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徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

美術研究クラブ / 7月:感性についての研究

2020年10月09日 | クラブ活動

長く教育の現場にいるなか
「感性の磨き方を知りたい」

繰り返し質問を受けてきました。

しかし
この質問に対しての返事は
なかなか難しく・・・

そこで
今回は「感性」についてを
お題としました。



エチエンヌ・スリヨの
『美学入門』からの抜粋

バウムガルテンは
精神の能力には
二つの水準があると考える。
・・・と記す
配布資料を読むことからスタート



その他、幾つかの資料と
国立国際美術館での
展示作品の解説を加えたのち
実習に取り組みました。



小一時間の制作を経て
仕上がった画面はコチラ



意識を変えて制作した本画面に対し
互いにコメントしあい・・・

翌月から北海道に引っ越す
メンバーを囲み
最後の記念撮影をおこない・・・

この日の研究を終えました。

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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて
写真・写真表現・シルクスクリーンetc.
表現の研究活動をおこなっています。 

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創作実験クラブ / 4日目 磁力についての様々な実験 & 他

2020年10月06日 | クラブ活動


磁力についての実験2日目の報告です。

この日
驚いたことが幾つかありました。


まず
同梱していた磁石の力により
2週間前に作ったスライムが
別物の形相をしていたことに驚きました。


この現象が起こる様子を観察しようと
分離中の変化を凝視しました。


その後
様々な素材を組み合わせ
その融合具合い
分離具合いを観察しました。

あるメンバーさんは・・・


針金モール造形に取り組まれていました。
この造形方法がユニークで・・・


ボタン磁石を用いて
モールの接続をされていました。

何度でも組み直しができ
ソコソコに強度もあります。


もう一つの驚きは・・・
実験最後に取り出された
ガイガーカウンター(放射線測定器)。

日常の生活空間でも程々に反応音がなり
大切そうに収納された物体からは
激しい反応音が響きました。

私にとっては未知なる測定であり
身体の感覚が
揺さぶられた体験となりました。

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創作実験クラブ / 3日目 磁力についての実験

2020年09月30日 | クラブ活動





上の写真、マジックではありません。

この日は
磁力についての実験に取り組みました。



子供の頃に誰しもが経験した
磁石遊びを再現しよう
そして
大人目線で楽しもうという
趣旨で取り組みました。



スライムに砂鉄を混ぜて・・・



変幻自在な変化を観察。



磁石を近づけると
スライム本体に飲み込まれたり・・・



まるで命を宿したかのような動きに
目を奪われました。

 




実習後はコロナ禍に
世間に浸透したZOOMにチャレンジ。



使い方は?
繋がるかな?
鏡像だよ!

・・・などと話しながら

至近距離で
あるクラブ員さんに
写真作品のプレゼンテーションを
おこなっていただきました。

ともかく何でも、やってみよう!
・・・と言う姿勢で
この日も
創作の源泉となる体験を重ねました。

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美術研究クラブ / 6月:レディメイドの研究

2020年09月28日 | クラブ活動

レディメイドの研究と題したこの日は
関係する資料文献の紹介から。



レディメイドというワードに
付随する資料はコレ!というものから
他の分野への派生も含めた
レクチャーをおこないました。



このクラブ活動は<講義+実習>形式
簡単な実習を含めて理解します。



平日夜間2時間の限られた時間ゆえ
テキパキ作業を進める事ができる
実習素材を用います。



台紙上に
それぞれの世界を構築し・・・



玩具の役割を脱した形で
新たな世界を誕生させました。



小さな世界ですが
視点を変えると建築物のごとく
そびえ立つ印象とする事もできました。



解体する事が前提の
ブロックエクササイズです。
最後は各自
記録写真の撮影に励みました。

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創作実験クラブ / 2日目 小さな世界の観察:無限に展開する観察

