道を新緑を眺めながらゆっくりと走ると
森の匂いが車内に流れてくる。
かすかな夏の始まりを感じた。

前回入らなかった場所を選び勇んで川に入ったが・・・・
ここぞという絶好のポイントにも関らず、全くの無反応。
あまりにも素っ気無い。百mほど釣り上がったが・・・ノーアタック。
先行者の気配を感じ、そこから引き返し、前回釣った場所をトレー
スすることにした。
しかし・・・2週間目に自分が釣った場所で前回以上に釣れる筈も無く
5尾程度のキープで昼食にした。

午後になって風が強くなり小雨交じりのあいにくの天気になった。
「ヤマメが釣れると何故かその後に風が吹く。」
と書いたのは、芦沢一洋さんだったろうか?
言われてみれば、ヤマメ釣りには風はつきものだ。
野にあれば、風も吹けば雨も降る。
そんな言葉をつぶやきながら、風と小雨の中を4時まで歩いた。

しかし、魚の出がイマイチなので場所を気仙川本流に移して、
イブニングを狙う事にした。下流域は農作業の濁り水が入っていたの
で、中流域でライズを待った。
ごご5時を過ぎてもライズは無く、ハッチも無い。
とりあえずフライを流してみたが、魚の反応は無い。
そこで、数年前にイブニングで良い想いをした支流を思い出し、
急いで移動した。

午後6時。曇天の夕方は暗くなるのも早い。
浅い流れに小さなライズを見つけ、ようやくヤマメ1尾を釣り上げ、
その後3尾ほどイワナを釣ったが、あたりが暗くなり始めたので
そこで竿を納めた。

遠野経由の帰り道、名物のジンギスカン(生ラム)を買い求め、
のんびりと家路についた。

雨の岩釣協ヤマメ釣り大会in閉伊川水系

2009年05月19日 | 釣り師の独り言
タイマグラの朝、いつものように川の流れの音で目が覚めた。
時計を見ると午前4時半。目覚ましがなる前に起きてしまった。
17日の日曜日は岩手県釣り団体協議会のヤマメ釣り大会があり
朝5時から川内のやまびこ産直駐車場で開会式があるが、とても
間に合わないので事務局長にお任せする事にしていた。
僕は検量と記録担当だから、10時頃までに刈屋川に到着すれば
いいだろうと考えていた。

4時半に目覚めたとはいえ、少しも慌てることなくのんびりと
タイマグラの朝を堪能していた。
冷たくて美味しい水で顔を洗いながら、湯を沸かしカップスープ
とカツサンドの朝食。ついでにブルマンブレンドの珈琲。
さて、10時までどこで釣ろうか・・・・?と考えた。

薬師川は雪代でとても釣りにはならないので、小国川から下流で
ライズが期待できそうなところをあれこれ考え、釣り下るつもり
でいた。
僕のキャンプの撤収は早い。なにしろ道具立てがシンプルだから
ものの5分で片付いた。そしてキャンプ場を後にしたのが5時半。
20分ほどで小国川のポイントに着き、川を眺めるとライズがあ
る。そこでウキウキと川に入り、ライズを狙ったのだが・・・出ない。
どうもフライが合わないらしい。
フライをとっかえひっかえして挑んだが・・・出ない。
しばらく岸辺でライズを探したが、パッタリと止まっている。
虫も飛んでいない。そのうちに小雨が振り出した。
これじゃ今日は駄目かもしれない・・・。そう感じた。

案の定、本流や下流域の支流に場所を移したが、釣れるのはチビ
ばかりで、とても検量できるサイズじゃない。
最後の望みの刈屋川でもチビばかりだったので、諦めて竿を納め、
検量場所の橋の袂で珈琲を炒れながら役員が戻るのを待った。

今年の大会は、県南支部の大会と重なり参加者が極端に少なく、
60名程度の参加で行われた。
優勝は、5尾合計550gを釣った山翡翠会会長の佐々木淳さん。
流石は腕達者。そして上位入賞の常連・釣り本家の会の佐々木秀
樹さんが第3位。やっぱりこのての大会では本来の実力の差が結
果にでるようだ。

大会は午後1時には終了し、帰り道は遠野の猿ヶ石川水系で竿を
出して帰ろうと考えた。がしかし、午後になって雨は本降りにな
り、今回に限ってレインウェアを忘れた僕はとても釣りをする気
になれず、そのまま遠野経由で帰路に着いた。

