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徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

■ シルクスクリーン講座 10日目 色彩を活かす表現研究

2011年11月05日 | シルクスクリーンプリント講座

今回は
色彩計画、インクの調合に役立つ講義をおこないました。



色調、濃度、彩度、透明度・・・・
これらの要素を考えながら
色を作る、色を組み合わせる作業は
絵画の分野では基本動作。
ですが
写真からシルクスクリーンの表現に興味を持つ場合
なかなか難しい作業であるという事に
講座を進めるなかで気付きました。
(写真はカメラを通して色彩を獲得できますから。)
そこで
現在は色彩について
丁寧に解説するようにしています。





以下は
シルク同好会の報告です。



シルクスクリーンプリントでネガとポジの関係を考える取り組みを試しました。
薄地に濃色のインクで刷るとポジ画像
濃地に薄色のインクで刷るとネガ画像



こちらは
刷り損なったプリントを有効活用する提案。
画面の一部を切り取り
ポストカードとして仕上げるのはいかがでしょうと提案してみました。

記:徳永好恵

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大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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■ シルクスクリーン講座 9日目 紙とインクの研究から

2011年10月22日 | シルクスクリーンプリント講座


今年の秋からの講座は
基本動作を習得済みの顔ぶれのため
即、刷り研究に取り組みました。



まずは
十数種類の紙が配布され
それぞれの紙の特性を確認する作業から。



講師より紙の購入先についてなど
お役立ち情報の案内もありました。



次に
研究用の版の作成。



手際よく製版作業を終えた後は
さっそく刷り研究に着手しました。



様々な種類の黒インクで同じ図版を刷りました。
パソコンのモニター上では
画像の違いを確認できませんが
ベタ面の表情が微妙に異なっています。
今回は1色刷りですが
色が重なった時の透け具合も異なるはずです。

紙とインクの組み合わせで幾通りもの選択肢があります。
各自の表現に適する選択を研究するには
長い道のりが・・・。
講座内では研究材料を提供するところまで。
あとは個々に研究を進めていただきます。

記:徳永好恵

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■ シルクスクリーン講座 8日目 更なる表現を目指す準備 

2011年10月08日 | シルクスクリーンプリント講座


秋からのシルクスクリーンプリント講座では
表現性を高める試行に努めます。



まずは夏休み期間の制作の報告から。
その後
講座で取り組む試行のサンプルを見ながら
各自の制作スタイルに繋ぐイメージ作り。



授業後半は
次回からの実験に使用する判の原稿を作成しました。



シルクスクリーンプリント技法に携わる理由は皆さん様々。
各自の興味に沿った実験ができるよう
個別にアドバイスをおこない
製版原稿の準備に取り組みました。


記:徳永好恵


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■ シルクスクリーン講座 7日目 重なるディテール ・ 継続するチカラ , etc.

2011年07月09日 | シルクスクリーンプリント講座


この日は講座の区切りの日。
春から制作してきた作業の完成を目指します。





作業を見守る私は
細長い二つの帯の版が気になっていました。



グラデーションの下地にドローイングを加え
コラージュの断片のような版を次々に刷り重ねた結果


 幾つものパターンが仕上がり

複雑にオーバーラップするディテールからは



深遠な表現が生まれました。



TIPAでは幾つかのシルク本が
教科書的役割となっていますが
最近、注目している本がコチラ





上の作者のオススメ図書です。

次に紹介する取り組みは
シルクスクリーンプリントでの制作を
3年間継続してきた方の作品です。
これまでに制作した秀作を意識しながら
この後、どのように発展させるかが
現在の課題となっています。

シリーズとして完成させるには
作家の力量が問われるところ。
ぜひ一山越えてもらいたいと応援しています!

こちらは
“0”から“9”までナンバリングされたコースター作品です。
リバーシブルのデザインとなっています。

なぜ、ナンバリングされているのでしょうか?

“9”のコースターの上のカップを見て下さい。
持ち手が“9”の形です。

そうです!

