おはようございます。
出版社にとって発刊の目的は、売れて儲かる。当時の私は大学の非常勤。企業人。フードコーディネータ資格取得に必修科目だった市場情報論の担当。講義用の教科書が必要でした。講義講演に板書は不要、板書は会議に必須と思っています。
受講生は女子栄養大学、文化栄養学科の3年生。多くは食品関係の会社就職を志望。ですから栄養と料理と同時に一般の業務に役立つ実践教育を目指し、創造性の開発を私は講義しました。もちろん大学院進学や、管理栄養士などの資格取得のお手伝いもしたつもりです。私も勉強になり、面白かったからです。
市場情報論には前回シリーズで説明した完全就職ガイドをまず教科書にしました。教科書作り2冊を経験し、この本を書きました。私にとって女子栄養大学用教科書の3代目。
先頭に書かれた文を転記します。
『本書の狙いは以下の3つにまとめられます。
1)本書は、若手社員が新規商品を企画する手法を学ぶための教科書です。言い換えれば、継続型の商品に役立つ手法は他の本で学べるので、あまり説明していません。
2)本書は、若手社員が創造性を開発するための教科書でもあります。創造性の開発を目指した模擬ゲームの教材として、本書を社内研修等にご活用いただけると思います。
3)本書は、情報技術市場の新規商品の事例がたくさん記載されている事例研究の教科書でもあります。学生や若い担当者が企業向け情報システムの基礎を勉強できます。』
この本は一般書店で売りたいのが出版社の第一義、1)、2)、3)の並び順にしました。出版した会社は講演会主催を別の事業本部が担当していました。でも、この教科書の有料講演会をしてくれませんでした。儲からないと思ったのでしょう。残念でした。早稲田、東大、日大などで、教授に呼ばれ、代行講義をしましたが。
本の記述は私の経験論、事実と思っている作法。初期段階の原稿は箇条書きではなく、平文で各項を書きました。説明が分かり難く、難しいと思い、箇条書き中心の説明に直しました。箇条書きは創造性の開発に役立ちました。当方にも学生にもです。
女子大を辞めるまでの3年間この教科書を使いました。評価は毎週の小テストと期末のレポート提出1回。小テストの題名は今日の要約、または説明に対する質問や感想など、短い4行の箇条書きをする、が毎回の小テスト。添削し評価をつけ、翌週返却。
レポートの課題は、売れるまたは儲かるコンビニ弁当の企画提案書でした。商品企画担当のレベルと言えませんが、皆さん楽しんで、面白いレポートを提出してくれました。ですから会社に必要な情報リタラシーは教えられたと自己満足しています。
今日はここまでにします。