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徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

創作実験クラブ / あぶりだし:日常品で芸術する

2020年04月30日 | クラブ活動




身近にある日常品を用いて
あぶりだしに取り組みました。

各自
あぶりだしについて
予習し
あぶりたいものを持参。



柑橘系の果物
酢、塩、コカ・コーラ、
ヨーグルト・・・



リトマス試験紙で
酸度を測りながら
あぶってみました。

クエン酸、土、肥料は
水に溶かして実験・・・



予想通り
酸性の水溶液であれば
あぶりだしができることを確認。

その後は
創作活動に取り組みました。



酸性の水溶液での
あぶりだしの他・・・

食塩水での実験もおこないました。



あぶることで水分を飛ばすと・・・



結晶化した塩跡が浮かび上がります。



塩水で描く展開や
書への展開も見受けられました。

今回の実験をもとに
後日の更なる展開を期待して
この日の活動を終えました。





活動後の雑談タイムでは
作品制作に関わる
言葉使いが話題になりました。

「制作」と「製作」
「染織」と「染色」

発音は同じですが
漢字が違うと、意味が違うことや

「展覧会」と「展示会」
作った物を披露する意味では同じ。
では、何が違うのか・・・

などなど
部員の皆さんが直面した
体験談や認識の仕方について
話し合いました。

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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて
写真・写真表現・シルクスクリーンetc.
表現の研究活動をおこなっています。 

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創作実験クラブ / もんきりあそび:体験を深める

2020年04月06日 | クラブ活動



前回の江戸文化に触れる
もんきり体験から得た着想を
実践することに取り組みました。



取り組みの一端を下に紹介します。



もんきりした紙片を型紙として
シャツに型染めする展開があったり・・・



理系思考で
ゼロとイチをランダムに
入力した紙を準備し
ゼロの部分のみをカットしたり・・・



バインダーの穴あけ器具
グリッサーを用いて・・・



彫刻的展開や・・・



ライトを採り入れ・・・



透過する色や影を操り・・・



壁面への映写も・・・



スクリーンを作り・・・



変容する画像として・・・



動画展開も・・・



もんきりから
際限なく拡張する展開を
目の当たりにし
ワクワクし続ける私でした。

表現の前段階となる
創作の原点とは
このような体験の
積み重ねではないでしょうか。

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創作実験クラブ / もんきりあそび:江戸文化に触れる

2020年03月19日 | クラブ活動




2カ月間をおいて再開したクラブ活動。
まずは、近況報告から。

創作に関わることに限らず
様々な活動を報告いただきました。



上の写真は私の報告。
ルソン島での滞在話を報告しました。



「大阪洗浄」のロゴが入った缶バッチ。
これは写真洗浄の活動に参加された
クラブ部員さんの報告です。



今回のお題は「もんきり(紋切り)」
江戸時代に庶民の遊びとして流行しました。

日本の紋(家紋)は
平安時代から貴族や武士が家柄や地位を
表すために用いるようになり、
江戸時代になって庶民の間にも広がり
自由な発想でたくさんの紋が作られました。

