おはようございます。
やっとンオンラインネットワークコンピューティングの第1章第4節、MSNがパソコン通信業者を革新に追い立てるになりました。この節の冒頭に書かれた一文は良いまとめと思いました。紹介します。
『マイクロソフト社は、Windows95をインターネットの最大のクライアントにする計画だ。パソコンプラットフォームの膨大なインストールベースと異常に高い占有率を生かし、ネットワーク戦略を展開している。MSNの最大の強みは、Windows95に組み込まれていることである。』
この節の項は私の好きな4項目箇条書き、題名を以下に示します。
・コンテンツも独占する野望に燃えるマイクロソフト社
・MSNの衣の下の鎧をパソコン通信業者は警戒
・目指す目的地はデジタル映像のオンラインサービス
・インテルは古い器に新しい酒を盛る
なかなか洒落た言葉を使っていると思いました。富士通のSE向け教科書だったので、張り切ってなけなしの知識を使っていると感じる文章。敢えて必要のない下手な古臭い用語と思いました。内容としては良い予測かもしれません。でも杞憂でした。マイクロソフトはコンテンツ市場で有力プレイヤーになれませんでした。
Windows95が発表されたとき、資源を食いすぎるOSでしたが、使い勝手がよく、ユーザー層が急拡大しました。新しいCPUがどんどん発表、Windowsの速度が遅い欠点も目立たなくなりました。パソコンのCPUを独占していたインテルが儲かり、ウィンテルの用語ができました。ネットスケープ社のブラウザーユーザーをマイクロソフト社は自社ブラウザーへの移行に成功しました。
マイクロソフトのパソコン市場制覇が不能になった理由です。ブラウザーのOSバンドルを商務省が訴えました。世界中の独占禁止法訴訟に悩まされたからです。マイクロソフト社は切り離しは技術的に不可能と抗弁していましたが、やむを得ずOSから切り離し、独立にしました。ネットスケープブラウザーも使えました。しかし、両者のブラウザーは改善競争のためか、不安定になりました。私も悩まされました。
改善投資に疲弊したのかネットスケープは次第に占有率を落としてゆきました。間もなく破綻し、他社に買収されました。でも、創業者はもうけたと私は思いました。他のソフト会社を起業し成功しました。アメリカの起業の成功確率は日本よりはるかに高いと思っています。インターネットの様々な市場で新興企業にチャンスが生まれました。
もしこの訴訟がなければ、ブラウザーもコンテンツもサービスもマイクロソフトの野望が達成されていたのかも。アンドロイドもなったかも。その他もろもろも。訴訟は良いタイミングだったと私には思えます。タラレバでは意味がありませんが。
今日はここまでにします。