イーハトーブ岩手の水ブログ

岩手の渓流や三陸の海、みちのく奥州の自然にまつわる出来事や話題を伝えます。更にFM岩手「水のラジオ」の情報も掲載。

気まぐれな春の風

2006年03月23日 | 釣り師の独り言
今週は前半から強風が吹き続け、日曜日に川へ出かけてはみたものの
釣竿を出せる状況でもなく、川を眺めて帰ってきた。
21日の祝日は一日仕事で潰れ、22日は朝から会議・・・
これじゃ、今週末しか釣りに行けないなぁ・・・と思っていたら、
なんと水曜日の午後の予定がキャンセルとなった。
ならば・・・と昼飯も食わずに気仙川に向かった。

世田米の岩沢橋に到着したのが、午後1時半。
その日は意外にも風も弱く期待は高まったが、川面は相変わらず静かだ。
ダメモトで#18のミッジを数回流したところ、18cmほどのヒカリがヒット。
しかし後が続かない。
ぼんやりと川面にライズを探していると、突然クラクションの音がした。
振り返ると「釣り本家の会」の捧さんの車に馴染みの方々の顔が見える。
餌釣りの彼らにその場を譲り上流を探りに行くことにした。

あちこち覗いてみたが、ライズが見つからない。
午後3時、もうこれは駄目か・・・と諦めかけた最後のポイントで、
やや速い流れにライズを見つけた。この流れのライズはだいたいがヒカリだ。
早速流れの中に立ちこんでライズに挑むと、あちこちでライズが始まった。
ライズを採ろうと真剣になったが、なかなかハッチに合わず、
フライをとっかえひっかえしてみた。
なんとか5尾を釣ったところで、にわかに風が吹き始めた。
更に追い討ちをかけるように仕事の電話・・・やはり平日の釣りは無理がある。
しぶしぶ川をあがり、ポイントが空くのを待っていたフライマンにその場を譲り、会社に帰った。納竿、午後4時。
土曜日こそは絶対に釣りに行こうと心に決めて、金曜の夜まで仕事に専念すると誓った。

増水の川でうろたえた

2006年03月18日 | 釣り師の独り言
一昨日の一日中降り続いた雨の影響が気になってはいたが、
安斉しのぶチャンが気仙川で良い釣りができたということだったので、
まずはホームグランドの気仙川へ行くことにした。

午前10時前にいつもの世田米界隈に到着し川の様子を眺めたが・・・
増水でポイントというポイントが消えていた。
この調子だと隣の盛川も同じような状況だろうと考え、上流に向かった。
上有住小学校の上流にある○ンルス下の浅瀬をのぞいたところ、
ライズはないが増水でもトロ場はあちこちにあり、釣りにはなりそうだった。
なんとか一尾でも釣りたいと思ったが・・・
ここぞというポイントでも、何の反応もない。
1時間以上粘ってみたが、ライズもないので泣く泣くあきらめた。

その後、上流の○倉橋ポイントにダメモト気分で入ってみた。
川幅も狭い浅い流れだが、盛期には良形のヤマメ&イワナが出るところだ。
しかしここもかなりの増水でライズもなく、期待は持てなかった。
いつものパイロット・フライである#16のクラスター・ミッジを
石裏のトロに落とすと・・・・一発でヤマメが出た。しかし小さい。
16cm程度のヤマメでしかもサビている。
その後もトロ場にショートラインでフライを置くように流すと、
小型のヤマメが、まさにポンポンと釣れた。が・・・
面白くない。
この調子なら今日はもう駄目だ、と諦めて納竿を決めた。

天候や川の流れの状況が不利なときに釣り人の都合で無理やり川に入っても
納得の釣りなど出来る筈がない。無理だ。
そんな状況で釣れたとしても、今日の僕のように満足など出来るはずがない。
増水の川では、トロ場に魚が逃れる。そこに毛鉤を落として釣れたとしても
それはなんだか「盗み釣り」のようなものだろう。

来週は祝日も仕事なので、またしても週末の釣りになるだろうが、
天気が回復し増水が収まってくれる事を祈るのみだ。

気仙川慕情

2006年03月16日 | 釣り師の独り言
今夜はやけにセンチメンタルな夜だ。
4年前の一月に亡くなった釣友の奥さんが、今日一人で気仙川に来たという。
曇天微風の絶好の釣り日和の中、とても良い釣りができたそうだ。
電話口で、「あの人が生きてたら・・・・」と言ったきり黙ってしまった。
微かに聞こえる嗚咽に思わずもらい泣きした。
そんな釣友が逝った2002年の5月に僕はこんな文章を書いていた。
恐縮だが、僕のセンチにちょいと付き合って下さい。

