イーハトーブ岩手の水ブログ

岩手の渓流や三陸の海、みちのく奥州の自然にまつわる出来事や話題を伝えます。更にFM岩手「水のラジオ」の情報も掲載。

釣友と旅した秋の岩泉 その2

2009年09月25日 | 釣り師の独り言
23日の朝、安家の山小屋で目覚めると既に大石氏は前夜の晩餐の
後片付けを済ませ、朝食の準備をしていた。
いつもながら安家山小屋の朝は、本当に気持ちが良い。

ガスコンロで焼いたトーストとハムのサンドイッチ&珈琲の朝食。
更に前夜の残りのホルモン鍋・・・キャンプの朝はこれで充分だ。
9時前には山小屋の掃除も完了し、氷渡を後にした。

せっかくの安家川なので、ダメモトで1時間ほど安家の元村付近で
フライを流してみたが、相変わらずチビ山女魚ばかり。
そこで安家に別れを告げ、一路大川へ。

大川下流の大場所では大物の期待が膨らんだが、僕にはせいぜい
18cmクラスしか釣れなかった。ここぞというポイントに二人で
立って流れを見ていると・・・・ライズ発見!
しかも、全身を空中に垂直にさらして3度もジャンプした!
サイズもでかい!!
大石氏が何度かチャレンジすると、別の流れから20cmオーバーの
山女魚が飛び出した。キープしようか迷ったが、全身サビだらけの
魚体を見てリリースする事にした。
やっぱりこの季節の魚は、なかなかキープできない。
腹を割いて卵がぎっしりだと、必ず後悔する。

それから大川中流域の馴染みのポイントをいくつか歩き、午後4時
前にいつもの小本川本流ポイントへ移動した。
イブニングはここ!と決めていた。この場所で仕上げ・・・
という流れは、かれこれ10年まえからの事だ。

その川原で遅い昼飯(いつもの即席麺)を済ませ、イブニングまで
散発のライズを狙う事にした。しかし、この場所では僕はガイドに
徹して、ギャラリーを決め込んだ。

すっかりと日が沈む頃には、あちこちでライズが始まったが、これ
がなかなか手強い。フライも見えなくなる頃、大石氏が流すホワイト・
ミラーに大型が掛ったが、バッシャン・バッシャンと跳ねたところで
針が外れた。でかかった!
その後ももう一尾、大型を掛けたが又しても外した・・・・。
しかし3度目の正直、次の一尾は確実に仕留めて、サイズを見ると
25cmオーバー。しかし、あたりはすっかりと闇に包まれる時刻。
そこで大石氏は、今シーズンの竿を収める事になった。
時計を見ると午後6時。
後片付けをして、明るい場所でスタイルを解き岩泉を出たのが、
午後6時20分。
国道455号を盛岡に向かい、盛岡駅到着が7時半。
東京行き7時40分の新幹線に間に合った。

今季2度目の岩泉。大石氏とのいつもの二人旅だったが、今年は
なんだかいつもとちょっと違う大人な釣り旅だった気がする。
久々に二人並んで川を攻めたのもなんだか嬉しかったな。

釣友と旅した秋の岩泉 その1

2009年09月24日 | 釣り師の独り言
連休あけの慌しさに追われ更新が遅れてしまった。
禁漁直前の駆け込みをまとめてご報告。

21日の夕方に、東京から釣友・万渓巌こと大石氏が帰ってきた。
水沢江刺駅を午後5時半に出発し、遠野経由で大槌町の民宿「さん
ずろ屋」を目指した。
岩泉での釣行が目的なら岩泉に泊るのが筋だが、既にホテルも民宿
もコテージも半年前から予約で埋まっていた。
というのも、この時期の岩泉は名物のマツタケの最盛期で、松茸ツアー
の観光客で大変な事になっている。
更に隣の宮古市の宿泊施設も、秋の三陸の味覚ツアーで満杯・・・。
ということで、宮古市の南にある大槌のさんぞろ屋なら、多少の無理
を聞いてくれる、ということもあり、無理やり部屋を空けてもらい、
なんとか前泊する事が出来た。
さんずろ屋の晩飯は、相変わらずこの時期ならではの海の幸が満載で
今回も大満足!