帰りの峠道、新緑の森がとても美しく、車を止めて写真を一枚。
山笑う季節・・・・これから岩手の森がうごめき始める。

今週の木曜日には、FM岩手「野遊び倶楽部」の収録ゲストとし
てタイマグラの澄川嘉彦監督を迎える。さて今回はどんな選曲に
しようか・・・・今から悩んでいる。

タイマグラの森で一泊

2009年05月17日 | 釣り師の独り言
早池峰山麓川井村タイマグラで暮らす映画監督の澄川嘉彦さんが、
タイマグラ映画第2弾として製作を進めていた「大きな家」という
作品が完成した。
上映スケジュールも着々と決っているようで、5月下旬から宮古シネマリンで
の連続上映会や6月には花巻の映画祭での上映がある。
出来る事なら「タイマグラばあちゃん」と同様に奥州市での上映
は、僕たちの番組主催で実施したいと考えている。
澄川さんには、今週金曜日放送のFM岩手「野遊び倶楽部イーハトーヴ」
のゲストとして出演してもらう予定で連絡を取り合っていた。

そんな折に、「16日の土曜日にタイマグラで試写会をやるんで、
来ませんか?」というお誘いを頂いた。
実は、ラジオ番組出演の関係で事前に映画のDVDを頂き、作品は
見ていたのだが、タイマグラでの試写会・・・という独特の雰囲気に
も興味が湧いた。
それに、翌日には早朝から川井村・宮古市を流れる閉伊川水系で
岩手県釣り団体協議会主催のヤマメ釣り大会があり、毎年恒例の
前日釣りキャンプをタイマグラに変更するだけなので、渡りに船・・。
喜んで参加することにした。

奥州・江刺を昼前に出発し、遠野で食材とキャンプ道具を補充し、
まずは国道340号で立丸峠を越え、小国川を目指した。
川井村江繋まではやっぱり遠い。途中で買物をしたとはいえ到着
したのは午後2時前。約2時間半のドライブ・・・・。
簡単な昼飯を済ませていつものポイントを覗くと・・・ライズ発見!

早速スタイルしてライズを狙うと20cm程度のイワナが出た。
この川のイワナはなかなか引きが強く取り込みに手間取った。
その後速い流れからヤマメが2尾たて続いたが、まだ黒くサビが残
っていた。県南の砂鉄川や気仙川のヤマメとはほぼ一ヶ月は違う。
その後のライズからはイワナばかりが竿を絞った。
中には泣き尺のイワナも混じり、イワナだけ10尾キープして時計を
見ると午後4時半。イブニングはタイマグラのキャンプ場の脇でやろう
と考えて、一路タイマグラを目指した。

キャンプ場にはいつものように管理人の向田さんがいるだろうと確信
していたのだが、見知らぬ年配の爺さんが馬鹿丁寧な物言いで、
「テント使用料は千円頂きます。」と言ってきた。
正直、これまで一人でキャンプするときには使用料を請求された事
が無かったので面食らったが、まぁそういう決まりならもっともな
ご請求なので素直に従った。
しかし・・・どうも釈然としない。向田久という男はタイマグラでしか
暮らせない男なはずなのに・・・・何故?

不思議に思いながら、イブニングを釣ろうとキャンプ場脇の薬師川に立
つと・・・水量が多い。明らかに雪代水だ。わずかなトロ場を探して、
フライを流してみたが、魚の気配もない。お手上げだった。
そこでその日は竿を畳みキープしたイワナの腹を出し、川の水で洗
おうとおもむろに流れに手を入れた。すると水が痛い!
早池峰の雪解け水で薬師川の水が手を切るように冷たかった。
水温を計ると・・・5度。水量も多いし、これじゃ無理!

キャンプの準備を整えてから、「夕食を家で・・・」という澄川さんの
お言葉に甘えて澄川さんの家に向かった。
土産に江刺金札米を持参したところ、非常に喜ばれた。
奥さんの手作り餃子を頂きながら久々の再会に乾杯した。
この餃子がまた格別に美味かった。
ビールを飲みながら向田さんの事をたずねると、澄川さんもかなり
残念がっていた。澄川さんの話によると、最近キャンプ場の運営を
川井村のNPO法人が委託される事になったらしいのだが、
そのNPOの運営方針と向田さんの意見が合わず彼が身を引く形にな
ったらしい。
タイマグラの住人達も向田さんを頼りにしているので、早くカムバ
ックしてほしいと言っていた。

試写会は、澄川さんの隣の山岳民宿「渓雲荘」で行われた。
参加者はタイマグラの住人20名程度と岩手日報の志田女史と僕。
スクリーンにプロジェクターで投影する方式だったが、自宅のTV
で見たDVDとはまるで別の深い印象を覚えた。
このドキュメンタリー映画の詳細については、後日改めるとして
この作品は本当に素晴らしい映画だ。
機会があれば是非見て欲しい。