持ち手部分が“0”から“9”のカップセットのための
コースター作品なのです。

私にはバウハウスのプロダクトデザイン課題のように見えました。


記:徳永好恵


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■ シルクスクリーン講座 6日目 それぞれの試作

2011年06月25日 | シルクスクリーンプリント講座

作品制作2日目。



作品をまとめる段階にさしかかった人にとっては
過去の作品との兼ね合いも考えながらの作業。



微妙な色の差異にもこだわり
最良の配色を検討されていました。



コチラは絵筆を持つ作業。
ドローイングと版表現を組み合わせる取り組みです。



複製芸術としての特性はさておき
モノタイプ(一点モノ)として
シルクスクリーンプリントでの表現研究に
意欲的に取り組む姿もあります。



次回で前期の講座が終了します。
これらの作業はどのように着地点を見い出すのでしょうか。
それぞれの試作の行方が楽しみでなりません。



記:徳永好恵

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■ シルクスクリーン講座 5日目 本格的に制作スタート

2011年06月11日 | シルクスクリーンプリント講座


TIPAの各講座では
受講生の進度にあわせてフレキシブルな対応を
心がけています。
しかし
毎回のお題はきちんとあります。

この日から
シルクスクリーンプリント講座は
各自で作品制作を進めます。

制作初日より
早々に4枚の新たな判を作成し
意気込む姿がありました。



細部を見ると・・・



風景写真を元にした版
下地用の版
ドローイングやモノの断片の版
これらの版を組み合わせて
どのような作品に仕上がるのでしょうか。
楽しみです。



最初は下地を刷ります。
グラデーションに挑戦。



色の馴染み方がそれぞれ異なる仕上がりとなりました。
このグラデーションの上に
何が加わっていくのでしょう。
乞うご期待。



この日
“混色ガイド”という
道具を持参された方がおられました。
色の配合割合を示すとの事。

私は
このような道具が存在する事を
知らなかったので
驚きました。



記:徳永好恵

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■ シルクスクリーン講座 4日目 版の組み合わせを学ぶ

2011年05月28日 | シルクスクリーンプリント講座

一通りの作業工程を確認した後は
いよいよ
写真原稿を用いる
シルクスクリーンプリント技法のみどころ作りです。



これまでの作品の流れで制作しながらも
更に進化を遂げるために
原稿作りの段階で
アミカケや二階調に変換する具合を慎重に検討します。

製版後は色の選定作業が待っています。
色相・濃度によっては
同じ版を使用しても、印象が異なる仕上がりとなります。





コチラは
ドローイングとシルク技法を組み合わせる実験です。
ドローイングによる様々な図柄の上に
写真画像を刷る予定との事。

今後の展開が楽しみです。





コチラはオプション作品。
日常に使用するグッズとして仕上がる予定です。
その用途はヒミツにしておきます。





この日から登場したシルク道具です。
通常はタオル干しとして利用するモノですが
乾燥ラックの代わりとして使うことにしました。
場所をとらないので使い勝手が良いです。
デザインもナカナカ良いです。



記:徳永好恵

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■ シルクスクリーン講座 3日目 刷り作業についての研究

2011年05月14日 | シルクスクリーンプリント講座


先日
受講生が作成した製版原稿データーに
幾つかの問題点がありました。
それは
図版の濃度について。

濃度はインクの色で調節する方法

原稿作成の時点で調節する方法があります。
そこに加えて
濃度とは関係ありませんが
アミがけをする時のドットの大きさも検討しなければなりません。

初めて体験する人には
深く解説せずに
決まった数値で機械的に原稿作りをしてもらいます。
しかし
なりゆきに任せるのではなく
完成予想図に沿った準備をするのは
一筋縄ではいきません。



原稿作りは
奥が深く、仕上がりの印象に影響する大切な作業です。

作業をお手伝いする私は
どう説明すべきか悩んでしまいました。
日々、研究ですね・・・。



さて、講座3日目は刷り作業についての研究です。



刷り版が完成しても
どの色で、どのような順番で刷るのか
その選択次第では幾通りの表現も可能です。



良いお手本となるのは、アンディ・ウォーホル。



彼の作品集を参考にしながら
様々な刷り方を実験しました。



表現内容に適する刷り方を目指して
これからも刷り実験が続きます。
日々、研究です。





記:徳永好恵


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■ シルクスクリーン講座 2日目 基礎の確認と実験

2011年04月30日 | シルクスクリーンプリント講座


この日は段取りよく製版を済ませ
早々に刷り作業に取り組みました。

「基本動作を確実なものにしたい」という希望が
受講動機にあった事に対して
講師の清田もえ子さんは
“刷り作業”の注意点を書き出し、丁寧に解説されました。



ホワイトボードに書き出された注意点は
すべて慣れた頃に忘れがちな事柄ばかり。

あらためてこれらの事を頭に入れて
動作確認をおこないました。

ベタ面を刷るなど、単純な作業ほど難しい・・・。
基礎訓練の大切さが身に沁みます。



コチラは
たくさんの実験道具を持参してこられた方の作業です。



スクリーンを通して刷るのではなく
絵筆を走らせるように
インクヘラで下地を作り





その上からランダムに画像を刷った実験作です。



下地のインクには金粉が混ざっており
表面が微妙にキラキラと輝いています。





次作の進め方についての打ち合わせです。
前進するための秘策を検討中。

どのような展開が見れるのか?楽しみです。





記:徳永好恵


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■ シルクスクリーン講座 1日目 はじめに・・・

2011年04月16日 | シルクスクリーンプリント講座


< はじめに >

現代は一昔前と比べると
気軽に印刷物を作れる時代になりました。
オフセット印刷
オンデマンド印刷
インクジェット印刷
など
印刷部数に適する選択ができます。

そのような時代に
何故に
シルクスクリーンなのか。

シルクスクリーンプリントは
美術史においては
複製芸術として位置づけられていますが
無制限に複製できるオリジナルなき複製術ではありません。

徳永写真美術研究所では
情報としての表現を追うのではなく
物質としての魅力に主眼を置く表現を研究しています。
そして
簡単・便利など効率面を優先することなく
技法の選択をおこないたいとも考えています。



シルクスクリーン技法を使用した作品では
1960年代に
アンディ・ウォーホルにより制作された作品群が有名です。
彼は当時の社会状況をテーマとするため
この技法を用いました。



現代
私たちが
この技法を使う意味とは?



そのような事を考えながら
本講座と向き合いたいと思います。

写真家のホンマタカシさんが
最近、シルクスクリーン技法による新作を発表されています。
その作品の意味とは?




今期は経験者の顔ぶれとなりました。
そのため
初心者を対象とする実習の予定でしたが
各自の受講目的に対応する内容に変更しました。



担当講師・清田もえ子さんによる基礎講義の後は
さっそく作品の構想についてディスカッションをおこないました。



授業後半は
製版原稿を作成する手順の復習をして講座初日を終えました。





記:徳永好恵


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