イーハトーブ岩手の水ブログ

岩手の渓流や三陸の海、みちのく奥州の自然にまつわる出来事や話題を伝えます。更にFM岩手「水のラジオ」の情報も掲載。

タイマグラの木陰が恋しい・・・

2008年07月16日 | 釣り師の独り言
いかな「みちのく岩手」とはいえ、この季節は流石に暑い!
昨日も今日も30度に迫る気温で、もうぐったりだ。
先日の日曜日にも、地元・江刺区でも真夏日だったようだが、あの日の川井村タイマグラは、本当に涼しくて快適な時間だった。あの木陰での緩やかな時間が恋しい。できる事なら今週末の連休にも出掛けたい・・・が、そうも行かないだろうな・・・。

昨日は、午後イチから盛岡で野遊び倶楽部イーハトーヴの番組収録があって、先週日曜日のインタビューで番組を構成した。今週金曜日(18日)の放送では、映画監督の澄川嘉彦さんがゲストで、来週25日の放送では、今年「森の暮らし~たいまぐら便り^」を出版した安部智穂さんがゲストだ。
オンエアは、岩手県内でしか聴いて頂けないが、番組のWEBサイトでは本編をストリーミング放送で聴く事が出来る。今回の放送では僕がインタビュアーとしてそれぞれのお話を聞いてきたので、普段とはちょっと違った展開になっている。是非一度聴いて欲しい。

しかし、こう暑いと日当たりの良い川にはあまり行きたくない。
むしろ連休には畑仕事でもして、爺さん婆さんのご機嫌でも取っているほうが良いかも知れない・・・。それで、連休の最後に気持ちの良い木陰を探しに行こう。

川井村タイマグラで一泊 その2

2008年07月14日 | 釣り師の独り言
土曜日の夜から久々にタイマグラでキャンプした。

日曜日の朝は、前日から学校キャンプでタイマグラに来ていた江繋小学校の子供達の歓声に起こされた。簡単な朝食の後に、早速薬師川の下流に移動して釣りをした。
最初は放流サイズのヤマメが中心だったが、ここぞという場所ではそこそこの中型ヤマメが飛び出した。2時間ほど釣りのぼったところで、魚の出が渋くなったのと先行者の気配を感じたので、そこから上流を諦めてキャンプ場脇のポイントに移動しようと考えた。
そろそろ学校キャンプの行事も終わった頃だろうと思ったからだ。

キャンプ場は人影もまばらで、ようやくタイマグラらしい風景になっていた。キャンプ場脇の200m程度を釣りあがったら中型のイワナが立て続けに5尾ほど釣れた。そこに管理人の向田さんが声を掛けてきた。
「そこから上は、クマが出るからやめておけ。」という。
そう聞かされて慌てて川を上がった。

聞けば、上流の養魚場が廃棄する死んだイワナを狙ってクマが出没するらしい。その養魚場では、わざとクマの餌場のような場所を作って死んだイワナをおいておくそうだ。そのイワナを狙ってクマが交代で餌を食いにやってくるという。
そうするようになったのは2年前からだそうだ。
それまでは、夜に養魚場の金網を破って池に入ったり、魚の餌を置いている物置にいたずらしたり・・・と、毎日大変な事になっていたそうだ。
そこで、昔のように養魚池で死んだイワナを特定の場所に捨てる方法を試したところ、これがビンゴ!以来、熊達のいたずらはピタリと収まったそうだ。
向田さんが確認したところ、北の森から7頭、南の森から2頭来ているという。その北の7頭は、みんなキャンプ場近くの薬師川を横切って餌場に向かう。しかし、彼らは餌場しか興味がないそうで、代わる代わる餌場でイワナを3~4尾食って、そのまま森に帰るのでキャンプ場には一切近づかないし、これまでも被害は一度もないという。
人と自然が共生するタイマグラならではのエピソードだ。

その後、予定通り澄川さんのお宅にお邪魔して、澄川監督のインタビューとその近所にお住まいで今年「森の暮らし~たいまぐら便り~」という書籍を出版した安部智穂さんのインタビューをさせて頂いた。
インタビューの後、澄川さんの奥さんも交えて森の様々な出来事などを話し込んでしまった。タイマグラの森にいると時間の経過があまりにも早い。気がつくと午後3時を過ぎていた。
この夏のうちに再会を約束し、タイマグラを後にした。
本当に充実したタイマグラの時間だった。

