トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

移植に賭けたキジョラン

2021-09-24 | 蝶の食草園
 A株   B株 食草園内に植えたキジョランの生育が思わしくない。既に5年は経過していると思うのだが本葉2~3枚のままなのである。自宅に植えたキジョランも10年経過しても1m未満で花は咲けども結実せず、思い余って食草園内に移植したのだが、翌年には生育はしなかったものの結実したのだった。これは小生が手掛けたキジョランの文字通り最初の結果なのだった。しかしながら9月には全ての葉を落し枯れてしまった。お初の莢の扱いに困りS先生に相談したら「ツルの中の養分を種子の方に送る機能は残っている可能性もあるからそのまま観察」という判断で12月に莢が割れ種子が見えた段階で採種したのだ。
 その種を今春播種して二桁の発芽を得たのだったが「角を矯めて牛を殺す」「御母日傘」の結果、移植時期の誤りで全て水泡に帰してしまったのだ。
 斯様な前科があるので躊躇に躊躇はあったのだが、育たない場所で待っていても何も得られず、ここは移植して復活に賭けてみようと掘り取り・移植を決断したのだ。決行日は「翌日降雨」を選んで実施である。9月も後半でも34℃近い気温の日も出たから植え傷みは極力避けたい。

 移植場所は現在地より日当たりも土壌も良いエノキ林の端にした。エノキには既にS先生養成の苗を定植済みで比較のためカラスザンショウの根元に植え付ける。カラスザンショウも独特の強い香りを出す樹木なので誘蝶するに拮抗する可能性もあるのだが、それはそれとしてまずは活着を確実に行わなばならない。
 植穴を掘ったものの樹木の太根があって広く深くは出来なかったものの、とりあえずの植え付け穴には不足の無い大きさを穿つことが出来た。これに先立ち、孟宗竹の細断粉と昨年の落ち葉堆肥を半々づつ一輪車で運び植穴の土壌と混合し植え付け終了。当然ながら「水決め」して根を落ち着かせておく。

 掘り上げた二本の蔓を見れば一目瞭然、5年以上経っているにもかかわらず根張りが本当に少なかった。これでは日照不足もあり通常の生育は無理だったのだ。移植した位置は、まだ直射光が厳しいしポット養成しない植え付けなので北側の木陰にした。活着し生育を始めれば日当たりの良い方でも日陰の部分でも好きに蔓を伸ばせばよい。ただ今は光を求めて移植はさせたが半月程度は日陰が必要であろう。移植させられた上に直射光に晒されたのでは満身創痍の身には堪ったものではない。
 小生が払うべき注意は払ったから後は運を天に任せる、キジョランの生命力に委ねるしかない。

          

この記事についてブログを書く
« 今日のトンボ「喰って喰われ... | トップ | 今日のトンボ「クロイトトン... »
最新の画像もっと見る

蝶の食草園」カテゴリの最新記事