試写会終了後、翌朝の事情を説明してほどなく会場を後にした。
しかし、キャンプ場までの帰り道には参った。
距離にして300mくらいの道なのだが、「真っ暗」なのだ。
うっかりとヘッドランプを車に忘れ、その真っ暗な道を這うように
歩く事になった。その暗闇に目が慣れるまでが大変。
最初、ライターであたりを照らしてみたが、その瞬間は良いのだが
火を消したとたんに真っ暗闇。目が慣れるまでまた時間が掛る。
ほうほうの体でテントにたどり着き、ガスランタンに灯を着けると
一瞬であたりが明るくなった。灯のありがたさをつくずく感じた。

そこで早速、枯れ枝などを集めて焚火を起こした。
楢や栃の木の枯れ枝は実に芳しい香で燃える。
その焚火の香を肴に酒を飲んだ。
酒はニッカの余市・・・やっぱりキャンプにはウィスキー。
たった一人のキャンプ場には、薬師川の流れの音と焚火のはぜる音
そして微かな森の物音だけが闇に響き、ゆっくりと時を埋めていた。

田舎人らしい日曜日

2009年05月14日 | 釣り師の独り言
5月10日の日曜日は、我が家の田植えと決めていた。
近所の専業農家の手を借りて朝8時半から一家総出で田植え作業。
長男&次男に加え、爺さん婆さんを交え午前中いっぱい掛って
5反歩を植えた。
この日は我が地区の田植えのピークで、農道は田植え作業の車と
田植え機やトラクターで大ラッシュ。
我が家では、今年も江刺金札米「ひとめぼれ」を植えた。
これから除草などの手の掛る作業もあるが、実りの秋が楽しみだ。

早めの昼食の後、山菜採りの達人でもある友人から電話があり、
これから種山にシドケ採りに行こうと誘われたので、喜び勇んで
友人宅に向かった。
昨年彼に案内された同じ場所の隣の山に二人で入ったのが12時半。
とんでもない急な斜面の山を稜線まで上りシドケを採ったが・・・
相変わらず彼は平気な顔で山を上っていたが、僕は息も絶え絶え
で3m登っては休み、2m登ってはまた休んだ。
とにかくきつい!本格的な山登りだ。
更に奥に向かう彼を見送りながら、僕は緩斜面に移動してのんび
りと一人でシドケ採りに興じた。
3時半までの3時間でそこそこのシドケが採れたので僕は先に山
を下り、日が暮れる頃まで釣りをする事にした。

住田町の大股から峠を越えて昨日の矢作川を目指した。
前日釣った区間の上流に入ったのが4時過ぎ。
日没までの2時間で10尾のヤマメをキープして竿を納めた。

田植え&山菜採り&釣り・・・と、まさに田舎人らしい一日だった。
勿論晩酌は、ヤマメの塩焼きとシドケのおひたし、そして昨日の
コシアブラの天ぷら。
こういうことがあると、田舎暮らしも悪くないと思える。

透明な流れを求めて

2009年05月11日 | 釣り師の独り言
GW気分も抜けない週末の土曜日、釣れなくてもかまわないので
どうせなら水の綺麗な透明な流れの川を捜し歩いた。
翌日曜日には、家の田植えがあるのでこの日ぐらいは一日中
川で時間を過ごしたいと考えていた。
連休最後の6日の釣りはイマイチだった事もあって、納得のゆく
川の時間を求めていた。

朝8時過ぎに家を出て、まずは砂鉄川に向かったが、やはり田圃
の濁り水が入っている。そこから矢作川に行こうとも考えたが、
3月に下見であきらめた室根大川にチャレンジする事にした。
大東からは峠一つ越えるだけで室根に着く。
がしかし・・・・上流は水量が少なく、中流域に入るとやはり川は
濁っていた。
そこから津谷川を目指そうかとも考えたが・・・
室根山をかすめる道から矢作川に行ける事を思い出した。
狭く険しい峠道を何とか登りきると、そこには大東町のレクリ
エイション施設「アストロ・ロマン大東」がある。
その駐車場に車を止めて小休止。
標高が高いせいか、あたりの景色は4月中旬のようだった。
これならばコシアブラもあるだろう・・・と思い立ち、
道路わきのやぶに入り30分ほどコシアブラ採りに興じた。

その後矢作川に向かいいつものポイントに着いたのが11時。
矢作川はいつもどおり川底までハッキリ見える透明な流れ。
しかし釣れる魚はチビヤマメばかり・・・・。
一時間半ほど釣り上がったが、釣り荒れた感じが濃かったので
一旦川を上がり、昼飯にするkとにした。

