富山マネジメント・アカデミー

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労働の技能・熟練・判断力を総合した知識労働

2020年05月21日 | Weblog

人口論者は、常に危機感しか、煽らない。しかし、過去の豊富な労働人口は、安価な大量生産時代の遺物に廃棄物を載せてきただけで、高齢層が自然減する今後の50年は、一学年齢が男女50万づつキープすると、非常に均整のとれた国民国家となる。全員近くがITのツールを使いこなせるようになると、労働の技能・熟練・判断力を総合した知識労働を身につけ、社会全体のデジタルシステム化が可能となる。どの職業の分野でも、ロボット化が進み、不要な職種が増えていく。こうした変化の先にに行き着くためには、他民族の貧困層の移民労働への依存がたかまり、そこに、自国の非知識の労働者の就業機会を奪いというせめぎあいがある。その矛盾を最大化しているのが、アメリカである。中国は、伝統的に知識ある階級が、教育機会に恵まれない階級との矛盾を国内で解決するので、アメリカを追い越す可能性がある。しかし、中国の自国の伝統産業には、伝統から近代への連続性がなく、請負型の生産労働しかできないし、技術の独自化にも対応できない面がある。日本は、人口数がチジミながら、個々人のIT知識労働の質は高まるので、新たな社会的なシステムにより、少数精鋭のワンチームで、高度に発展する余地が大きい。この労働の技能・熟練・判断力を総合した知識労働が、GDP、GNPの最大化のカギになるという思想は、アダム・スミスの「諸国民の富」の序文に定義されていいる。学校教育は基礎、より大事なのは、就業者の自己啓発の教育への誘導である。


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