気仙川慕情

今年一月、8歳年上の僕の友人が、癌で亡くなった。
釣りと細君をこよなく愛し、仙台郊外の海辺に暮らしていた。
テンカラ釣りから始まり、フライフィッシングへ転向したものの、
毛鉤釣り歴:30年というツワモノで、その腕前も相当だった。
仙台生まれの仙台育ちという彼だったが、心から住田町界隈の気仙川を愛していた。
東北の河川はもとより、日本全国の名川と呼ばれる川はほとんど釣り歩き、
もちろん、アメリカはモンタナ、ニュージーランド、イギリスの川まで釣り歩いたと言う。
しかし、様々な川を釣り歩くほどに、岩手の気仙川への愛しさが深まったと言う。
かくいう僕も気仙川を愛する釣り人の一人だ。

彼との出会いは、今から四半世紀も前、仙台の「てんから」という居酒屋だった。
僕は20代のサラリーマンで、彼はその店の店主だった。
テンカラと言う釣りの技法があることは知っていたが、当時餌釣りを始めたばかりの僕は、酒の勢いも手伝って、生意気にも「釣りの醍醐味」「川の魅力」を語り、店主である彼にまで、渓流魚について語ったのだ。あまりにも不遜な若造だった。
その後、店主を知る知人からたしなめられ、ようやく彼がテンカラの達人だと知らされた。恥じ入るばかりだった。今思い出しても赤面する。
その店で出される「岩魚の燻製」は絶品で、あの味を超える燻製にはまだ出会っていない。

その後、様々な経緯で「てんから」という店もなくなり、僕も岩手に帰り、それぞれの事情で疎遠になっていた。
ところが、5年前の4月29日、気仙川で偶然にも彼と細君に出会った。
そして、図らずも三人で一日中気仙川を釣る事になった。
面白いように魚も釣れた。昔話に花が咲いた。
心の底から笑いながら、三人で気仙川を釣った。
忘れられない最高の一日となった。
以来一年に1~2回は、約束もなしに気仙川で一緒に釣りをした。
何故か不思議と入る場所が重なった。そういう縁だったのだろう。

あれから5年後の4月29日、僕は一人で気仙川の「あの場所」に出かけた。
新緑の森と高い青空の下で、無心に釣り歩いた。
強風にもかかわらずフライを流れに落とすたびに魚が出た。
思いがけない大漁に思わず空を見上げた。
きっと彼が僕のために釣らせてくれたのだろう。
そう思うと何故か涙があふれ、しだいに嗚咽がもれた・・・

葬式の後に彼の細君から手紙が届いた。
彼からの伝言があるという。

「気仙川の明日を頼む。悪いが俺は先に行く。
お前はゆっくり後で来い。だけど道は間違えるなよ。」

彼らしい最期の言葉が胸に応えた。
ありがとう。安斎久。
これからは僕らが、貴方の愛したこの川を次の世代のために、
見守り続けます。
合掌

平成14年5月10日

寒い寒い日曜日

2006年03月12日 | 釣り師の独り言

昨晩は、仕事の打上でチョイと飲みすぎたもので・・・
今朝の出発は9時過ぎとなった。
自宅(奥州市)を出た時は、気温6℃だったが、途中の種山高原では、
気温何とマイナス1℃!空は曇天で今にも降り出しそうだった。

住田町世田米の気仙川に到着したのが10時。
お馴染みのトロ場には既に餌釣り師が二人並んで入っていた。
順番待ちを決め込んで、餌釣り師の背中を岸辺から眺めていたが、
なかなかの腕達者な方々で、柔らかい竿を巧みに操りポツリポツリと
リズム良くヤマメ&ヒカリを釣っていた。
僕に気付いた年配の方が、「遠慮せずにどうぞ」と進めてくれたので、
その方々の下流に入り、ブラインドで#16クラスターミッジを流してみた。
2投目でそこそこサイズのヒカリが出た。
上手の餌釣り師達に、「なかなかの腕前ですね」と褒められたので、
お返しに「いやいや、お二人もかなりの腕前ですね」と持ち上げた。
こんな風に褒められたり、持ち上げたりするのは、実に気持ちが良い。
先週のやり取りとはえらい違いだ。
やはり「一人前の釣り師」達は、マナー&エチケットも大人だ。
気仙川は、こういう腕達者達に攻め続けられているから「激戦区」と呼ばれるが、その一方で、大人の釣り師たちが集う川でもある。
そういう意味でも僕は気仙川が好きなのだろう。