翌日は、国道45号を田老から山に入り、田代川から釣りはじめた。
そこに、前日から岩泉に入っていた栃木の釣友・飯塚君達が合流し、
田代の上流と下流に分かれて釣り上った。しかし・・・
どうにもサイズが小さい・・・。何度か場所を移動したが・・・小さい。

飯塚君達は、その日のうちに栃木に帰るということで、川井の小国川
から遠野経由のルートを奨め、そこで分かれた。

僕達はそこから摂待川の上流を釣り、その後小本川支流の猿沢川のい
つものポイントに入った。そこが・・・ビンゴ!
チビ山女魚も混じるが、盛んなライズがあってそこそこサイズも飛び
だした。午後3時過ぎまでここで粘り、その後買出しをして安家川を
目指した。

安家・氷渡キャンプ場の山小屋に荷物を降ろし、日没まで安家川でイブニ
ング・ライズにはまった。
安家川はいつものように流麗な流れ優しく僕達を迎えてくれた。
サイズは小さいながら、イブニングではそこそこサイズも釣れる。
本当に素晴らしい川だと思う。

その夜は、山小屋で二人、いつものようにジンギスカンとホルモン鍋
の晩餐にワインと生酒&焼酎で、又しても二人で闇語りの中で酩酊した。

松川C&R区間

2009年09月20日 | 釣り師の独り言
今年9月11日に開設された松川の「C&R区間」の取材に行ってきた。
八幡平温泉郷を流れる松川は、大石がごろごろと転がる川で入渓し
やすい川として知られているが、一段と入りやすい川になっていた。
僕が松川を訪れたのは10年ぶり。
護岸工事が施されているが、よくあるコンクリート護岸ではなく、
転がっている大石にコンクリートを流し込んだような、いわゆる
半自然護岸というものだ。

松川釣行では、釣り以外にも日帰り温泉などの楽しみもあり、釣り
好きのお父さんなら家族を温泉において釣りに没頭できるだろう。

C&R区間は、下流の刈屋橋から上流の金谷橋までの約2.5km。
刈屋橋の袂には「妻の神キャンプ場」があり、キャンプを張っての釣り
が堪能できる。昨日も芝生広場にテントを張ってウェーダーを干し
ているフライマンがいた。

この区間の中間付近に川に下りる場所があり、1時間ほど竿を振っ
てみた。中型の山女魚が1尾だけ針に乗ったが、ナチュラルリリースに
なってしまった。
川を流れる水は、温泉地のわりには透明だが、北上山系の川の水質
と比べるとどうしても見劣りする。たぶん魚影は濃いのだろうが、
僕としてはイマイチの印象だ。
渓流釣りの魅力は、やっぱり水の美しさが優先すると思う。

その後は、やはりここまで来たからには温泉!ということで、
温泉郷の中にある日帰り温泉「森の湯」で1時間、温泉を堪能した。

何はともあれ、葛根田川、猿ヶ石川に続き県内3番目のC&R区間が
松川に開設されたことは喜ばしいことだ。
(前回のブログで県内2番目と書いたが、3ヶ所目の誤りでした)

もしもこの流れで、C&R区間があると漁協にメリットがある・・・
という意識が生まれたなら、きっと県内の淡水漁協に波及すると
思われる。先発の漁協に何がしかの経済効果があれば良いのだが、
さてどうなる事やら・・・・。

岩手県内に新たしい「C&R区間」ができた。

2009年09月18日 | 釣り師の独り言
岩手県のC&R河川と言えば、雫石川水系の葛根田川が有名だ。
今年も多くのフライマンが、大型の岩魚に遊んでもらったようだ。
この区間は、管理する雫石川漁協の努力や訪れるフライマンの紳士
的なマナーが功を奏して名実ともに優れた釣り場を維持している。

その成功を前例に、猿ヶ石川でもC&R区間設定も検討されているし、
県南部を流れる大川の宮城県側では既にC&R区間が設定された。
更に今年9月上旬に、八幡平温泉郷を流れる松川にC&R区間が設定
された。しかし何故シーズン終了直前のスタートなのか・・・?
多少疑問も残る。

区間は、温泉郷下流部の「妻の神(さいのかみ)キャンプ場」から
トラウトガーデン近くの上流の橋まで。
温泉ホテルやペンション経営者達の働きかけで漁協が動いたらしい。

僕と村田さんの番組でも紹介したいと考えているので、この連休の
前半に一度視察してこようと考えている。
そのレポートは後ほど、このブログと番組で報告しよう。

久々の防波堤釣りは、なかなか・・・

2009年09月14日 | 釣り師の独り言
防波堤のサビキ釣りに、次男と次男の友人と三人で行く事にして
いたが、不覚にも起床したのが午前9時・・・。
前日、息子と二人のイブニングの余韻に浸り、少々飲みすぎたよ
うだ。それから急いで仕度を整え、次男の友人の憲一君と3人で
家を出たのが、午前10時。

