創造性の開発 新規商品を企画しよう

新規商品企画の成功学
求むる所第一義
随時随所楽しまざるなし

読者はいない

2017-06-30 04:31:06 | Weblog

 おはようございます。今日も昨日の続きです。第三段落目。

 まず余談です。この本の節の文章、すなわちこの本の本文は三段落を基本としているようです。1行は32文字、それが文章だけで25行もあります。文字数が多すぎです。読む気がする人は少ないでしょう。でも書いた当時はこの文字数に圧縮するのは大変でした。ゴシックにしただけで必要な欄数が増えてしまい、毎ページ文字数を減らす必要がありました。後ろの方のページでは、すでに初出したページ数も記入したため、その都度文字数を減らしました。

 キーワードはデータベース、情報検索、要求条件でした。全部初出、しかも第二段落目でした。ですから今日の第三段落目は無くても論旨も構成も変更しないで済むはずです。それなのに8行も続けて書いたのはなんでやねん、と思ってしまいました。第二段落目だけのほうが良かったかと思いながら、次を読みました。以下がその文章です。

『本書はそのためのよい教科書になるよう、実際に役立つ、会社の業務に活用するという視点からコンピュータの活用法にアプローチできるようになるでしょう。文科系の学生でも、将来会社での実務に役立つ知識と、社会で役立つ知識を身につけることができるでしょう。本書は、単なる用語集でもなければ、活用ノウハウ集でもありません。知識を活用する方法を解説する意欲的な目標を持っています。新しいかたちの”パソコンの入門書をまず第一の目標”にしています。』

 賛同できる説明のようですが、この通りに考えて、本書の目標を達成できる人は学生にはまずいません。とても難しい話をあたかも簡単なことのように書いています。会社の仕事を経験した人でないと無理なことを言っているからです。アルバイトは下働きです。牛丼屋でアルバイトしたら牛丼屋の習慣を身につけてしまいます。それがシステム開発に役立つとは私には思えません。牛丼屋のシステムですら難しい。インターシップでは学生さんはまずお客様です。会社から見たら、優秀な人を集めるための募集活動の一貫にすぎません。この本は下働きも薦めていますが、それは将来、仕事をするうえでのチーム活動の大切さを経験するためです。

 日本の大学生では、工学部の情報系でも無理でした。今でも無理かもしれません。会社員はどうでしょう。当時、富士通のシステムエンジニアはパソコンなんて馬鹿にしていました。自分の経験に自信があるから、おもちゃのようなパソコンをバカにしていたのです。1億円のシステムの方が20万円のパソコンより価値があると思うのも無理からぬことです。

 ですから第三段落目は不要でしょう。おまけにこの本が想定している読者は極めて例外的な人のようです。先を見て、技術の進化を予想し、社会の変化を予想できる中村師匠のような人だけが評価してくれる本でしょう。彼が研修部隊を説得し、若手及び中堅システム屋の研修に採用したから教科書になりました。でもそれから、富士通は長期の回復期間が必要でした。回復したのはここ2代の社長になってから。富士通の社長数人が中村師匠の爪の垢を煎じて飲んでいれば、不調な時代はなかったかもしれません。組織はトップ次第だからです。結論です。この本は売れる代物ではありません。この国は馬鹿ほど出世するようです。南無大師金剛遍照。

 今日はここまでにします。

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技術とは何ぞや

2017-06-29 11:27:03 | Weblog

 こんにちは。今日は2節第二段落です。

『コンピュータに関する最も難しい課題は技術ではありません。パソコンの技術は、本書を読み、パソコンを使ってみれば、誰もがマスターできます。それに対して、自分がしたいことや、他人のしたいことを明確に定義することは、思いのほかに困難です。例えば、商用データベースから情報検索をするだけでも、その目的を正確に定義してシステムに対する要求条件を正しくまとめることは困難です。ですから、これができるようになれば、あなたはもうコンピュータのプロといえます。しかしそれには、深いレベルで技術の本質を理解している必要があります。知識はそれほど重要ではありません。その知識を活用する思考法と知恵がより重要です。そして業務や使用目的に対する深い理解も必要です。』

