イーハトーブ岩手の水ブログ

岩手の渓流や三陸の海、みちのく奥州の自然にまつわる出来事や話題を伝えます。更にFM岩手「水のラジオ」の情報も掲載。

釣友・万渓巌氏との遠野釣行

2017年06月29日 | 渓流レポート
話は遡るが、6月の10日&11日、一年ぶりに東京の釣友・万渓巌(大石)氏が
岩手に来てくれた。
いつもならこの季節に2泊3日くらいの日程で来てくれるのだが、
今回は、一泊二日の遠野ベースの日程で来てくれた。

遠野の主要河川も昨年の台風被害で渓相が激しく変わり、
とても釣りにはならないと思われたが…
豈図らんや…どっこい魚は生きている!!

僕が初めて渓流でフライフィッシングを試みた小烏瀬川の
芦沢一洋ポイントは、川の中央にあった大岩が左岸に流され
深みは小石に埋められていた。
しかし、それでもその浅瀬で大型の山女魚が…ライズした。

昨年の台風で被災した方々には申し訳ないが…
こうして川は、激しく表情を変えながら流れ続けてゆくのだろう。
まるで艶やかな女性のように。

そして釣友は、僕が連れ回すアチラコチラのポイントで
お約束のように魚を釣り上げ、地元の釣り師のような顔をしてた。
一年に一度しかフライロッドを持たないくせに…

今年は7月に再度岩手の川に来るような話をしてたので、
次回は必ず岩泉の川に連れて行こうと考えてる。
待ってるよ。

岩泉の川の話

2017年06月27日 | 川と森の話
昨日の更新では、釣りの話のあれこれを記しましたが、
本当に伝えたいことは、岩泉の河川の現状です。

昨年8月29日の台風10号の想像を絶する豪雨で、
岩泉地方の河川はことごとく大氾濫しました。

写真の場所は、小本川本流と大川が合流する場所で、
写真のとおり岸辺の木々が枯れるほどのダメージを受けました。

後ほど写真を掲載しますが、安家川の岸辺の民家もことごとく被災し
とても住める状況にはありません。
勿論、家ごと流されたお宅も多数ありました。

特に高齢者が多数犠牲になった老人介護施設の周辺の川は
様相が一変しています。
本当に悲しい出来事でした。
がしかし…

僕たちは、もう十数年前からこの施設周辺の川で釣りをしてきて、
小本川本流の下流域にもかかわらず、その水深の浅さに疑問を持ってました。
先日、岩手に釣行に来てくれた大石氏とも振り返りましたが、
あんな下流域なのに、当時の写真を見ると
流れは僕たちの「くるぶし」までしかありません。

確かに対岸には深みはありましたが、
ほとんどが浅瀬でした。
しかも、岸から川までの落差は1mもありませんでした。
とても入りやすい川だったんです。

だから僕は、あの悲惨な事故が起きた場所の近くで、
何度も車キャンプをしてきました。
思えば、とても不自然な河川環境でした。

あんな浅い場所に、あの日一気に豪雨が集まれば…
そういうことになったのでしょう。…

もしも…行政関係者が釣りを嗜んでいて、
あの場所の浅さに気づいていたなら…
あの日のニュースを見ながらそんな事を思いました。

勿論、岩泉だけでなく岩手の森の保水力が劣化している事は知ってます。

台風被災地の安家川でキャンプ

2017年06月26日 | 川と森の話
更新が大幅に滞り、言い訳のしようもありません。
ごめんなさい。

実は、今月に入りようやく岩手の各河川もコンディションが整い始めました。
6月10日&11日は、東京の大石氏と遠野周辺の川でなかなかの釣りができたので
翌週の17日&18日に岩泉の安家の森で久々の一人キャンプしてきました。
(大石氏との遠野の釣りについては後ほど報告します)

17日土曜日に盛岡でラジオの仕事を済ませてから、
14時頃に岩泉に向かい、昨年までの大釣りポイントに着いたのが16時。
しかし…
あの場所は、全く姿を変えてました。
その後、昔懐かしの良渓ポイントを何カ所か回りましたが…
すべて崩壊してました。(浅瀬になっていたり、流れが変わっていたり…)
※その川の惨状は後ほど…

その後、17時過ぎに安家の山小屋キャンプ場に到着し、
炊事場付近にベースを構え、最良のポジションを確保。
後から来るだろうキャンパーに先んじたとニンマリ。
しかし、その夜の安家は…僕だけでした。

安家川の惨状からイブニングに期待はしてなかったものの…
本当に寂しいイブニングで、釣れるのはチビヤマメばかり!!
30分で竿を納め、ベースに帰り一人の晩餐に集中。

一か月前にスーパーの半額サービスで買った江刺牛ステーキ肉(350g)を
冷凍していたのが、クーラーBOXで半日掛けて良い塩梅に解凍していて
コレを七輪の炭火焼でじっくり焼きながら、
方やガスコンロで岩泉ホルモン鍋を造り、
缶ビール片手に自家製枝豆をつまみに森の夜が深まるのを待ちました。

あれやこれや一人で食べながら、飲みながら森の息吹を呼吸していると
安家の夜は瞬く間に深まります。
車の寝袋に入ったのが24時、起床6時。

昨年の台風10号により、安家川の被害も甚大でした。
その件については、自身の意見も含めて後ほど。
しかし、それでも渓流魚たちは生きてます!

大きな声では言えませんが…
あの台風の大増水で、川の深淵から洗われたようです。
元々安家川は、原始河川として知られていた超一流の渓流ですが、
それが、生まれ変わったような最上級の渓流になりました。
まるでそのまま飲めるような川の流れです。
ただ…

被災した河川流域の住民の方々にはそんなこと絶対に言えません。
被災した方々には、心からお見舞い申し上げます。

そして、18日の日曜日、朝食前に入ったポイントで釣れたのが
このイワナ。写真で見るとソコソコ程度にしか見えませんが…
実は、尺イワナでした。
やっぱり安家川は僕にとって祝福の河川だとシミジミ思ったキャンプでした。