澄川さんと安部さんのインタビューは、7月18日と25日に野遊び倶楽部で放送する予定。是非お聴きください。

川井村タイマグラで一泊 その1

2008年07月13日 | 釣り師の独り言
土曜日に小学校の校長をしている従兄弟に用事があって盛岡
まで行く事になっていた。
翌日の日曜日には、FM岩手の「野遊び倶楽部イーハトーヴ」の取材で
タイマグラに暮らす映画監督・澄川嘉彦さんに会いに行く事にも
なっていた。
そこで、土曜日のうちに盛岡から川井村のタイマグラに入ろう
と決めていた。

澄川監督といえばドキュメンタリー映画「タイマグラばあちゃん」。
この作品が公開されたのが5年前。以来全国各地で上映され
ベネチア国際映画祭では作品賞も受賞した。
その彼が、新しい作品に取り組んでいるという。
ならば・・・とその辺のお話を聞きに出掛けた。

とはいえ、それとは別に、久々にタイマグラに泊りたかった。
用事を終えてキャンプ食材を買出し盛岡を出たのが午後5時。
それから国道106号を宮古方面に向かいタイマグラを目指し
た。途中の産直で地元産の「炭」を買い込み、台所の「火」
を確保した。

小国川と薬師川の合流地点である江繋から薬師川沿いにタイマグラを目指したが、相変わらずこの道は狭くて険しい道だ。片道約20分ほどの道だが、澄川さんやこの地区に暮らす子供達は、毎日この道を通って通学している。凄い事だと思う。

キャンプ場では、その子供達が通う江繋小学校の学校キャンプが行われていた。1年生から6年生、更にここで暮らす中学生と子供達の親達が集まって賑やかに夕食会をしていた。到着時刻は午後6時半。

キャンプ場の管理人の向田さんに頼んで、テントを一張確保して早速焚き火台に火をおこし夕食に取り掛かった。メニューは相変わらずのジンギスカン。それと今回はスペアリブとコマイ一夜干などの酒肴系程度だった。

タイマグラの森に月が浮かぶ頃になると、子供達が集まって昔ながらの正統派のキャンプ・ファイアーが始まった。それを眺めながら、子供の頃の林間学校を思い出した。江繋小学校の子供達は、この自然を当たり前の環境として、森にあるあらゆるものを道具にして遊び学んでいる。澄川監督じゃないが・・・・これはとっても豊かな事だなぁ~と実感した。

薬師川のせせらぎと子供達の笑い声を聞きながら、頭上に広がる星空を長い時間見ていた。森に囲まれた狭い空では、星空が回ってゆくのがとっても良く分かる。そんなふうに星空を見つめ続けていたら、流れ星が・・・???
と思ったら・・・消えない。しかも妙な動きをしている。
右に行ったり左に行ったり・・・・ってあれは「UFO」か???
きっと誰も信じてくれないだろうから、ブログに書くだけにしておこう。

そんな風にタイマグラの夜は更けていった。

《続く》

ボヤクつもりはないけれど・・・

2008年07月07日 | 釣り師の独り言
「平泉」の世界文化遺産登録が「延期」と決まった。
ある程度は予想されていたけれど・・・それでもどこかで、
「もしかしたら・・・」「石見銀山の例もあるし・・・」と期待してた。
残念無念ではあるが、まぁ2年後の申請、3年後の登録を目指し
もう一度仕切りなおし。
逆境になればなるほど黙々と次に進むのが岩手県人の性質なのか、
嘆きの声やユネスコ批判も少なく、多くは再出発の準備に向かって
いるようだ。まぁ、それしかないのだが・・・・。

そんな折も折、今月下旬に予定されていた奥州サッカー協会の
初の試みであった「日韓少年サッカー大会in奥州」が中止になった。
韓国の父兄から「震災直後の被災地に子供達を行かせたくない」
という声が上がり、韓国側から「延期」を申し入れてきたところ、
奥州サッカー協会幹部は、延期にするくらいなら「中止だ!」と
韓国側との交渉途中で、ヒステリックに中止決定した。
やれやれ・・・延期の申し入れがあったなら、延期を検討してから
低調に中止を通知すれば良いのに・・・・
まったく大人気ない。