それらの紋の一つひとつには
意味や物語があり、
江戸の粋や文化がつまった遊びです。



初日は既存の型紙を用いて
もんきりあそびを体験しました。



作業はとても簡単です。
折り紙に切り込みを入れて
広げると・・・



紋として成立する図柄が仕上がります。



科学技術を介する行為に慣れた
私たちにとって
今回のシンプルな行為のもんきりは
新鮮な体験として
認識できたのではないでしょうか。



次回は各自の興味に絞って
自己流で発展させます。



仕上がった図版は
折り紙のケースに収納して持ち帰り。
このコンパクトさ、魅力的です。

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創作実験クラブ / 藍染ワークショップレポート

2020年01月10日 | クラブ活動


徳永写真美術研究所は
大阪の下町
鶴橋に位置していますが
年に数回
大阪の郊外にて
活動をおこないます。



今回は
夏に2回にわたって開催した
藍の生葉染についてのレポートです。



藍を育て始めて4年目。
毎年3月に種まきをしますが
今年は前年のこぼれ種だけで
充分な藍畑となりました。

まずは葉の摘み取りから。



採集後
茎を取り除き、葉を洗います。



その後
ミキサーで葉を砕き
漉し袋に通して染液とします。



葉液は緑色ですが
空気に触れると青に変わります。
被染物に空気を含ませながら
葉液に浸し染色します。



布に糸を巻き付けたり
クリップやガムテープで
防染することで
柄を作る事も出来ます。



布地のほか糸染も・・・



染めた大きなシルクオーガンジーは
乾燥中、涼やかにそよいでいました。



それから・・・
興味深い染め物として
コチラ



エリンギの藍染です。



染色作業中は
手袋を着用する方が多いですが
日常生活に支障がない方には
素手での作業をおすすめしています。
藍染された手を数日間は楽しめます。





作業後は
BBQタイムを含む活動日も設定。
楽しいひと時を過ごしました。


<追記>



藍畑にて発見した
オオケマイマイです。

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創作実験クラブ / フォトグラム:体験を深める

2019年12月24日 | クラブ活動





暗室にて光と影を操り描く
フォトグラム2日目のレポートです。



前回の体験をもとに
この日は各自モチーフを持参。



2回目の暗室作業のため手際よく
それぞれの実験に励みました。



3時間ほどの実習でしたが
たくさんの制作物が仕上がりました。



その一部を紹介します。










上の円の中が気になりますね。
もう少し近づくと・・・



???
モチーフはコチラ




ますます
???

このモチーフが
シャーレに入った状態で
感光紙に印画されていました。



ちなみに
この黄色いモノは
モジホコリという
粘菌です。

実習後
創作実験クラブの部員4人は
シャーレを持ち帰り
自宅にて
粘菌観察をおこなうこととなりました。




コチラは私が育てている粘菌です。
アクリルトレイの中で
様々な図柄を見せてくれています。


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創作実験クラブ / フォトグラム:光と影を操り描く

2019年11月25日 | クラブ活動




創作実験クラブのレポートです。
光と影を操り描くフォトグラムに取り組みました。



まずは
絵筆を持たずに描く展開について
そして
光と影を操り描く事とは?
など
手を動かす前に講義をおこないました。



講義後は暗室に移動して実習。

フォトグラムは
写真の基礎として学ぶ場合が多いですが
創作クラブでは
光と影を操ることに集約して
手を動かしました。

感光紙にモチーフをのせて露光したり・・・



上の写真は
光ファイバーの光で描いている様子です。



露光後は
現像液→停止液→定着液→水洗
各工程を経て完成。



セーフティーライトが灯る
赤暗い世界を脱すると
光と影による絵画が新たな見え方で現れます。



作業後に成果物を検証して
感想を述べあいました。



この実験をナビゲートした私が
最も気に入ったのはコチラ。

光ファイバーによる光画です。
人が制御できない動きを見ているように感じました。

今回の体験をもとに
次回は応用編と続きます。


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創作実験クラブ / デカルコマニー:体験を深める

2019年10月14日 | クラブ活動


創作実験クラブ
2回目の活動報告です。

前回のデカルコマニーの体験を深めました。

この日は各自材料を持参して



それぞれの取り組みに励みました。



作業内容は
今年度のメニューに限らず。
昨年におこなったコラグラフ
取り組む方もおられました。



下の写真は
プレス機にワイヤーをはさみ
ラインを刻印したもの。



部活では
TIPAの作業環境で可能なことは
何でもお手伝いする体制です。



部活の成果はバインダーに綴り
アイディアソースブックとなります。
2年目の活動となると厚みがマシ・マシ。
(増し・増し)

きっと
今後の制作に役立つはず。



作業後は
それぞれの近況報告やいろんなお話会。



作品展示の報告であったり・・・



日常の気づきをまとめた
スクラップノートを開き
幾つかの話題を提供いただきました。


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創作実験クラブ / デカルコマニー・ストリング:偶然の中に必然を見出す

2019年08月30日 | クラブ活動


2018年度より
月イチ創作実験クラブとして
月に1回のペースで活動してきました。

毎回
新たな実験をご用意していましたが
月イチでは文字通り「実験」に留まるため
2019年度は実験をもとに
次の展開も期待することにして
隔週での活動としました。

今回のレポートは
新たな体制でスタートした
クラブ活動1回目の報告です。



ホワイトボードに貼られたものは
何だと思われますか?