2020年09月23日 | クラブ活動



「小さな世界の観察」と題する
創作実験クラブ2日目の部活報告です。



この日の観察対象として
私が準備したものはコチラ



前回は顕微鏡を手作りして
観察することに取り組みました。

今回は
その観察結果を
どのように記録するか
このポイントに部員の意識が向き
予定になかった展開となりました。



前回の観察記録は
顕微鏡モードがある私の愛機
オリンパスTG4)で撮影しました。

今回は各自で記録を撮る方法として
スマホやタブレットの
カメラ機能で撮影が進みました。

上の写真のように
顕微鏡の向きを逆にし
カメラレンズに密着させ
撮影できることが判明し・・・



更なる工夫として
ある部員さんが持参した偏光板を用い
不要な反射を抑え・・・



ペンライトで
モチーフをライティングし・・・



観察物がより鮮明に
かつ
魅力的に見える工夫を施し撮影。



上のピンクのダルメシアン模様は
ミョウガの薄皮です。



次の展開は
ペットボトルのフードは不要ということで
ボトルキャップにガラス玉を付けただけの
シンプルな構造となりました。



更なる展開は
カラーフィルターを置き
画像に色付け・・・



最終的には
カメラレンズにガラス玉を貼り付け
モチーフを置くだけの
究極の観察となりました。



小さな世界の観察を終えた後は
見え方を変えることに興味が向き・・・



ガラス玉をレンズとして
湾曲する倒立像を観察する展開に・・・。

子供時代に夢中になった記憶が
よみがえったひと時でした。

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創作実験クラブ / 1日目 小さな世界の観察:顕微鏡を作ることから

2020年09月21日 | クラブ活動




創作実験クラブは
創ることに関心のある皆さんを
対象としたクラブ活動です。

様々な事情に意識を向けた
実験をおこないます。

この活動は
創作の源泉となる体験を
重ねる事となるはずです。
きっと。

2020年度の1日目は
小さな世界の観察に取り組みました。

導入として・・・
イームズ夫妻の映像作品を通して



マクロの宇宙からミクロの宇宙までを
いっきに駆け抜ける体験をしました。

その後は
ミクロの世界をのぞく実験に
取り組みました。



観察対象はタマネギなど。



タマネギを薄くスライスし
適宜、食紅で色付け。



小さな世界を観察するには
虫眼鏡や顕微鏡など
道具を介しての観察となりますが
本活動は創作実験ゆえ
観察する道具作りから始めました。



ペットボトルのキャップに
ガラス玉を取り付けただけの道具ですが



キャップの占め具合いの調節で
ピント位置を変えることができます。

この簡易さが曖昧さを生み出し
その曖昧さが豊かな視界を生み出します。









想像力を掻き立てられる
世界を見る事ができました。



実験後のコーヒータイムでは
コロナ禍での生活について等近況報告。

報告の中で
日常を撮影した写真を
ブック化されたものを拝見しました。



ブックはアイディアソースとして
活用できそうです。



ページをめくると・・・
昨年度の本クラブ活動での成果物
エリンギの藍染が!



それから・・・ある部員の方が
自家製の実えんどうと
ツタンカーメンえんどう
皆さんにプレゼントくださいました。
愛溢れるプレゼントに感激。



最後に記念撮影。


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大阪・鶴橋にて
写真・写真表現・シルクスクリーンetc.
表現の研究活動をおこなっています。 

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美術研究クラブ / 5月:模倣と創造の研究

2020年09月19日 | クラブ活動

2020年のTIPA講座、新たに開設した
「美術研究クラブ」の報告です。

月イチ開催、木曜夜間の2時間
先人に学ぶ姿勢で
美術史にのこる作品を研究します。
研究にあたっては
資料文献をもとにしたレクチャーと
簡易な模写や模造等
模倣するなかで理解を深めます。



第一回目のお題は
「描く・写すの研究」でしたが・・・
題材として採り上げる予定の展覧会が
コロナ禍ゆえ開催しなかった理由により
機会を改める事にしました。

そのような事情で
今回は「模倣と創造の研究」に変更。

「模倣なくして、創造なし」と記す
科学の分野での著作
「模倣と創造―科学・教育における研究の作法 」と

【まなぶ】と【まねる】を
組み合わせた造語【まねぶ】として
美術家・森村泰昌さんが執筆した
「まねぶ美術史」を参考に
その他、幾つかの参考書とあわせて
模倣と創造について考えました。