目指すは大船渡起喜来の崎浜漁港。種山高原を越えて住田町から
大船渡市盛を抜けて崎浜に付いたのはちょうど正午。
ここは、数年前にチカ釣りで大漁をした良い思い出があったし、
防波堤から水中を見ると小さな魚影が沢山見えたので、
「これはしめた」と思った。
がしかし・・・、1時間半粘っても一向に釣果無し。
そこで、場所を替える事にした。

前回、次男たちが玉砕したにも関らず、その側でサビキ釣りをし
ていた老夫婦が小鯵を釣りまくっていたという漁港に向かった。

水中を見ると魚影は見えないが、オキアミを一つまみ投じると、
魚影が集まってきた。これならばと思い、仕掛けを投じると一発
で7~10cmの小鯵がダブルで釣れた。
それから三人で日が暮れるまで小鯵を釣り続け、合計100尾以
上の釣果で竿を納めた。

帰りの車中で、この小鯵を一番美味しく頂くにはどう調理すれば
良いのかと相談されたので、真っ先に「唐揚」と答えた。
すると二人は「ならば今夜は友達を呼んで、唐揚パーティだ」と
いう事になり、車内から友達やGFに電話をかけまくっていた。

午後8時半我が家に集合、ということで8時に自宅に戻るなり、
次男は早速「小鯵の二度揚げ」に取り掛かった。
2~3尾ツマミ食いしてみたが、これがなかなかの美味。
大盆に載せられた120~130尾の唐揚は、壮観だった。

パーティ会場は、我が家の作業小屋の一角。しかも野外。
そこに野営用のテーブルと椅子を出し、コンロに炭をおこして暖
をとりながら6人の若い男女が深夜12時まで盛り上がっていた。
9月とはいえ夜の気温は10度前後。
まぁそんな事があってもいいか・・・・。

親父の僕はと言えば、茶の間でTVを眺めながらワンコと戯れな
がら、またしても一人で酩酊した。

息子と二人でイブニング

2009年09月13日 | 釣り師の独り言
土曜日の午前中は、今月下旬の稲刈りを前に、田圃の草刈に精を
出した。カメムシ防除のためにも田の草刈は欠かせないもので、
田植えから毎月一回は草刈を続けてきた。
そのかいあって今年の稲の生育状況は極めて良好。今年も最高評
価の米が期待できそうだ。

午後から車の整備のために北上まで向かい、ついでに和賀川水系
の川で釣りをしようと目論んだが・・・整備を終えて、いざ川に向か
おうと車内を再確認したら・・・ベストがない!ガックリ・・・・
仕方ないので、釣りを諦め一旦自宅に戻った。

すると、次男が釣り道具を車に積み込んで、まさに釣りに出掛け
るところだった。時計を見ると午後3時過ぎ。
ならば・・・・ということで、二人で近くの川でイブニングを狙う事
にした。場所はいつもの小友川。

8月に二人でイブニングを狙った場所は、渇水でポイントが消え
ていたので、場所を移しながら夕暮れを待った。
写真の場所でライズがはじまったのは、午後5時30分頃。
それから約30分間だけ、二人でライズの釣りにはまった。

一箇所を分け合っての釣りになったので、僕は25cmを2尾、
次男は25cm級と20cmオーバーを2尾の釣果だけ。
約2時間だけの釣りだったが、それでも充分に秋のイブニングを
楽しめた。

しかし今年の6月から始めた次男だが、キャスティングもそこそ
こに上手くなったような気がする。ただ、どうしても前しか見て
いないので、トラブルが絶えない。その辺に気を配れるようにな
ると、もう少し釣果も伸びるのだろうが・・・・。
まぁ、僕もそうだったように数をこなせばいずれ身に付くものだ。

帰りの車中、先週の海釣りで「ボーズ」の屈辱にまみれた顛末を
聞いて、それならば明日は海の防波堤釣りに行こうという事にな
り、急いで家に帰り近所の釣具店に駆け込んだ。
狙うは、サビキの五目釣り。小鯵とチカ狙い。
さて、その顛末は次回で。

