イーハトーブ岩手の水ブログ

岩手の渓流や三陸の海、みちのく奥州の自然にまつわる出来事や話題を伝えます。更にFM岩手「水のラジオ」の情報も掲載。

友人HS君を尊敬する

2011年07月28日 | 被災地から
中学から高校までの同級生で友人のHS君は、小学校の教員だ。
しかも、震災後に志願して沿岸の小学校へ赴任した。
奥方も同じく教員で、夫婦でこの四月から宮古市の小学校に勤務している。
奥方の小学校は別だが、HS君は宮古市南部で被害の大きかった
赤前地区にある赤前小学校に勤務する。
震災後の全校生徒は、1年生から6年生まで併せて38人。

赤前小学校は、震災直後から避難所となり、
これまで学校は、お年寄りから子供たちまでが共に暮らす
大家族の家のようだったという。
小学校の花壇は、春先から年寄り達が野菜を植えており、
この季節は実りの季節で、花壇はまるで小さな畑のようだという。

僕の同級生とはいえ、彼は僕より遥かに学業も優秀で、
中学生時代から試験の点数で彼を越えた事はない。
高校でも彼は理数科、僕は普通科私立文系・・・
卒業後、彼は東北大学(学部は忘れた)に進学。僕は浪人・・・・
とまぁまるで釣り合わない友人だったが、なんとなく馬が逢った。

東北大学の学生時代に、三里塚に参加したことがキッカケで
大学卒業後にドロップアウトした。
そんな中で、たまたま手伝った養護学校で生涯の師となる先輩と出会い、
養護学校の教師になることを決意したという。
本来は養護学校を希望しているが、人事の関係で
今は小学校に勤務しているのだそうだ。

宮古でのラジオの取材の後、彼と呑もうということになっていた。
彼が予約してくれた宿は、赤前にある朝日屋旅館。素泊まり2千円!
瓦礫が撤去された被災地を見渡せる場所にある。

帰宅後の彼を待って、その後は宮古市内の居酒屋で
宮古産の魚をつまみに宮古の地酒「男山」を痛飲。
彼が今取り組んでいる「日中交流」について、熱く語ってくれた。
早ければ定年前に、旧満州にわたり「撫順の奇跡」について
深く調べたいという。
「撫順の奇跡」とは、戦争裁判で一人の死刑を出さなかった撫順での裁判の事。
それを調べる事と生涯を養護学校教育に捧げる事が自分の使命という。
やっぱり、いつまでたっても彼には叶わないな。

僕に出来る事は、これからも君を応援する事だけだよ。
ヒロキ、貴様を尊敬するよ。

宮古はスピード感が違う

2011年07月27日 | 被災地から
FM岩手のラジオ番組「三陸きぼう海岸」の取材で宮古に行ってきた。
実は、震災後初めて宮古に入った。
これまで陸前高田から大槌までは、何回か出向いてきたが、
宮古は「宮古災害エフエム」がいち早く機能を始めたので、
僕の出番はないと思っていた。

宮古の海岸付近の被災地は、僕が知っている他の地域と違って
瓦礫の撤去などはかなり進んでいて、被災車両などを見ることはなかった。
また、かろうじて流失を逃れた被災家屋にも人々が戻っている。
おそらく一階部分は浸水したと思われるが・・・・。
ただ・・・磯鶏地区にある温泉施設「マース」やコンビニは、
今も無残な姿をさらしている。
写真は、被災したコンビニの建物跡・・・・。あずまや状態だった。

番組では、宮古で水産加工品の製造と販売をする「さねばね本舗」の
近藤和也さんを取材する事になっていたが、
その近藤さんの事務所が、なんと宮古災害エフエムのスタジオの隣。
どうやら近藤さんも放送を手伝っているようだ。

取材時間までの間に宮古災害エフエムに挨拶しに行くと、
事務局長の佐藤省次さんが応対してくれて、これまでの経緯について伺った。
コミュニティ放送開局を目指して進めていただけに対応が早かったという。
その辺は、宮古FMの発起人である橋本久夫さんから電話で聞いていた。
しかし・・・
事務所機能といい、スタジオ設備といい、かなり充実していた。
また放送免許申請者が宮古市長とはいえ、「みやこコミュニティ放送研究会」が
運営の全てを担っているということが放送のクオリティを維持している要因だろう。

その後、この研究会の会長であり、スタジオがおかれている陸中ビルの
オーナー会社の社長である伊藤敏さんと話したが、
伊藤さんは放送局の経営的なことに関心が高く、
奥州エフエムの料金設定や損益分岐点などについて質問を受けた。

確かに、向こう三年間は災害放送として運営する事は可能だが、
その後に正式なコミュニティ放送局を開局運営するのは難しい。
しかし、
あくまでも純民間放送を目指す彼らなら、きっとこの難局を越えられると思った。

