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絹本着色両界曼荼羅図御開帳

2015-01-16 23:23:44 | 之波太:柴田
広報しばた1月号に宮城県指定有形文化財「絹本着色両界曼荼羅図」の御開帳のお知らせがありました。



1月16日(金)午後1時~3時、西船迫の大光院にて行われました。
文化財保護委員として、この機会に見ておかなければと思っていました。

金剛界曼荼羅図(横158cm×縦130cm)


胎蔵界曼荼羅図(横175cm×縦129cm)
大きな曼荼羅図です。
「至徳2年表具」(至徳2年:1385年)と裏書きがあることから室町時代中期のものです。
昭和44年4月18日、宮城県指定有形文化財となっています。

御開帳は、年2回で1月16日と8月16日と決められているという。
8月の御開帳はお盆でもあり、多くの人が来ているという。
今日は、お客さんも少なくゆっくりと見ることが出来ました。
事前に、曼荼羅図、金剛界、胎蔵界などを学習してから望むべきだったと反省しています。
それとも、住職さんの説明の時間があったかは不明ですが。

曼荼羅とは、梵語のmandaraの漢訳で「悟りの境地に達する」との意味です。
仏教の宇宙観を諸仏によって整然と描いた図像画です。
両界曼陀羅は、金剛界・胎蔵界の2つの曼陀羅の総称です。

金剛界曼荼羅は、全体を成身会(じょうしんえ)、三昧耶会(さまやえ)、微細会(みさいえ)、
供養会(くようえ)、四印会、一印会(いちみんえ)、理趣会、降三世会(ごうざんぜえ)、
降三世三昧耶会の九会(くえ)から成る。
中央の成身会に主尊の大日如来を置き、その周囲に阿閃(あしゅく)、宝生(ほうしょう)、
無量寿(むりょうじゅ)、不空成就(ふくうじょうじゅ)の金剛界四仏を配したもので、
全部で412体の仏像が描かれています。

これに対し胎蔵界曼荼羅は、全体を中台八葉院(ちゅうだいはちよういん)、遍知院(へんちいん)、
持明院(じみょういん)、釈迦院、虚空蔵院、文殊院、蘇悉地(そしつじ)院、蓮華部院、
地蔵院、金剛手院、除蓋障(じょがいしょう)院など12に区画し、
中央の中台八葉院に大日如来を据え、
八葉部分に無量寿(むりょうじゅ)、天鼓雷音(てんくらいおん)、宝幢(ほうどう)、
開敷華王(かいふけおう)の四如来と、
観音(かんのん)・弥勒(みろく)・普賢(ふげん)・文殊(もんじゅ)の四菩薩を配したもので、
381体の仏像が描かれています。