イーハトーブ岩手の水ブログ

岩手の渓流や三陸の海、みちのく奥州の自然にまつわる出来事や話題を伝えます。更にFM岩手「水のラジオ」の情報も掲載。

七月の遠野で、まさか・・・の釣り

2012年07月26日 | 渓流レポート
先日の日曜日、午前中は庭の手入れや草刈、畑の収穫など、
なんやかやとやる事が多くて、川には行けないな・・・と思っていたが、
昼食後の予定が、親の都合でキャンセルになった。
そこで、2時間くらい釣りが出来そうだ、と考え、
一路、遠野へ車を走らせた。

家を出たのが午後2時前で、川に着いたのが午後3時前。
ダメモトで芦澤一洋さんとの思い出の場所へ一人静かに立ちこんだ。
ライズはない。しかし・・・何やら只ならぬ気配がする。
魚の匂いがする。
#14のフライを結び、3mほど先の流れに落とすと・・・
いきなりフライが吸い込まれた。かなりの手応えで竿を立ててこらえたが、
あっけなく糸を切られた。

それからフライを結びなおし、流れの真ん中に落としたところ、
一番下の泣き尺の山女魚が出た。
これも取り込むまでにかなりの時間が掛った。

その後も大型にフライを取られる事、2本。
やり取りの後バラシた魚が4尾・・・・。
とはいえ、なんとか以上の4尾を燻製用にキープできた。
川に入って上がるまで、約1時間半。
そこで竿を納めた。

しかし驚いた。ここは長年通っている場所だが、こんな事は初めてだ。
しかも7月の20日過ぎ、午後の日差しの強い時間に、
最盛期の釣りのような体験が出来るとは・・・。
やっぱり遠野は、奥が深いなぁ~。

そう言えば、釣り仲間の村田文雄さんが
「今年の川は、何もかも一ヶ月遅い」とつぶやいていた。
一ヶ月ずれているとするならば・・・六月中旬の様子なのかもしれない。
まぁ、こんなこともたまにはあるんだなぁ・・・・。

焚き火の時間 野外料理の会 その2

2012年07月25日 | ラジオの話
7月17日に、北上市のアウトドア施設「サンタハウスGETO」で行なわれた
FM岩手「焚き火の時間」の野外料理の会について、前回の続きをご報告。

7月29日放送分では、いよいよ今回の企画の立案者で、
番組メインゲスト、ブールドゥネージュの織笠幹一さんの
アウトドアで作るスィーツの醍醐味をご紹介する。

まず圧巻は、炭火(焚き火)で2時間掛けて焼き上げたガトーピレネー。
いわゆるバームクーへンだが、これがべらぼうに美味かった。
それもそのはず、織笠シェフと凄腕のスタッフが二人がかりで2時間、
じっくりと焼き上げ、その層は36層!
本場ドイツやフランスでも元々は焚き火で焼いていたそうだ。
織笠シェフも初めての試みだったようだが、
2時間汗まみれでも、楽しみながら焼いていたのがとても印象的だった。
流石、本場仕込みはやることがどうにいっている。

更に、ダッヂオーブンを使ったクラフティも同時進行。
これは、北上市和賀町産のブルーベリー(今が旬)を使ったスィーツ。
そして、屋外ならではのワッフルの3種類。

どれも本格的な野趣溢れる味で、特に女子には大人気!
参りました。

そして、この日使用したアウトドア用具を揃えて、更に組み立ててくれたのが、
北上市のアウトドア・スポーツ専門店「アイガースポーツ」の阿部誠一君。
なんでも先頃、先代の後をついで社長になったという。

彼とは僕も以前からの友人で、これまでも様々なイベントや
特別番組の企画の際に協力してもらってきた。
また、数年前には、ちょっとした釣り大会で彼とフライでペアを組んで、
餌釣り師を抑えて上位入賞したこともあった。

阿部君(社長なのに失礼)が推薦するアウトドア用具の一押しは、
なんと言ってもスノーピークの焚き火台。
以前彼から借りて使ってみたが、これは本当に優れものだ。

そして同じくスノーピークの竹製のテーブルと椅子も
安定感があって実に使いやすく、一つは欲しい逸品だ。

そんな「野外料理の会」のあれこれについて、
今度の日曜日の放送でオンエアする。
FM岩手 29日(日)午後6時~6時30分。
県内の方は是非聴いて欲しい。

焚き火の時間 野外料理の会 その1

2012年07月23日 | ラジオの話
FM岩手で毎週日曜日の午後6時から放送している
「焚き火の時間」の7月22日放送分と29日放送分は、
久々にフィールドに飛び出し、野外で特別な番組収録を行なった。