あいにく市議会議員でもある橋本さんは忙しく、お会いする事は出来なかったが、
次回の宮古取材では事前の連絡を取ってあって話したいと思った。

「さねばね本舗」の近藤さんも震災後、ボランティ・スタッフとして
放送運営を手伝ってきたという。
この「さねばね」とは、標準語なら「やらねばならぬ」という意味の
東北地方の方言だ。
小さな会社ではあるが、「もったいない」という精神で、
今まで捨てられていた「鮭の内臓」を加工して「鮭ホルモン」なる
水産加工食品なども製造販売するユニークな会社だ。

事務所や工場は、藤原埠頭にあったので、当然のように全壊。
しかし、賃貸物件だったので彼には1円の補償もなかった。
それでも5月の連休明けから、再開の準備を始めて
最近ようやくネット販売を再開しているという。

興味のある方は、下から入って見てください。

  さねばね本舗

彼を紹介する「復興の息吹 三陸きぼう海岸」は、
7月29日(金) 午後2時45分から55分まで。

  Radiko復興支援プロジェクト で!!!

「はじめた方」を紹介してください。

2011年07月21日 | 被災地から
FM岩手のラジオ番組「復興の息吹 三陸きぼう海岸」では、
復興に向けて勇気を出して歩き始めている方々を紹介している。
第1回放送では、「復興 陸前高田うごく七夕まつり実行委員会」
のメンバー三人のインタビューを紹介した。
明日放送の第2回では、釜石でキッチンカーによる飲食店を再開した
焼鳥居酒屋「和っつ」のマスター福士達也さんを。
そして、来週は宮古で食品加工の製造から販売をする
「さねばね本舗」の近藤さんを予定している。

その他にも何人、何組かの個人や団体、会社が候補として
考えているが、同様の番組をAM放送のIBC岩手放送のラジオでも
放送している。
僕達の番組としては、できれば新聞などでまだ紹介されていない
復興に向けて「何かをはじめた方」を丁寧に紹介していきたいと
考えている。
そこで・・・

このブログを読んでいただいている方にお願いです。
貴方が知っている「はじめた方」「はじめている方」、
「はじめようとしている方」を一言コメントで結構です。
紹介してください。教えて下さい。
よろしくお願いします。

この番組をはじめるにあたり、FM岩手の久慈支局、釜石支局、
遠野支局からも情報を集めてもらったり、奥州FMをやめた塩竃一常君が
手伝っている大船渡災害FMや陸前高田のNPO法人(申請中)の
「陸前高田 創生ふるさと会議」からも情報を寄せてもらっているが、
どうしても沿岸市街地の情報が多いようだ。

洋野町、野田村、田野畑村、普代村、岩泉町、山田町などの
町村部でも「はじめた方」「歩き出した方」はきっといるはず。
そんな方、漁協などの団体、自営を含めた会社など
是非紹介してほしい。どこまでも取材に行く。

そして、写真の彼女がこの番組の案内役でパートナーの
樋田由美子さん。元IBC岩手放送のアナウンサー。
僕の一歳下だが、ご覧のとおりまだまだ若い。
数年前に元総務大臣の増田寛哉さんが岩手県知事時代に
増田さんがパーソナリティを務めたラジオ番組を
彼女とのコンビで一年間制作し放送したことがある。

今回は久々のコンビ復活・・・という事になった。
明日の放送も是非、オンタイムで聴いてほしい。


Radiko復興支援プロジェクト

上から入れます。

釜石キッチンカー居酒屋「和っつ」好評営業中!

2011年07月19日 | 被災地から
FM岩手の災害復興支援番組「三陸きぼう海岸」、
第1回の放送を無事に終え、そして第2回放送の取材のために
18日の海の日に盛岡内丸の緑地公園に行ってきた。

この日、「僕たちのリ・アース フリーマーケット 内丸海の家」という
イベントが開催され、ここに釜石の焼鳥居酒屋「和っつ」のキッチンカーも
参加するということでお邪魔してきた。

とはいえ、午後4時まで営業するということなので、
飲食ブースの忙しい盛りを過ぎる午後2時過ぎに伺った。
おりしもステージでは、RYUDENのライブの真っ最中だったので、
そのステージが終わる2時半に話を聞いた。

何でも・・・
震災の2日前の3月9日に「開店6周年」だったそうで、
地元の仲間たちが開店6周年を盛大に祝ってくれて、
さぁこれから7年目に向けて頑張ろう・・・と決意した2日後の震災だったとか。

このキッチンカーでの営業は、6月17日から始まり、
釜石市内各地で好評だと、釜石支局のスタッフから聞いていた。
そして、マスターの福士達也さんは、全国の飲食店仲間から贈られた
支援の「包丁」や調理器具を被災地の料理人たちに贈る活動をしている。
「料理人なら包丁一本あれば、いつか営業を再開できる。」とキッパリ。

このインタビューで、またしても本物が放つオーラを感じた。
焼鳥居酒屋「わっつ」の営業場所や営業案内、
更にはマスターの日記は、下からは入れる。

焼鳥居酒屋「和っつ」マスターのブログ

そして「復興の息吹 三陸きぼう海岸」の第2回放送は、
7月22日(金)午後2時45分から、下の
Radiko復興支援プロジェクトで「FM岩手」サイトからオンタイムで聴ける。