 この段落は概ね賛同できます。でも宣伝臭いのが気に入らない。まず技術を理解するために、本書を読み、パソコンを使えと勧めています。本書が悪いわけでなく、どんな本も読まなくても大丈夫。それを本書を読めと言っているから、宣伝臭く感じました。技術勉強の手段ですか。昨日も書いたように、パソコンは簡単に使えます。テレビショッピングで買えば、立ち上げからウイルスソフトの設定まで極めて安価です。それから使えば大丈夫。毎日電源を入れ、動かしていればエンドユーザとしては十分です。技術と言えるような知識など一般の利用者には不要です。パソコンの技術は奥が深く幅が広い。

 気に入らないのはこの論旨が、技術を学びたいと思えば簡単に勉強できる印象を受けるからです。パソコンの技術は難しい。狭い範囲の知識だけでなく、いろいろな領域にパソコンの技術は広がっています。ハードからソフトまで多岐にわたって必要です。心理学やシステム工学や説得工学、認知工学まで役立ちます。ひとたび読者がプログラム開発やシステム開発領域で仕事をする気になればもっと広い勉強が必須です。でも、技術は勉強できます。

 一方、高度な開発ノウハウである要求条件定義はどうでしょう。この文章もその必要性を強調しています。経験も手法の勉強も大事です。でもそれでは足りません。優れた要求条件定義可能なシステム開発者に若い時に、できれば新卒で丁稚奉公するのが一番の手でしょう。要するにデータ入力補助や資料コピーやアンケート調査のまとめや、エンドユーザーが本音で語ってくれる質問者の個性、ヒアリングの才能などなど。詰まるところ、できない人はまずできません。私は高校生で見た人はいません。小学生は皆さんそのような顔をしているのに。不思議です。学校教育が変かもしれません。

 結果的にほとんどの今の若者は男性でも女性でもこの業務をさせられません。チャンスさえ与えて貰えません。一生プログラマーで生きてゆくことになります。小学生の時は才能があった人なのにです。

 さてこれが何の問題か。プログラマーは80万円/月の経費が発注者が払う限界値でしょう。新卒程度の開発力では40万円/月程度かも。徹夜は必須。残業だらけ。それに対して要求条件定義は最低でも120万円/月は今でも受託業者はもらえるのでは。残業はなしにできるでしょう。この仕事こそ、成果主義、成果があれば会社に来なくても大丈夫。なお、技術者が貰える給料はその6割から5割程度がせいぜい。酷い会社なら三分の一程度かも。

 私は手取りで180万円/月でなければいやだと言っていました。能力不足で、文句ばかり言う私になど払うお客はありませんでした。私が笑って断るための手でした。でもこれは妥当な数字です。要求条件定義は良い給料をもらえる仕事です。この部分のこの節の説明は正しいと思えます。この段落に点数を付けるとすると、20年前なら優、でも今ならCで合格かも。甘いかも。

 今日はここまでにしますが、今日どんな仕事でも裁量労働制が増えています。だから小学校中学校で勉強する事が大事。良い顔になりましょう。

 

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実践から始める

2017-06-28 07:11:28 | Weblog

 こんにちは。今日は0章第二節。題名は『正しい基礎知識がパソコンを使いこなす第1歩』でした。

 この表題は正しそうだが変だと思いました。正しい基礎知識とは何だろう。文章の中に軽く出てくるなら構いませんが、表題にあるとは変でしょう。私は節と言えどもその文章の結論だと思っています。本の題名なら本の論旨の結論です。そういえば、この本の題名は不満でした。編集長の提案があり、私が妥協し、ついた名前でした

 第2節の説明です。『本書は、パソコンを道具として使いこなす必要がある人』を対象として書かれています。しかしすでに述べたように、マルチメディアの時代では万人が使いこなす必要があります。本書は必要なパソコンの常識をわかりやすく、しかも詳細に説明しています。読み進めれば、パソコンの知識と経験は、コンピュータがすみずみまで普及した明日の情報化社会で必ず役立つでしょう。』このようにその第一段落に書かれています。