この日は
すすり茶をすすりながらの活動。
最後はポン酢で茶葉も食しました。

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創作実験クラブ / 実験ファイルの整理&・・・

2020年06月26日 | クラブ活動

2019年度最後の
創作実験クラブのレポートです。



この日は各自それぞれ
関心のある実験を引き続き
おこなうとともに
成果物のファイリングに
取り組みました。



2019年度は
“もんきり” と “あぶりだし”
の応用編が充実し・・・



あらゆる実験がなされ・・・



その成果を披露しあう場では
話が尽きることなく・・・



クラブ活動で仕上がる成果物は
紙に貼り込める形状でない事も多く
収納の仕方を工夫しながら
ファイリングして
活動記録集としています。



2018年の
コラグラフからスタートした
本クラブ活動は2年を通して
様々な実験を続けてきました。



その成果が
このファイルの厚みに表れています。



個人的に
まずは手を動かすを合言葉に
クオリティを高める方向ではない活動の
意義を実感できる段階となったことが
今年度の成果ではないかと
思っています。



最後に・・・
お茶を飲みながらの雑談タイムの際
画材についての話題となり
私のお気に入りの画材を紹介しました。



天然のみつろうで作られた
シュトックマー社の蜜蝋クレヨンの
触り心地、描き心地を確かめ
このクレヨンの魅力を紹介。

ホンモノの道具や材料を知る事は
制作に着手する以前の
大切な知識であり準備である事を語りました。

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創作実験クラブ / あぶりだし:体験を深める

2020年06月13日 | クラブ活動



あぶりだし2回目の報告です。



前回のあぶりだし体験を踏まえ
個々に材料・道具を準備して
実験を進めました。



あぶりだしの液としては
ミカンなど柑橘類が一般的ですが
今回人気だったのは
コカ・コーラ。



その他
塩水での結晶画も人気でした。
宝石のように
きらめく画面となります。



あわせて
あぶる紙を変える実験も・・・

前回の炭化実験でできた
炭を画材として使う実験も・・・

この日、最も驚いた展開は・・・



シルクスクリーンプリント実習で
写真製版したスクリーンを用いて
コカ・コーラ溶液にボンドを練り込み
インクとして刷る展開!



あぶってみると
予想通りの結果を得る事ができました。

それから・・・



引き続きもんきりを進める方も・・・



炭化実験の成果物を用いて・・・



ジョゼフ・コーネルが作り出す
ボックスアート的な箱も仕上がりました。





クラブ活動後
TIPAから徒歩3分の場所
歓談の場を設けました。
ゴーグルをつけての焼き肉会となり
盛り上がりました。

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創作実験クラブ / 火を扱う:炭化実験

2020年05月27日 | クラブ活動





今回はTIPA主宰者宅での活動レポートを記します。

創作実験クラブでは年に数回
自然に囲まれた環境で実習をおこないます。

今回は火を扱い燃やすのではなく
炭化させる実験に取り組みました。



手順は・・・
炭化させたい有機物を
酸素を遮断できる缶に入れて
熱を加えます。



実験のついでに・・・



畑から掘り出したサツマイモで
焼き芋をしたり・・・



濡れおかきを焼いてみたり・・・



落ち葉で焚火をしながら
炎を見つめる行為は
日常を忘れる時間となり
太古の人々と
重なる体験となるのかもしれません。



途中で熱の入り具合を確認すると
焼き芋は仕上がっていましたが・・・



炭化実験としては
更に熱をかける必要があると判断し



新たに素材を加えて
引き続き熱をかけてみました。



待ち時間に食べた焼き芋は美味でした。
落ち葉で焼く焼き芋は格別。

再度の熱入れの結果は・・・



レースは形状を保ったまま炭化。
缶の変色具合いも素敵です。



オクラはシャープなフォルムの
黒いオブジェとなりました。
いっぽう
柑橘類は肉厚だったので炭になりきれず・・・
更に熱をかけたいところでしたが
日没となり断念。





この日の実習を終えた後は
活動を共にするメンバーの
個展に向かいました。



創作実験クラブのメンバーは
写真に限らず
染織、理化学系を専門とする方を含むため
様々な視点からの質問が飛び交う事が常で・・・

その質疑応答のなかで
作品の理解を深めました。
とても楽しく有意義なひと時でした。



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