「復興の息吹 三陸きぼう海岸」というラジオ番組

2011年07月14日 | 被災地から

被災地支援と被災地で元気に復興に向かおうとしてる方々を紹介する
ラジオ番組が福嶋、宮城、岩手の各県で今月から始まった。
(またはこれから始まる)
内閣府が提供するもので、岩手では既にAM局のIBC岩手放送で
始まっており、FM岩手では15日の金曜日から、
毎週金曜日午後2時45分から55分までの10分番組で放送。
この番組の制作を僕が担当することになった。
その依頼があったのは、先週の事。

そこで、先週末に陸前高田の福田さんに連絡を取り、
第1回の放送は、陸前高田で恒例の七夕祭りをなんとか開催しようと
懸命に取り組んでいる「うごく七夕まつり実行委員会」を取材する事になった。

こんな時に祭りか・・・という声もあったそうだが、
そもそも陸前高田の七夕まつりは、新盆に行なわれる鎮魂の祭りであり、
そういう意味でも今年は是非とも開催したいと決意したという。
しかし「けんか七夕」の山車4台、「うごく七夕」の山車13台のうち
11台全て流され、残った2台の山車と奇跡的に見つかった1台の
計3台の山車を祭り関係者有志で動かすという。

詳細は、15日午後2時45分からの番組で!
下をクリック!!

復興の息吹 三陸きぼう海岸 Radiko復興支援プロジェクト


番組へのご意見、ご希望、ご感想なども是非コメント下さい。
よろしくです。

写真は、12日に取材に行った際に実行委員会の事務所になっている
プレハブ前から見た陸前高田の夕景。
見慣れたとはいえ・・・・言葉も無い・・・・

ご支援に感謝します。

2011年07月11日 | 被災地から
最近更新が遅れがちで、すみません。
様々な新しい動きもはじまってきましたので、
随時、更新を怠りなく進めていきたいと考えてます。

また、誠に稚拙なブログですが、いつもご覧頂きありがとうございます。
このブログで、4月22日に、恥ずかしながら皆さんに
権ぞーへのご支援をお願いしてまいりましたが、
その後ご支援についてのご報告が遅れておりました。
誠に申し訳ありません。

4月22日のお願いにたいしまして、以下の方々からご支援を頂きました。
心から感謝申し上げます。

【ジャパンネット銀行】
サトウ ユキヨシ様(2回)
タカハシ ヤスシ様
スギヤマ シンタロウ様
イワブチ タク様
アラマキ テルヨ様
興和商事㈱ 有志の皆様

【ゆうちょ銀行】
川崎 勉様
福嶋 英男様
飯田 俊様

以上の皆様から 計102,000円のご支援を頂きました。
頂いたご支援は、4月25日以降、奥州市から沿岸各地への
交通費として使わせていただきました。
本当にありがとうございます。

引き続き、これからも陸前高田、釜石、大槌を中心に
支援活動を続けてまいります。
甚だ厚かましいお願いではありますが、
これからも権ぞーのボランティア活動支援のための
カンパ&援助をお願いします。

【ボランティア資金カンパの振込先】

■ジャパンネット銀行 本店営業部 4435314

■ゆうちょ銀行 記号番号18320-12914061

    口座名義人 カンノ ヨシヒコ


何卒よろしくお願い致します。

支援物資のお願い

2011年07月08日 | 被災地から
陸前高田の「創生ふるさと会議」副理事長の福田利喜さんのブログで
知ったのだが・・・
これから本格的な夏に向けて、学校施設が大変な状況になっているという。
以下に福田さんのブログを引用する。


陸前高田市の小中学校は、被災によって学校施設が使えなくなったところがあり、
3月に閉校した学校の活用や小学校への間借りなどに加え、校庭には仮設住宅。
体育館は未だに避難所・・・・・
学校の一部も避難所や、行政の様々な施設として使用中。

それに加え、大変な状況に追い込まれている。

それは、がれきから発生するハエや虫、そして臭いや粉塵である。

陸前高田市内の小中学校にはエアコンの設置は1台も無い。
自然の風で何とかなっていたのである。

しかし、今はハエや虫、臭い、粉塵から守るために窓を締め切って授業をしている。
暑くなってきた。真夏日も有った。

子供達に熱中症を発症させないため、そして集中力を切らせないで授業に
向きあわせる努力を学校側は必死である。
でも、物理的な熱さにはかなわない。

全国の皆さん、是非陸前高田の子供達のために、
扇風機・冷風機・空気清浄機をお願いします。

お問い合わせ、連絡は

  陸前高田創生ふるさと会議  090-8783-8705(担当:福田)

以上「福田利喜 田舎議員の活動日記」より


また、大槌「さんずろ家」の女将からは、
「夏用の衣服」特に女性用のモノが必要な状況になっている。
出来るだけ新しいものが求められている。
避難所から仮設住宅に移った方々が、ようやく落ち着いてみると
今着る服がないという現実に直面している。

「夏物衣料」についての送り先、連絡は、

大槌町「さんずろ家」台野純子さん
〒028-1101
上閉伊郡大槌町吉里吉里13-9-22
0193-44-2413

よろしくお願い致します。