 まだこの節には10行の第二段落と、8行の第三段落があります。本当に諄い論が書かれている本だと今は感じてしまいます。でも私がこの本を書いていた時も、その前のドキュメントシステムの本でも書いたはじめにもこのような論旨が書かれています。すなわちこの論旨を金科玉条のように信じていたのでしょう。売れないシステムを研究していた大学の研究者が言いそうな言葉だと、今の私は思いました。

 さて、どこが気に入らないかです。使いこなす、基礎知識、すみずみまで普及、パソコンの常識などのキーワードが曖昧です。使いこなすとはどのような使い方なのでしょう。毎日使うことなのか、数名の若手技術者の報告書をパソコンで校正するのか、日報をパソコンで報告するのか、添削するのか良く分かりません。基礎知識も何をもって基礎なのか。すみずみとは何ぞや。常識とは。全部じれったい言葉。すなわちこの文章は論なのです。私が昔も今も毛嫌いしているパソコンユーザ論なのだと思いました。

 今の私なら、さあWindows10を購入しましょう。壊れにくいパナソニックか富士通のパソコンが良いですね。ネットの契約は大手販売店でしましょう。一括で頼めたら負荷が少なく良いかもしれません。なるべく安価な利用料のサービス会社を利用するのが基本です。無料のサービスは危険があり、1年後に考えて検討したほうが良いかもしれません。

 パソコンなどサービス会社の設置した機器につなげばすぐに動くもの。メールとWebまでやってもらい確認すると良いですね。さあまずWebでサーフィンを楽しんでください。使いこなすのは先の先。知識などその先。システム開発しなければ知識など最少が良いでしょう。知識は陳腐化するからです。有り余る知識は頭をかたくするだけです。

 今なら、上等な文言に校正するでしょうが、こんなレベルです。実践から入り、Webを見る、インチキサイトにはアクセスしない程度。インチキメールは直ちに消す。どんな勧誘も受け付けない強固な意志。まず指導すべきはインチキに惑わされない心がけです。街を歩いている時と同じ。怖いのは甘い言葉。勧誘。学校も。下手をすれば、アダルトビデオのスターにされてしまうのが六本木の交差点。新宿でもロンドンでも、ワシントンでも欧州でも、かえって法令でその手の商売が許されている町の方が安全です。例えばドイツの飾り窓の街やラスベガスが。学校も通学も危険がいっぱいな、太陽の季節なのです。

 今日はここまでにします。

 

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嘘ばかり

2017-06-27 08:27:10 | Weblog

 おはようございます。

 第三段落です。『あなたはパソコンという機械にも、アレルギーを感じていませんか。それでは困ります。車社会では万人が車を運転します。『万人がパソコンを使いこなす必要があるのがマルチメディアの時代』です。コンピュータの専門家でなくても、今後は道具としてパソコンを理解する必要性が増しています。車社会では、誰もが車を運転して買い物にいきます。それと同じように、パソコンを操作して買い物をするのがマルチメディア時代です。マルチメディアが社会に及ぼすと期待される効果の1つは、紙の消費量増加に対する歯止めです。高齢者にとって、紙は重く、見にくい媒体です。到来する高齢化社会に貢献することが期待されています。』

 第0章第1節はパソコンとマルチメディアがキーワード。何もマルチメディアの用語を持ち出さなくても、代わりに情報社会か高度情報社会でも良さそうに思えます。なぜこのように諄い表現を使ったか不思議。そこで考えました。NTTはだめだ、毎度のことと思っていたはず。しかしアメリカのケーブルテレビの普及や先端事例、シャープのX1などのマルチメディアのテレビパソコンの成功事例がありました。X1後継機をUNIXベースで開発したいと会社に提案していた一団がいました。ソフトウェア研究所に優秀な技術者がいました。画期的な提案をし続けていました。当時窓際族だった私は、会社も馬鹿ではないだろう、やると思っていました。

