快晴の土曜日、山菜採りに行こうと思い立った。
この季節は、平場ならワラビ、斜面ではシドケ(モミジガサ)。
あわよくば、大槌にお裾分けできるだろう・・・などと目論んで、
奥州市と住田町の境にある種山高原に向かった。
ところが・・・・
種山の旧道沿いは、山菜採りの人々の車があちこちに止まっている。
ならば・・・と未舗装の林道に入ったが・・・・
林道に入った直後に、左の沢から黒い獣が登場・・・・熊だ。しかも小熊。
僕も驚いたが、向こうはそれ以上に驚いたらしく、
僕と目が合うととっさにきびすを返して笹薮に走り去った。
その場でしばし走り去る小熊を呆然と見送った。
そこで種山を諦めて住田から陸前高田の矢作の山に場所を替えた。
初めて入る山だったが、ここぞという場所でシドケが採れた。
かなりの急斜面で、かなりハードな山登りになったが、
狙い通りの場所にシドケが理想的な大きさに育っていた。
ひとしきり山を歩き、場所を替える途中の道端で、
道路脇の草地を歩いている三人連れに出会った。
「こんにちは、ワラビ採りですか?」と声を掛けると
「ワラビでも何でもいいんだ・・・、家も流されだがら今日は息ぬぎだぁ~」
と返され、言葉に詰まった。
そこは山菜の山とはいえ、陸前高田市だった。
その山の帰り道、道路を横切る3匹のヘビを横断待ちした。
最初はマムシ、次にヤマカガシ、そして里に近いところでシマヘビ。
一番待ち時間が長かったのがマムシ君。
山の中ではほとんどヘビに出くわす事はないが、
道路ではしょっちゅう見かける。
なんでもヘビは変温動物なので、暖かいアスファルトが好きらしい。
とはいえ、なんだかヘビに叱られたような気がして・・・・
すごすごと帰ってきた。
帰りの車中、ふっと陸前高田・創生ふるさと会議の福田さんから
しばらく連絡がないことが気になった。
しかし・・・こちらから連絡する事は、急かすような事になるので
控える事にしよう。