創造性の開発 新規商品を企画しよう

新規商品企画の成功学
求むる所第一義
随時随所楽しまざるなし

急成長後の破綻

2017-08-03 09:58:05 | Weblog

  おはようございます。

 第1章の3節と4節に当時のパソコン通信業者とインターネットプロバイダーの競争に関する記述があります。冷静に読むとインターネットプロバイダー業界が勝利するだろうと予測できる記事でした。書いたのに読めなかった私。アホでした。

 プロバイダーの強みは価格、パソコン通信の強みはGUIとありました。そしてプロバイダー業者はIBMのような伝統企業から新興のベンチャー企業まで雨後の筍のようにこの市場に出現していたことが分かります。一方パソコン通信は全米の大手3社が独占していて、中でもAOLが回線接続からコンテンツ販売まで手掛けだし、圧倒的な強みを示し始めていました。

 当時、必ず起きる、技術革新による市場の覇者の世代交代が起きる条件がそろっていたと良く分かります。AOLは自社のサービスを自社のインターネット接続で殺さなければいけなかったのです。価格破壊で。売れるから価格はポジティブフィードバックで下がります。ジャイアンツもしかり、奢れる者は久しからず。

 インターネットが普及すると、アクセス事業、ホスティング事業、コンテンツ事業の3つの分野それぞれで金鉱を見つける会社が出現すると私は本に書きました。AOLはその3市場のすべてにおいて、成功する、新事業に力を入れているからと思えました。アクセス事業では古参のBNNと提携し、企業向けと個人向け接続サービスを始めていました。

 コンテンツサービスについては、ネットワークシステム構築を手伝い、ECの新戦略を手伝う戦略をAOLは採用していました。業界予想では電子化情報の販売事業、コンテンツビジネスが将来一番伸びると予想されていたように思えます。

 以上は第1章第一節の概要です。以下にまとめます。説明は固有名詞を外せば、正しかったと言えそうです。しかし私はAOL恐るべしと中村師匠に報告しました。その後、AOLの会員数は増えても、最終的にすべての事業で失敗に終わったと言うべきでしょう。インターネットへの集中がおくれたのでしょう。NIftyもPC-VANも同じでした。やはり祇園精舎の鐘の声でした。誰でもでしょうが、不思議です。要するに継続事業に拘って新規事業を蔑ろにするのです。

 AOLの敗因を分析しなくても、AOLの破たんは予想できます。AOLはどうすべきだったか、分かります。結果論なら馬鹿で言えます。恥ずかしいからこれで止めます。

 今日はここまでにします。

コメント
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