 彼は2年間ほど色々提案。でもすべて塩漬け。彼はしばらく電子協委員会で活動、技術を捨て、故郷に帰ってしまいました。私の若い時を見ている様な気がしました。退社後メールをくれましたが、そのうち音信不通になりました。今はどうしているか、各社のIotやスマホの新製品を見るたびに彼のことを思い出してしまいます。

 諄い説明のもう一つの理由は私は窓際に定年まで大人しく座っていよう、女子大の非常勤講師の方が会社の仕事より面白い、と思って静かにしていました。でも、この本を書いていた当時、シャープと富士通の協業が業界の評判になりました。事業企画の仕事が私に来るかもと考えていました。私は、富士通の弱点をよく理解している。他にはシャープにいない。逆も真。シャープの弱点を知る人は富士通にいないと思っていました。

 かつて私も世話をした、当時は上司の研究開発責任者は私に依頼してくるしかない、布石として天下の中村洋四郎さんが期待しているこの教科書を書いている、と思っていました。その思いがこの段落に溢れていると思いました。実は如何に逃げようかもよく考えてはいました。それほど甘ちゃんではなくなっていたからです。

 富士通の優秀なシステム開発技術者はパソコンなどバカにしていました。中村さんが嘆いていました。傍流の傍流の部隊がパソコンを担当していました。かつての私の同僚が企画課長。彼の思考法は良く分かっていました。おまけに私を可愛がってくれていた元人事課長、後の富士通の副社長はパソコン部隊も責任担当。中村さんから勉強していました。

 この協業の結果です。毎度のことのようにシャープから破談を申し入れたはず。表向きはそうなっていなかった。先端のある市場で積極的に連携するとなっていたようです。アホらしい。

 今日はここまでにします。

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まさにはじめにの文章

2017-06-26 11:38:42 | Weblog

 こんにちは。昨日の続き、0章第1節第一段落の3行目の途中からです。確かにこの節はまさに私のはじめにの文章でしょう。何時ものことかも。代りばえがありません。

『都心の大型の書店や秋葉原のコンピュータ専門店に行けば、コンピュータの入門書が棚に所狭しと並んでいるのを目にしますが、それらを2、3冊てにしてみてください。ほとんどは、コンピュータの基礎知識を身につけていないと読みこなせない専門書です。表現は砕けていても、内容はかなりの”オタク用”です。専門用語を良く知っている専門家なら容易に読みこなせますが、そうでなければ、従来のコンピュータの専門書や入門書はわかりづらく、不満を抱くはずです。』

 校正したい表現もありますが、本の文章通り、そのままにしています。意味としては15年以上前では当たり前でした。でも、それから都心の大型本屋さんの多くは潰れました。大型パソコンショップなど、スマホの店に変わったのでは。本は目立つ場所にないのでは。時代は変わりました、と言うしかない文章だと思いました。歴史書を読んでいるような気分です。続いて2段落目です。

『従来、コンピュータを勉強するには、自分で本を読んで基礎を勉強し、それからコンピュータを実際に動かす必要がありました。そのためには、勉強するには、逆にコンピュータの専門用語を前もって知っていなければいけないという矛盾があります。パソコンの最新動向の本では、さらに専門用語が氾濫しています。誰もが、特に文科系の学生やオフィスの管理職は、パソコンの専門用語に辟易としていることでしょう。』

 ここで2段落目は終了です。パソコン時代もスマホ時代も少し言い方を変えたら正しそうな文章かも。でも、コンピュータ分野に限らず、医学情報や薬剤情報、また教育情報の分野だろうと今もなり立ちそうな論旨です。この論旨の通り認識し、分かりやすい専門知識が得られる大衆向けの本はあるか、私ははなはだ疑問です。流行の言葉や人気者の話でなら、年寄りの大衆には分かりにくい表現ばかり。売るためにわざわざそのように書いているようにさえ、時代遅れ人間はひがんでしまいます。今は本を知識を得るために買うのでなく、楽しい時間潰しのために買う時代なのでしょう。