フクロウの目のように
見えるものもありますね。

これらがどのように描かれたのか
順を追って紹介します。



今回は
紙・墨汁・糸が
描く道具となります。



紙に墨汁を落としたり・・・
墨汁を塗った糸を置いたり・・・



本にはさんで糸を引き抜きます。



すると!



糸の動きが紙に軌跡として残り・・・



左右対称の・・・
そうでない場合もありますが・・・



絵筆を用いずに描いた絵図が
出現します。



タコ糸、毛糸、ロープなど
糸の種類を変えたり
墨汁の扱いを工夫すると
際限なく何パターンもの展開が可能です。



この技法はデカルコマニー。
糸を使う場合は
ストリングと限定的に呼ばれることもあります。

偶然の中に必然を見出せる本技法は
様々な展開ができそうです。

部員の皆さんにとって
多くの気づきがあったようでした。

このような気づきが
表現活動の引き出しを
増やすことに繋がるはず・・・。
きっと。


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月イチ創作実験クラブ / 活動報告:コラージュと転写とファイリング

2019年04月24日 | クラブ活動







2018年度、最後の創作実験クラブのレポートです。



秋から手作業によるコラージュ
フォトショップによるデジタルコラージュ

画像を組み合わせることに取り組んできました。



今回は・・・



印刷物のインクを溶かして転写することに取り組みました。



溶剤を画面に塗布してこするやり方です。



こすり方でパステル画風にもなり
絵と写真の中間のような画面に仕上がります。



転写した画面に更にコラージュを施すなど
迷宮的合成世界に突入する方も・・・。
終わりがない制作方法です。



クラブ活動で仕上がった制作物はファイリング。
たくさんの成果が綴られました。



私が作った転写サンプルはコチラ



一年間、活動を共におこなったメンバーの集合写真。
私にとって大切な一枚となりました。



そして
夏におこなった藍染め体験の時に使った
藍の種をお配りました。
私の園芸活動の成果物であるカボチャと一緒に。


記:徳永好恵


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月イチ創作実験クラブ / 活動報告:コラージュ・デジタル合成と日常の創作活動報告会

2019年03月27日 | クラブ活動



前回同様に
手作業によるコラージュを継続しながら
今回は
撮影の工程を含めるコラージュに取り組みました。



まずは
自宅で進めたコラージュ制作の披露から。



言葉によるコラージュ展開もあり・・・



思考よりも先に
手が動いている?と思える展開もあったり・・・



皆さんの充実した自主制作を拝見した後
今回と次回に繋がる
コラージュの応用編を紹介しました。



コラージュ画面を撮影して
デジタル画像に置き換え



画像編集ソフトで更に合成したり・・・



転写液を用いて合成したり・・・

様々な手法の展開を紹介。



もちろん手作業による
物質感ある画面作りにこだわっても良し・・・



それぞれの手法で
コラージュの魅力を
更に深く体験していただきました。



講座終盤は個々の作品制作確認。
必須ではなく
随時、制作が進んだ方が提示します。



テーマを決めて撮影をはじめ2年が経過した段階で
そろそろまとめていこうと持参されました。



作品のステイトメントと照合しながら
皆でアレコレとディスカッション。
表現内容の核となる部分を抽出した結果・・・



半分くらいの枚数に集約。

最終的に30枚程度の構成となるよう
引き続き撮影に励んでいただくことになりました。


記:徳永好恵


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