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星・宙・標石・之波太(しばた)

星、宇宙、標石、之波太(しばた:柴田)をこよなく愛するサイト。

宇宙ゴミ除去実験中断

2017-01-31 23:16:09 | 宇宙
昨年の12月に打ち上げられISSへと物資を届け、先日28日にISSから分離した
宇宙ステーション補給機「こうのとり6号機(HTV6)」。
同補給機は分離後に宇宙ゴミ(スペースデブリ)の除去実証実験「KITE」を予定して
いたのですが、現時点では実験を中断しているという。
 
この実証実験は、700m級のワイヤー「導電性テザー」を展開して、電流を流すことで
ローレンツ力を発生させます。
このローレンツ力はスペースデブリのスピードを落として大気圏に落下させる効果があると
見られており、また2020年半ばにはスペースデブリに取り付ける人工衛星を開発し、
スペースデブリの除去を行うことを予定しているとのこと。
 
報道によれば、こうのとり6号機はワイヤーの打ち出しに失敗。
ワイヤーが伸びなければ電流も流せないということで、実験が中断されているのです。
また報道では、こうのとり6号機が大気圏へ突入する直前となる2月4日までは再度
ワイヤーの打ち出しを試みるとしています。

JAXAは、大気圏に突入する前のこうのとりを使い、スペースデブリの除去技術の
実証実験を行う。
地球の軌道上には、古い人工衛星やロケットの破片などの大量のスペースデブリが
高速で飛行しており、他の人工衛星やISSなどに衝突する恐れがある。
JAXAは2025年をめどに、スペースデブリに金属のひもをつけて地球の磁場との
相互作用で減速させる方法で、大気圏に落とす処分法の実用化をめざしている。
JAXAはこの技術の一部を実証するため、任務を終えたこうのとりを初めて利用し、
宇宙実験を行うことにしていた。

こうのとりは実験を終えた2月6日未明に大気圏に突入し、燃え尽きる予定だ。

スペースデブリは人工衛星やロケットの残骸。JAXAによると、地球の周りを
秒速約7kmで回り、10cm以上のものは約1万8千個ある。
ISSや衛星に衝突して被害を及ぼす恐れがあり、減らすための手法の開発が課題に
なっている。

旧NALの宇宙研究Gのメンバーが10年以上前から研究を始めていて、宇宙実験の
機会です。テザーの展開を2月4日まで行い、電流を流すことで「ローレンツ力」を
発生させ、人工衛星のスピードの落下確認に期待しています。