 何時の時代も、易しく上手く表現するのは難しい。当たり前のことを難しく書くのは容易です。今は人気者が書き、握手会サイン会をすれば売れる時代、嫌な時代です。売れるから芥川賞をもらえる時代だから、無名の著者の良い本が売れない、本屋が潰れる時代になったのは不思議ではありません。暇つぶしの楽しむために本を読むなら、ネット情報で十分ですから。長生きはしたくない。南無大師金剛遍照。言えてしまいました。危ない危ない。(笑)

 後、9行ほどの第三段落が残っていますが、長くなりましたので今日はここで切りあげます。今日はここまでにします。

 

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先頭はマルチメディア

2017-06-25 07:02:58 | Weblog

 おはようございます。

 今朝は雨。お蔭で犬の散歩は不要でした。7時前には投稿できそうです。

 さて、昨日まで次はパソコン事情雑学事典の各章の先頭にあるそれぞれの概要を転記し、コメントしようと思っていました。まず0章が終わった所でした。でも昨日の私の記事を読んで気が変わりました。時間に余裕があったからか、転記の素を変えたいと思いました。

 何故なら0章自体が原稿の初期段階でははじめにの記述だったからです。この0章の内容を紹介し、部分部分に今の感想と当時の想いをコメントしたほうが面白くなるかもしれないと思ったからです。

 その第1節の節名は『マルチメディア時代のパソコンは車社会の車』でした。ださい題名だなとまず感じました。マルチメディアなんて今では死語ではないでしょうか。当時、周囲の同僚や部下はマルチメディアと言う言葉をよく使っていたように覚えています。ナプルプスなどが有望と言われ、NTTもマルチメディアの独自実験を武蔵野の研究所が中心となりしていた時代では。NTTの友人も研究開発評価をしていたようです。

 私はこの言葉は好きでなく、あえて避けていました。集中の思想自体が嫌いだったからです。イメージ処理を集中しては実現化は遅くなると思っていました。もっとも今のスマホやパッドの技術やWebサービスの技術があれば実現は可能かも。それでもアプリやコンテンツサービスに障害があり、一筋縄では行きそうにありませんが。

 当時、私はマルチメディアの言葉を避け、統合処理、イメージ処理、全文検索、知識処理などの表現を使っていたはずです。資料棚を後日漁ってみたくなりました。でも、私は企画のプロだったから、大衆が好きな言葉はマルチメディアだろう、と思って、この言葉を先頭に採用したようです。いい加減な男だから。

 先頭から1節の1段落を転記しようと思いました。何と1行32文字なのに、1段落目は10行。ありすぎ。読んでくれた人は稀でしょう。本を読むのが好きな編集長と著者の組み合わせ、おまけにこの本をとても評価し、新人教育に使おうとしていた中村洋四郎様は私より数段読書家でした。

 彼は私が本を一冊届けただけで、いろいろな本を紹介してくれました。何冊か頂きました。そんな人、だから読むのは何でもなかった。私も1段落は3行程度に抑えるようになりました。3行の言い切りを論旨に積み上げる。合計4段落程度しか読んでもらえない。会社の報告書も。自分が根気なく面倒だから、人のニーズが分かります。

 今日は先頭から3行転記します。『まさに本格的な情報社会が始まりつつあります。パソコンとの正しい接し方を身につけて、効率的に仕事をし、楽しく生きたいものです。そのためには、パソコンの正しい基礎知識が不可欠です。』本の1段落目は後7行も続いています。中身によらず、良ければよいほど難しい。これでは売れません。

 今日はここまでにします。

 

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情報化社会を読み解く

2017-06-24 08:55:00 | Weblog

 おはようございます。

 この表題はこの本の0章の題名、情報化社会を読み解くキーワードのコピーです。章のトップ1ページに書かれた章の概要は、ドキュメントシステムの本の概要とほとんど同じ論旨だと私は思いました。編集長も著者も対象市場も同じだから当然でしょう。

『これからの社会では、パソコンに関する正しい基礎知識が不可欠です。本書では、マルチメディアの現状や今後必要になるコンピュータに対する新しい考え方を、キーワードで詳細に説明しています。

 パソコンを道具として使いこなす必要がある人も、専門用語に慣れたコンピュータに経験がある人も、ぜひ本書を読んでほしいと思います。パソコンを得意とする人は、その知識をコンピュータ全体に広げていってください。