震災の風評被害は、観光地を中心に予想以上に酷い状況だが・・・
開催には何の支障もないエリアでの少年サッカー大会までが中止
とは・・・・。
被害がほとんど無い水沢区でもそこは被災地・奥州市。
なんだかなぁ~。

岩手県では「平泉」の世界遺産登録を目論み今年を「平泉年」と
して、様々な観光誘致事業を展開予定だったが、当面凍結となった。

まぁこれだけ打ちのめされると、逆に笑うしかない。
しばらく森に入って次に何を耕すべきか、考えてみよう。

週末の土・日は、地元で「蔵まち市」

2008年07月06日 | 釣り師の独り言
とはいえ、蔵まち市に出店したわけではない。
昨年、にぎやかしのつもりで出店してみたが、品揃えに失敗した
のか、どうも売上がよろしくなかったので今年はやめた。
いわゆる『冷やかし』に回ったわけだ。

この「蔵まち市」は、奥州市江刺区の蔵まちモールを主会場に
7月の週末の2日間だけ、様々な店が並ぶ「市」を実施する。
この2日間は、代表的な郷土芸能の鹿踊りや特産品である
卵麺を使った「流し卵麺」やら、地元の音楽愛好者が集まる
「江刺ギター組合」のストリートライブなどなど、様々な催しが
あちこちで繰り広げられた。

しかし、昨日&一昨日はあまりにも天気が良く暑かったので、
逆に蔵まちに人が流れえてこなかった。
そこで、土曜日の夕方には知り合いのテントに関係者が集まり
売れ残った生ビールで急遽宴会が催された。
宴会とはいえ、そこは町おこしに燃える有志と行政関係者が
集まったので、にわかに「今後の蔵まち」の話に熱が入った。
いずれにしても、このままでは駄目!というのが全員の総意。
では、何をどうするのか?
いつもの通り、今後の課題だけが残った・・・・。はぁ~・・・。

鮎釣り解禁の北上川で人命救助!

2008年07月03日 | 釣り師の独り言
今週火曜日の1日は、岩手県内の主だった川で鮎釣りが解禁された。
今日、FM岩手で「野遊び倶楽部」の番組収録があるので、様々な
川の鮎釣りの情報を聞こうととりあえず、岩手県釣り団体協議会の
会長であり、もりおか鮎の川基金の副理事長でもある渕信太郎さん
に電話をしてみた。

もりおか鮎の川基金のボランティア活動も今年で6年目を向かえ、
盛岡市内を流れる北上川にもそろそろ放流事業の成果も現れはじめ
ているようだ。
渕さんの話によると、解禁日に23cmオーバーの中型の鮎がたて
続けに釣れたと言う。このサイズは今年の放流サイズとは明らかに
違う、と声も弾んでいた。
「それじゃ、かなりの数釣れたでしょう?」とたずねえると・・・

「それが、大変な騒ぎに巻き込まれて、釣りになんなかったのさ!」
と興奮気味に話し出した。
渕さんの話によると・・・・
朝5時から、鮎の川基金の理事仲間10数人で盛岡バイパスの南大
橋下で並んで釣りをしてたところ、いきなり目の前の川の流れに人が
飛び込んできたそうだ。60代のおばさんだったという。
その女性を助けようと、まず真っ先に泳げないT氏が流れに入った。
続いてI理事、渕サンが竿を放り投げて救助に向かった。
3~4人がかりでなんとか女性を岸に上げたところ、呼吸をっして
いたので急ぎ救急車を呼び、警察にも通報した・・・という。

それからが大変。警察が駆けつけて一人一人事情聴取され、もう釣り
どころではなかったらしい。
挙句に、今日の朝からまた南大橋下でお昼頃まで釣りをする予定が、
今朝9時から盛岡東警察署で、署員総出の中で感謝状を受け取るため
今日の釣りも駄目になった、とお嘆きだった。

しかし、川に飛び込むにしても鮎釣り師がズラリと並んでいる川に
飛び込むとは・・・・渕さんが言うには、「助かりたい一心だったろう」
と哀れんでいた。
なんとも人騒がせな自殺未遂の人命救助だった。