とはいえ、水温6℃、気温も4℃に下がり、腿まで流れに入っていると
2時間くらいが限界のようで、彼らも僕も12時にはその場所を上がった。
その後は、上流を除いてみたり、支流に入ってみたりしながら、
午後4時に納竿した。しかし、川ではその時間でも散発なライズがあった。
ようやくヒカリ&ヤマメも活性が上がってきたようだ。
来週の彼岸の頃には更に活性もよくなってくるだろう。
来週が楽しみだ。
写真は、午前中に釣れたヒカリ&ヤマメ。

木曜日だというのに・・・

2006年03月09日 | 釣り師の独り言

仕事の関係で朝から大船渡に出掛けた。
予想通り、仕事は順調に終わり(1時間たらず)、
せっかくここまで来たのだからということで、気仙川を覗く事にした。
こんな事もあろうかと、車には釣り道具一式を積んでいた。

午前11時、気仙川世田米の中流域に入渓。
気温5℃、水温6℃、快晴。時折吹きるける風は、4~5m程度。
三月の気仙川では、最高のコンディションだ。
がしかし、今日もまたライズがない!正確にはあまりにも少ない。
5分に一度程度のライズはあるが、気仙川のライズはこんなもんじゃない。
12時までの一時間で、たったの2尾。しかも小型・・・
たまらずにそこから2kmほど上流の写真のポイントへ移動した。

岸辺に立って水面を見つめていると・・・風の中で小さなライズが一つ・・
そのライズを取ろうと放った1stキャストで、あっけなく釣れた。
しかし小さい。更に眼を凝らし、耳を澄ますと・・・
あちこちでライスが始まった。
3キャスト、1フィッシュのリズムで釣れる。が、サイズは皆小さい。
ほとんどがヒカリだった。
キャッチ&ストマック、と行きたいところだったが、あまりに小さい。
引船に納まった魚は、2時間で14尾。帰り間際すべてリリースした。

釣れるには釣れたが、どうも今年の気仙川はおかしい。ヘンだ。
仙台のしのぶチャンも電話で、今年既に2回気仙川に来てるが、
まったく川が違う、と嘆いていた。やっぱりいつもより一ヶ月早いのか?
それとも・・・2月の晴天続きで一ヶ月早まっているのか?
それにしてもヘンだ。
川も水も、いつも通りこんなに綺麗なのに・・・・

次の釣行は、仕事の都合で日曜日になりそうだが、
その時は隣の盛川に行ってみようかなぁ~。

砂鉄川はお祭り騒ぎ

2006年03月06日 | 釣り師の独り言

昨日の雪辱を期して気仙川を目指すが、途中で気が変わり、
一本南の砂鉄川に向かうことにした。
砂鉄川は、一関市大東町を源に東山町を経て一関で北上川に注ぐ
流程の長い一級河川で、その支流も魅力的だ。

砂鉄川沿いに車を走らせていると・・・居るは居るは・・・
川沿いのあちらこちらに釣り人が入っている。
ほとんどが餌釣りの方々だ。まさにお祭り騒ぎだ。

午前9時に馴染みのポイントに陣取り、ライズを待っていると・・
ウェーダーも履かない餌釣りの青年が近づいてきて、いきなり
ライズ待ちのポイントに仕掛けを入れて釣り始めた。
オイオイ!何考えてるんだ?!
(口には出さなかったが、内心かなりむかついた)
ライズにも早いようだし、まぁすぐに上流に消えるだろう、
と寛大にも黙って背中をにらんでいた。
しかぁ~し、いつまでもそこで竿を振り続けている。
そのうち小さなライズがポツリ、ポツリと始まった。
たまらず、「ライズが始まったから譲ってくれる?」と言ったら、
「フライなら上流へ行ったらぁ~」とのたもうた。
呆れた。
マナーもエチケットも知らないその青年に、
ひとしきり川釣りの作法を大声で怒鳴りながら教えることになった。
実に不愉快な青年だった。がしかし・・・
大人なのに釣りに関しては、まるっきり子供なこういう初心者に
釣りの楽しみや魅力と一緒にマナーを伝えてこなかった自分達を反省した。

先行者が居たら、その人の邪魔にならないよう距離を置いて入渓する。
川岸の草木を折ったり、切ったりしない。
ゴミは当然、持ち帰る。などなど
自然を相手の野遊びならば、作法を心得て気持ちよく遊びたいものだ。