 本章は、特にパソコンを”食わず嫌い”している人におすすめします。パソコンやコンピュータにアレルギーを持っている人も、あきらめずトライしてください。』

 0章ははじめにの文章だった、何故ゼロ章があるかを思い出しました。私好みの長すぎるはじめにに編集長はダメ出し。これでは読者は本文まで読み進んでくれない。ドキュメントシステムの読者の評価から学んだのかもしれません。はじめにを1章と同じ書式に書き換えて、0章として独立させたい、と言いました。もっともと私も思い、書き直しをはじめました。

 はじめにの原文には、専門用語がたくさんあり、困りました。章ごと同程度数の節を設け、初出のキーワードは節ごとに3個以下に留め、各節の文の終りで分かり易く説明する、が編集方針でした。

 はじめにでは用語選択は気楽でした。後ろの章で初出するキーワードもありました。0章は読者のとっかかり。平明な説明をしなければいけません。0章はもちろん、専門用語のキーワードの初出の位置が変わりました。すべての節の文を書き直すことになりました。各ページデザインの美しさを考え、挿絵も修正しました。

 このようなまとめ方は他のキーワード集に見られない凝ったまとめ方。自信作だったからか、編集長は毎年の改版を私に打診してきました。でも、情報処理システム分野では新しい専門用語がどんどん生まれています。もう無理と言い、代替案として私は、完全就職ガイドや新規事業企画の成功学を提案しました。

 これらのあら原稿ができ、編集担当に電話した所、編集長が体調を壊し下血。出社していないとのこと。孫さんが使いすぎ。残業は毎月200時間以上だったろう、と私は思いました。その後、彼は1年以上休職し、後に気楽な担当として復職しました。下血の原因は不明でした。

 コンピュータも大衆化。ソフトバンクの編集方針も変わり、新編集長が私の担当になりました。それでも完全就職ガイドが出版できました。新規商品企画と事業の成功学は没になりました。専門書は売れない時代になりました。そこで私は複数の出版社に出向きお願いし、中村洋四郎さんの監修で、2冊に分けて出版できました。

 今日、情報化社会ではなく情報社会、もう真っただ中。パソコンをパソコンとスマホに置き換えたらこの説明はOKだろう。コンピュータの用語は情報処理システムに置き換えると良いかもなど、全体としては良い論旨と思えました。昔の私の文章も捨てたものではなかったようだ、久しぶりに自己満足できました。

 今日はここまでにします。

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情報用語の木構造

2017-06-23 13:16:32 | Weblog

 こんにちは。

 次のページから6ページの目次。読んで驚きました。とてもよく書かれている、編集長は大変だったろう、とても斬新な目次だと思いました。続いてキーワードの体系図のページがあります。中村洋四郎さんお気に入りの図でした。富士通のアプリの部隊を創った人がです。

 先端用語の勉強ができるように、とても分かりやすい、良い用語体系図になっていると思いました。この体系図は私がWWW登場前のUNIXの検索システム、Gopherを参考にして書きました。でも二度とやりたくない面倒な作業になりました。その他にも、この本制作で大変だった作業がたくさん蘇ってきました。私も苦労しました。編集長も大変でした。それだけ皆さんが苦労したからでしょう、無名著者の本もそこそこ売れたわけです。

 付言します。Gopherはテキストベースの情報検索システム、すなわち文字検索システムです。アメリカの大学の先端研究所で使われていました。全文検索を研究開発していた私はシソーラスや言葉の関係図に興味を持っていました。でも、Gopherは日本では流行りませんでした。漢字と平仮名とカタカナと英語が混在している言語だからでしょう。おまけに今はスマホやケータイなどの省略語がメイン。日進月歩で新語が登場しています。テキスト検索の進化を待たず、スマホの画像全盛時代に突入したようです。でも、今はAIの知識処理の時代です。検索エンジンの研究を手抜きした付けが日本に及んできたように私には思えます。戯言ですが、当時私の研究部は全文検索で世界一だったかもしれません。何せ難しい日本語情報のベースだったから。

