食堂車

おはよ。

インナーチャイルドって、なんですか？

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この言葉を聞いて、突然ですが、子供のころのことを思い出したので、ご紹介。

いくつ頃のことか？すっかり覚えはないのですが、たぶん小学生の低学年くらいのことだと思います。

旅行好きだった父は、何かの折に家族を連れて、温泉地などへ出かけました。

たいがい特急電車で目的地まで出かけますが、当時の特急電車には「食堂車｣というのがありましたよね。

どこへ行ったのか、誰といったのかはまったく記憶がないのですが、なぜか、父と二人で向き合って食堂車に座っていたことだけが記憶に残っています。
（家族で行ったのかもしれないけれど、その記憶には、あたしと父しか出てこないのです）

父は必ずコーヒーを頼み、あたしはアイスクリームを食べています。
（半円球のバニラアイスクリームには、間違いなく、いつもウェハースが添えられていました）

ガタゴトと揺れる汽車のなかで、白い器に入ったコーヒーが何かの拍子にこぼれるのではないか？と、子供のあたしは少し心配しておりました。

そして、ピーンと糊付けをされた真っ白なテーブルクロスは、なにやらおごそかな雰囲気を見せていて、いい子にしていなくてはいけないのだなと、子供心にあたしはその空気を感じ取っていたものです。

いつの頃からか、新幹線の食堂車もなくなってしまいました。

あたしの記憶に残る食堂車は、進行方向左側の、父と二人だけの小さな席でした。