そもそもの発端は、以前番組のゲストとして出演頂いた
ブールドゥネージュの織笠幹一さんからの提案で、
「織笠さんと織笠さんの仲間のこだわり料理人達が、
 野外でこだわりの料理を作り、それを食べながら番組を作ろう」
という事ではじまった。
失礼ながら・・・最初は、まぁ社交辞令で
「いつかやりたいね・・・」という事かな、と思っていたが、
織笠さんが着々と段取りを整え、あれよあれよと日程が決り、
先週の17日に実現した。

改めて紹介すると、織笠さんは北上市に本店を構え、盛岡にもお店を持つ
県内屈指の菓子職人であり、そのオーナーシェフだ。
彼が作るスィーツの話は、次回に紹介するが、
本当にポジティブでクリエイティブな素敵な料理人であり、釣り師だ。

織笠さんのお仲間も、地元では有名な料理人の方々で、
日本料理は、北上の老舗料亭「大安楼」の5代目・高橋宏尚さん。
イタリアンは、ビストロ・フィレーチェのオーナーシェフ・多田功さん。

彼らが、ダッジオーブンやツーバーナー、炭火などを使い、
新しい野外料理の楽しみを提案してくれた。

大安楼の高橋さんの献立は、
食前酒(?)としてトマトの旨味だけを抽出した「トマトの雫」、
前菜で「ジュン菜とオクラ 吸酢」、そして大皿で出てきた盛り合わせが
「鮎の煮浸し、花蓮根と茗荷の酢取り、青梅、もろこし松風」
メインはなんと、「北上牛のすき焼き」!
野外の肉料理といえば、バーベキュー(焼肉)が定番だが、
キャンプで「すき焼き」というアイデアにはやられた。降参!
しかもこれが、本当に美味い!!
流石「大安楼」の5代目だ。

続いてイタリアンのフィレーチェ・多田さんの献立は、
まず並んだのが「アンチョビと夏野菜の全粒粉パスタ」で味は3種類。
クリームソース、トマトソース、オイルソース。
これがまた女性陣に大人気!
そして、こちらのメインは、
「スパイシー玉葱を詰めたウズラのダッヂオーブン焼」・・・
まぁ、これが美味いのなんの!ダッヂオーブンの実力を初めて知った。
多田さん自身、ダッヂオーブンでこの料理を作るのは初めてだったのに、
この仕上がりにはご本人も納得のご様子。

こんな贅沢な料理を野外で味わえる機会に出会えるとは・・・
この企画を提案してくれた織笠さんに心から感謝する。

この続きは次回に!

復興の息吹 三陸きぼう海岸 最終回

2012年07月10日 | 被災地から
報告が遅れたことをお詫びいたします。

昨年7月15日から放送を開始した
内閣府提供のFM岩手「三陸きぼう海岸」が、
6月29日放送の第51回の放送をもって最終回となった。
正直、無念だ。

本来ならば、岩手県内沿岸部の被災地の方々と共に歩んでいくべき
番組だったと思うが・・・・提供する内閣府の意向なので仕方がない。
ただ・・・・
内閣府が提供する同様のTV番組は、継続して制作放送されるようだ。

最終回でご紹介したのは、野田村唯一の医療施設である
「野田村診療所 おしかわ内科クリニック」の押川公裕先生。

診療所は津波に流され、あの日先生とスタッフは避難所にまわり、
搬送されるけが人達の手当にあたった。
診察診療するにも医療器具は何一つなく、タオルさえもなかったと言う。
そんな中で、負傷者を消防車両に乗せ、高台から使える道路のある場所まで
タンカで運びおろし救急車に移し、久慈病院まで搬送したと言う。
その後は、日赤の医療チームが2日後には駆けつけてくれて、
本当に助かったと振り返っていた。

先生自身も避難所暮らしをしながら、仮設の診療所を役場内に開設し、
診療を続けてきた。写真が診療所の看板だ。
村民待望の新しい診療所は今月完成し、来月8月から診療がはじまる。

そもそも野田村は、2005年まで、なんと「無医村」だった。
村長の熱心な誘いと説得に負け、押川先生は2005年10月、
野田村診療所の医師(所長)として着任した。
その当時のことを振り返りながら先生は、
「村長に惚れてここに来たんだ」と語った。

10月がくれば、押川先生が野田村に着任してから
7年目の秋を迎えることになる。

「三陸きぼう海岸」という番組は終わったが、
僕はこれからも「次なるもの」を考え、作り続けてゆく。

ご支援のほど、よろしくお願い致します。