この川の上流には「清水の湧口(しずのわっくつ)」という
岩手の名水二十選に名を連ねる湧き水がある。
その湧き水のほとりで、いつものように即席袋麺で昼食にした。

そこから上流は、浅く狭い流れなのでそれほど期待はしなかった
が、まずは綺麗な流れを歩きたかったので軽い気持ちで入った。
すると・・・・・ふくらはぎ位の浅い流れから7寸程度のヤマメがいき
なり飛び出した。フライは#14ソラックスダン。
あとは面白いように狙った流れから7寸前後のヤマメが立て続いた。
山村を流れるその川を4時間も釣りあがってしまった。

5時過ぎにはイブニングライズもはじまったが、次回のために
竿を出さずに川をあがった。
スタイルを解いてから川のほとりでライズを眺めながら珈琲を
煎れてしみじみと味わった。
久々に満たされた時間だった。

GW総決算

2009年05月09日 | 釣り師の独り言
まぁほんとにこんなに更新が遅れて申し訳ない。
すみません。ご勘弁下さい。

GW期間中に更新しようと思いながら、ついつい目先の事柄に
追われて後回し後回しになって、こんなに時間が経ってしまった。
猛烈に反省してます。

まずは、29日からのGW期間中の報告。

4月29日
今年初めて奥羽山系の川を下見に行ってきた。
手始めに、昨年栃木の釣友と歩いた豊沢川水系寒沢川に行って見た
が、前週末の雨の影響で増水しておりあきらめた。
その後、尻平川へ移動したが、増水の上に先行者がいて諦めた。
ならば・・・と増水でも釣りになる鈴鴨川を覗くと・・・・
いつに無く濁りが酷くとても釣りになりそうになかった。
どうしようか・・・と考えていると目の前に北上西インターが見えた。
高速で北上西から東和まで行ってそこから遠野に向かおうと考えた。
しかし、高速利用とはいえ実際はかなりの遠回り。
黙って107号で遠野に向かった方が早かったかも・・・
午後3時過ぎに小友川に到着し、いつものポイントでライズを3尾
釣って竿を納めた。

5月3日
朝8時出発で大東町の砂鉄川に向かった。
9時前に到着し、下流のライズPで中型ヤマメのライズにはまり、
5尾をキープ。その後、水田の濁り水が入り始めたので、駄目モト
で上流部へ向かった。これがビンゴ!
今季誰も入っていないんじゃないか?と勘違いするほどの手応え。
透明な流れから6寸以上のヤマメが立て続けに上がった。
午後4時くらいまで釣り上がった。まさに納得の釣りが出来た。
その後、仕事の打合せが入っていたので竿を納め会社に帰った。
夜は、我が故郷恒例の「江刺甚句まつり」があったので、
町に繰り出し、FM岩手のパーソナリティ高橋ちえチャンと祭り見物も
そこそこに馴染みの店でまたしても飲んだ。

5月4日
この日は山菜採りも目論みながら種山高原経由で砂鉄川の支流・
沖田川の上流部・京津畑地区を目指した。
この川はイワナの川で、今季初のイワナ釣りとあわよくば、好物
のコシアブラを採ろうなどと考えた。
この季節は田圃から水田の濁り水が入るので中流部から下流部は
フライではとても釣りにならない。
この日もスタートから好調で、中型以上のイワナがほぼ入れ食い
の塩梅で、2時間程度でキープ目標の10尾を簡単にマークした。
その中に写真の大型ヤマメが混じった。
その後鳥海川に場所を移したが、ここも絶好調で中型ヤマメが
立て続けに釣れた。
どうやら今年は、フライ最盛期がいつもの年より2週間は早い
ような気がする。

5月5日
この日は、朝から敷地内の草刈作業と田植えの準備。

5月6日
このところ大東町通いが続いたので、久々に気仙川水系大股川の
権ぞークリークを目指した。がしかし・・・・渓相が変わっていた!
昨年は一度も入らなかったので忘れていたが、大洪水の影響で
相当に流れが変わっていた。どうやらこの場所も終わりらしい。
仕方なく本流に入ったが、絶不調!釣り荒れだろう。
なにしろGWの気仙川。毎日何人もの釣り人が歩いた後だ。
午前中で竿を納め、山菜採りに切り替えた。
しかし、手軽にいける山菜の山も人だらけ・・・・。
軽装備ではとても奥山には入れないので、早々に山を下りた。

GW期間中のど真ん中は、だいたいこんな塩梅だった。
17日には岩手県釣り団体協議会のヤマメ釣り大会があるので
今年もまた前夜から川井村で釣りキャンプになるだろう。
6月になれば県北の沿岸河川も最高のシーズンになる。
それまでは日々の仕事に精進しよう。