 専門用語の関係を表した木構造は情報検索に役立ちます。当時、構造が真っ当でシンプルなら、本質的に難しい日本語処理にも使えると思って概念体系や検索システムや全文検索システムを研究開発していました。情報システム開発用語の木構造をこの本で、私は一人で定義し、作りました。この本の売りの一つはこの木構造でした。賛同者は競合会社の中村洋四郎さんだけだったのが情けなかった。そしてしばらくして研究は没になりました。今でも残念です。以下にこの木構造のページ5ページのイントロ部分を転記します。

『用語理解のための体系図●索引

 このKey Words Mapは、本書で説明しているキーワードを専門的なレベルで理解するために、体系図としてまとめたものです。このマップのなかの1つ下の階層のキーワードを理解すれば、上位のキーワードをさらに深く理解できます。』

 この体系図は説明があるページ番号も併記されています。ページ数の変更はこのページの修正を必要になりました。完成までに、二度としたくないような大変な作業になりました。

 今日はここまでにします。

 

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雑学事典を切る

2017-06-22 09:34:32 | Weblog

 おはようございます。

 今朝、意気揚々と起きられました。棚から私の本、パソコン事情雑学事典を取り出し、中身を見ました。何とびっくり。この本には私が好きな、初めにの項がありませんでした。すっかり忘れていました。

 初めにに替わり、本書の構成についての項がありました。この項にかかれていた言葉。『本書は、パソコン分野を中心に、コンピュータの先端技術や市場動向、利用環境などを解説したキーワード集です。また、新しいコンピュータ分野への入門書としても活用できるよう、全体を以下のような7つの章立てにより構成しています。』

 次に0章から始まって6章まで、章の題名とその概要1行の簡単な説明があります。多分アマゾンででも検索すれば、この章立ては読めるでしょう。面倒ですので章立ての説明は今日は飛ばし、後日、順番に1章ごと概要を転記したいと思っています。章立ての次から書かれた文章に飛びます。

『各節の本文中には、そこでとりあげているテーマを理解するうえで必須の用語が、キーワードとして埋め込まれています。本文中では原則として初出のキーワードをゴシック体で表記し、本文に続くページにその用語の解説を掲載しています。また、すでに解説済みのキーワードにつては、その用語の解説ページを付記しました。

 本書では、用語の掲載順序に50音順などの形式をとっていません。用語を検索する際には、巻末の索引を利用してください。』

 長くなりました。今日はここまで、感想などは明日にします。済みません。年寄りは疲れやすいので。

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新シリーズの開始かも

2017-06-21 04:26:54 | Weblog

 おはようございます。

 最近の私の好きなことを思いつくままに書いてきて、一応、気が済んだようです。何を書こうか、朝起きて、しばらく書くものはなくなったかもと思いました。しかし、私の昨日の記事を開け、読んだら色々なことを思い出しました。今まで書いたのは十分の一程度、以前書いたようにまた新しい記事を書いてみようと思いました。

 私は自分が筆者になり最初に書いた本が、ドキュメント管理システムです。このブログにはじめにの部分を転載し、思う所を書きました。人の文章のようで面白かったからです。次は編者として筋立てと校正をしたUNIXの教科書、次がグループウェアの本でした。富士通の元取締役中村洋四郎さんにお願いされ、システム開発の新人教育用教科書、パソコン事情雑学事典を書きました。

 この本は中村さんお気に入りの本、2年ほど新人教育に採用頂けました。中村さんが隠れた営業をしてくれたからでしょう、私の本としてはそこそこ売れました。本の紹介はアマゾンの感想程度で私も過去にこのブログで紹介しました。

 私は以前したように、今度は雑学事典のはじめにを転載し、人の文章として良い点は褒め、悪い、間違っていたと思えた点を感想として加えてみようと思いました。これなら書くことに困りませんし、以前やった時、私がとても勉強になったからです。おまけに死にかけた身としてはこれこそ過去の振り返り、反省になると感じてもいるからです。

 今日は予告編だけです。明日から実践したいと考えています。今日はここまでにします。

 

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