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アメリカと中国の2つの超大国時代に日本の立ち位置

2017年11月17日 | Weblog

常に第1位と第3位との同盟を意識し、同時に、問題別に第2位、第3位の連合を構築し、表面的にはボケて、「おもてなし外交」に徹することが原則である。軍事的には、まだ、アメリカの中国に対する優位は続く。政治的には、アジア・アフリカへの影響力では、アメリカ首位は揺らぎ、中国の優位性は急速に力を増しているので、アメリカが2位に転じたとき、中国のアジア・アフリカ外交力と敵対しない方がよい。国際貿易では、世界最大の輸入国であるアメリカとの関係が軸になるが、その点では中国がより優位な交渉権をもつという微妙な事実を無視できない。国際通貨では、日本円は完全な「中立」であるので、いつでも第1位と第3位の同盟には持ち込める余裕がある。

安倍政権は、当初は単純に「アンチ中国」、「親米」という2分法であった。しかし、地球環境問題、地域間の自由貿易圏など、アメリカが孤立主義を選択肢に加えたことで、中国と第2位、第3位連合が数的な優位を作れると判断しはじめている。この進化は大きい。というのは、現実は多元要素で成立しているからである。「価値観外交」で世界を2分法で理解すると、誤差が大きくなりすぎるからである。もつとも確かなのは、日本が「銅メダル」を維持することは、すでに国力の最大効果であるから、人口減少のもとで「国際性のある日本ブランド」として多様な異民族からも支えられる「国際日本の道」に立つことである。そこに「純化日本の道」(極右)を避けなければならない理由がある。このように分析すると、安倍政権から岸田政権への道筋は、世界史の回転軸から外れていない。

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