ドキュメンタリー映画「大きな家」

2009年09月11日 | 釣り師の独り言
昨日、2週間ぶりにFM岩手のラジオ番組「野遊び倶楽部イーハトーヴ」の
収録で盛岡に出向いた。

収録前に打合せをしているところに、ファクスが届いた。
川井村タイマグラに暮らす映画監督・澄川監督から、ドキュメンタリ映画
「大きな家」の盛岡での上映スケジュールが決まったと言う。
前作「タイマグラばあちゃん」との2本立ての「タイマグラ特集」。
スケジュールは、以下のとおり。

上映館:盛岡フォーラム(大通りMOSSビル5階)
上映期間:平成21年10月3日(土)~9日(金)
上映時間:①10:30~ タイマグラばあちゃん
     ②13:30~ 大きな家
     ③15:30~ タイマグラばあちゃん
     ④18:00~ 大きな家
     ⑤20:30~ タイマグラばあちゃん

料金:両作品鑑賞前売り割引券 \2,000
一作品 大人当日 \1,500 前売り\1,200 シニア¥1,000

問い合わせ
盛岡フォーラム 019-622-4703

この上映会の反響が楽しみだ。
澄川監督からも打診されているが、いずれ県南エリアでの上映会
もやりたいと考えている。
11月頃に奥州市内各区と北上市、一関市で計画中なので、詳細が
決り次第、皆様にお知らせします。


とはいえ・・・・実はこのラジオ番組、来月の番組改変期を前に番組
提供スポンサーがなかなか決らず、15年続いた番組が存続の危
機にある。
パーソナリティの村田久さんとアシスタントの小田加代子さんと三人で、さてどう
したものか・・・と頭を痛めているところだ。

FM岩手では番組を継続したいとの意向だが、社外制作会社としては
制作費が確保できないと続けられない・・・本当に困っている。
ふぅ・・・・

安家の森で一泊 その2

2009年09月07日 | 釣り師の独り言
安家川ルアー釣り大会の当日、誰かが話しかけるその声に目覚め
たのは、午前9時を過ぎていた。声の主は岩手LAの斉藤事務局長
だった。表彰式の準備で、釣りもそこそこに山小屋に戻ってきた。
どうやら今年の釣果はイマイチ渋いようだ。

山小屋の朝は本当に気持ちが良い。
炊事場で顔を洗い、珈琲を入れて森の朝を満喫した。
いつもは表彰式まで山小屋にいるのだが、今回は自分の釣りを優
先するため、10時過ぎには山小屋を後にして、久々の安家川に
ダメモトで入ってみた。

安家川は前日の大川同様に相変わらず流麗な流れをたたえていた。
本当に綺麗な川だ。
どづせチビ山女魚だけだろうと、期待はしていなかったが、チビ
に混じって18cmクラスも3尾ほど釣れた。
それだけで僕は満足した。
その日は主だったポイントには、朝から人が入ってただろうし、
満足できる釣果は期待しなかったのに・・・、本当に嬉しかった。

午前中いっぱいで安家川を上り、安家の湧き水「大清水」で昼飯。
いつもの即席麺にコロッケサンド。水は大清水の湧き水。
これがまた寒露!
午後からは、前日の夢をもう一度・・・と小本川本流を目指した。
しかし、安家元村から小川までの距離も遠い。
移動に40分はかかる。

前日のPの下流域でライズを見つけ、しめしめと軽い気持ちで入っ
たが、このライズがなかなか取れない。
フライを何種類か換えてみたが、一向に歯がたたない・・・・。
挙句の果てに、底石につまずいて左に転倒する始末。
幸い左腕をついただけなので、左袖を濡らすだけで済んだが・・・、
ほうほうの体で車に戻り、いざ着替えようと思ったら、どうも様
子がおかしい・・・。エンジンを掛けようとしたらセルが回らない。
どうやらライトを消し忘れてバッテリーをあげたようだ。
地元の大泉君と遠藤君に助けを求めようと電話したが、釣りの最
中らしくつながらない。
仕方なく、地元のGSを呼んで何とか回復した。
そこで時計を見ると午後2時半。ここが潮時と決心し竿を収めた。

その後は、家族のために岩泉名物のホルモンを仕入れ、盛岡経由で
家路を急いだ。しかし最短距離の帰路でも、小川から約2時間半、
走行距離約130km。
近頃は年のせいか、岩泉が遠くなったような気がする。
それ故に、今回の一泊二日の安家釣行は濃密な時間だったと感じる。
今月の連休には、東京に暮らす友人・万渓巌氏が帰ってきてくれる。
一年ぶりの岩泉を二人でじっくりと堪能したいものだ。