てなわけで、すさんだ気持ちで釣りをしたら・・・
結局、釣果はたったの2尾・・・嗚呼、砂鉄川は祭りの後だった。
無念。

沈黙の気仙川・・・・

2006年03月04日 | 釣り師の独り言
今回は、画像がない。
掲載できるような画像がないのだ。

3月4日土曜日、今季初の気仙川釣行は、
餌釣りの三上夫妻と一緒に中流域の大場所から始まった。
三上夫妻は、午前9時半の待ち合わせ時間より1時間半も速く到着しており、
僕が着いた頃には既に数尾のヤマメを上げていた。
この季節の気仙川のライズは、10時半頃から始まるので、
ドライフライの僕は、のんびりと仕度をし、毎年恒例のポイントに構え、
ライズが始まるのを待っていた。
時計が10時半を過ぎ、そろそろかとライズもないところを
ブラインドで流してみたが、案の定、魚の気配もない・・・
岸に戻り、タバコをくわえながら再びライズを待った。
午前11時30分・・・まだ出ない・・・12時になっても、1時を過ぎても
ライズがない! どうした!? ヘンだ!?

3月の解禁当初はこのポイントと決めて、もう7年になるが、
ここで一日中ライズがないのは、初めてだ。
その後場所を変えてはみたが、ノーライズ!ノーフィッシュ。
いわゆる「ボーズ」(スピーカーではない)。
ホント久々のボーズだった。
よって画像はありません。トホホです・・・

明日、ようやく竿初め!

2006年03月03日 | 釣り師の独り言

月末や解禁ウィークと言う事もあり、今週は特に慌しい一週間だった。
今さっき今週の仕事も一段落し、ようやく気持ちが解禁モードになった。
とりあえず毎年恒例の解禁直後用のフライを一通り巻いてみたが・・・・
相変わらず下手くそだなぁ~、と我ながらあきれてしまう。
しかし・・・
このへんてこなフライで魚が釣れるのだから、本当に不思議だ。

明日は、ヒカリ狙いでホームグランドの気仙川と考えている。
天気予報では、明日は晴れで最高気温も7℃まで上がるという。
きっと釣り人の数も半端じゃないだろう。
ある程度「逃げ場」も数箇所考えながら、出掛けることにしよう。

気仙川にお出掛けの方で、フライロッドに渓流手網と引船のフライマンを
見掛けたら声を掛けてみてください。それが権ぞーです。

そうそう、これは宣伝になりますが・・・
今日、東京の釣り仲間の川西女史からメールがあり、
「えぞ鹿缶詰」が、ことのほか美味だったとお褒めの言葉を頂きました。
興味のある方は、ネット・ショップのコーナーに詳しい情報があるので、
のぞいてみてください。
よろしくお願いします。

明日の釣りの報告は明晩にでも更新します。
ご期待下さい。


祝・解禁!ではあったが・・・

2006年03月01日 | 釣り師の独り言
待ちに待った2006年の渓流シーズンの幕開けだ。
10月からの5ヶ月間は、毎年のことではあるが、やっぱり長い。
特に今シーズンは、異常なほどの寒さと雪の厳しい冬で
この3月の解禁が本当に待ち遠しかった。

ところが・・・
今日の岩手県沿岸南部の天気は、雪のち雨で日中の最高気温も1℃。
26日日曜日の雨による増水に加え、この天気。
それを見越してか、平日水曜日と言う事もあってか、
毎年沢山の釣りファンでにぎわう気仙川に、なんと人影もまばら・・・
住田町世田米の町裏にあるこの写真のポイントは、
解禁から一ヶ月、毎日20人以上の釣り人が並ぶポイントなのに
僕が到着した時には、たったの6人・・・
重たい雪が雨に変わる頃で、当然魚のライズも皆無。

その下流のヒカリのポイントも、釣り人はまばらで、
釣れている様子もない。
大変な解禁日になった。
本来ならば、お祭り気分の釣り師達から番組用にインタビューでも、
と考えて、録音機材を持参していたが、あいにくの雨で諦めてしまった。
万が一、機材を雨に濡らしたら一大事と考えた。
なんとも厄介な天気だった。

その後、上流の土倉橋付近まで様子を見に行ったが、
川の様子はどこもかしこも素っ気無い。
午後4時頃まで川を見て回ったが、とても竿を出せる雰囲気ではなく、
ここ二十数年来で初めて解禁日に竿を出さずに帰ってきた。
次回は、天気予報をにらみながら、週末に期待しよう。

果たして・・・村田さんの解禁は、どうだったのだろう。