創造性の開発 新規商品を企画しよう

新規商品企画の成功学
求むる所第一義
随時随所楽しまざるなし

広告依存が続く

2017-08-04 04:31:47 | Weblog

 おはようございます。

 第1章第2節の名称は、広告業務から脱却できるかサイバーモールでした。1994年末からIBMとアップルなどのコンピュータ企業とシティバンクなどの金融業を中心に、20数社が参加し共同で、インターネット上にコマースネットを開設すると会場でも評判になっていました。

 文字ベースの従来のインタフェース、CUIをベースに3位の地位を守っているプロデジー社は、IBMの文字がそこかしこに見える展示を大々的に行っていました。会場全体でもマルチメディアの言葉以上に、インターネットや、デジタルメディア、ニューメディアの言葉が目につきました。

 第一次マルチメディアの時代というべき、ビデオテキストやテレテキストがもてはやされていたニューメディア時代がありました。その経過を私はよく覚えていました。実はプロデジーはそのころ、IBMとシアーズなどが出資者になり設立され、パソコンのネットワークでは最も歴史がある会社、ユーザー層に伝統がありました。

 何でこんな話を書いているか、理由はこの協業事業はカタログ販売の大失敗の事例だからです。プロデジーのスタートと同時に、シアーズは売り場にある商品のオンラインカタログ販売サービスを開始しました。しかし電子的に商品を見るだけでは顧客はすぐに飽きてしまいました。

 展示会や業界紙には、シアーズはプロデジーの出資を引き上げるとの噂がありました。多分シアーズは今では本業も青息吐息です。この撤退も儲かりはしなかったに違いありません。これこそカタログ販売の難しさを示す事例でした。

 当時、私はインターネットサイバーモールの行く末が分かるような気がしていました。抜本的な改善策がまだ見えなかったからです。でも、今は色々な解決策が施行され良さそうな技術もたくさんあります。大手のインターネットのサービス会社はサイバーモールらしきサービスを中心に利益を稼いでいるように見えます。でもお金を頂いているのは商品を売りたい業者からの広告代、または運送代、または仲介料のように見えます。これが本業とは情けない。

 要するにユーザーのコマースは今でも中古品や危うい品物や限定商品や運送代行料などに限られていて、本格的なエレクトロニックコマースではないように私は思えて仕方がありません。このまま本格的なサイバーモール時代に突入するとは、昔者の私には考えられません。

 まとめです。節の名称は勇ましいですが、内容を読むとかなり悲観的、保守的だったと分かります。今でも当たっていると思います。今日はここまでにします。

 

 

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