安家の森で一泊 その1

2009年09月06日 | 釣り師の独り言
岩手県釣り団体協議会が主催し、岩手ルアーアングラーズが主管
する恒例の「安家川ルアー釣り大会」が9月6日に行なわれた。
毎年の事ではあるが、この大会の「立会い」と言う名目で家族を
説得して岩泉への釣り旅に行ってきた。今回はそのご報告。

しかし・・・岩泉は遠い。まずはその道のりだが、毎回遠野経由で
国道340号を川井村から刈屋を抜けて岩泉に入り、大川で釣り
をして、その後小本川本流でイブニングを狙い、日没後に小川か
ら峠を越えて安家に入った。その距離約200km。
奥州市から高速を使って盛岡経由で行けば、約150kmなのだ
が、それではあまりに味気ない。ということで毎年このルートで
行くことにしている。

午前中に自宅を出発し、遠野でキャンプ食材を調達した。当然山の
晩餐はジンギスカン、ということでいつものように遠野食肉センター
で上ラム肉を買い込んだ。馴染みの店のスタッフから思いがけず
「ブログ見てますよ」と声を掛けられ、思わず恐縮した。
「息子さんも一緒ですか」と聞かれたが、あいにく今回は友達と
海の岸壁釣りに出掛けたのでいつものように一人だと告げた。
相変わらず気持ちの良い店だ。

その後、立丸峠を越えて川井村江繋に入り、薬師川をのぞいたら
ライズを見つけた。しめしめ・・・とほくそ笑んだが、時計を見ると
12時を回っている。このまま昼飯も食わずに走っても、大川に
着くのは2時頃になりそうだったので、後ろ髪を惹かれる思いで
薬師川を後にした。

旧新里村の刈屋を抜けて大川にたどり着いたのは、思惑通り2時
前だった。大川の水は相変わらず「美しい」。
地元気仙川の水も綺麗だが、それ以上に透明で水量も理想的だ。
更に魚影も濃いようで、岸辺にまで魚の匂いが漂ってくる。
七滝のいつもの場所で昼食にした。メニューは、いつものように
鍋で即席麺を作り、更に今回は松茸おこわ(¥350)。

その後、釜津田で川に入ったが、渋い上に釣れる魚のサイズが小
さいので、1時間半ほどで上り、小本川本流に移動した。
4時半過ぎにいつもの橋下Pへ着くと、お目当てのポイントに餌
釣りの方が入っていたので、その上流を釣りあがった。
しかし、案の定イマイチだったので、イブニングが始まるまで、
餌釣りの方の後ろで観戦を決め込んだ。

餌でもイマイチのようだったが、午後5時を過ぎる頃からライズ
がはじまっった。すると餌釣りの方が場所を譲ってくれた。
それから集中してライズを狙ったが、先週の気仙川同様にフライ
が合わないのか、なかなか針に乗らない。

3本目に替えたフライにようやく25cmクラスが出た。
しかし、春先のように入れ食いという塩梅にはいかなかった。
徐々に陽が傾き薄暮になると、ようやく大型が針に乗った。
その後1尾を追加し、もうフライも見えなくなったときに、
小本川が爆発した。最後に出たのは尺オーバーの幅広山女魚。
一気に下流に走られ、切られるかと思ったが何とか持ちこたえ
いなしながらようやく取り込んだ。
残念ながらデジカメの電池切れで画像はないが、岩手LAのメン
バーに現任してもらった。

9月に入り日暮れが早まり、イブニングも午後6時20分が限界
のようで、そこで竿を収め、峠越えで安家氷渡キャンプ場の山小
屋に向かった。山小屋到着は午後7時。走行距離205km。

それからは、すでに到着していたメンバーと久々の再会を祝いな
がらの晩餐が始まった。沿岸に暮らす大泉君はイカやカンパチの
刺身やら塩ウニやらを持参し、僕がジンギスカンを作り、プロア
ングラーの本波幸一さんと六本木会長が名酒を持ち寄った。
夜もふけると続々とメンバーが集まり、安家の山小屋はさながら
居酒屋の様相を呈した。

しかし、11時を過ぎる頃には翌朝4時の開会式のために三々五々
に自分の車に帰って行き、結局山小屋に泊ったのは僕一人。
それから僕は、山小屋の囲炉裏に炭をおこし一人で酩酊した。

翌朝に続く・・・・