*資生堂の株価は下降気配だが、新社長を外部から招聘の発表は好感をもって受け入れられた感じ、社内登用では変えられない、という実感が強い!当面横這い?就任が4月以降では変わりようがない?百貨店の店頭でみる資生堂の集客レベルは極めて低い、特に若い年代への訴求性は、この10年来、低迷のままの感じ、
資生堂株価 1,636 前日比+8(+0.49%)

*資生堂顧問として1年間を過ごす、これまでも資生堂は繰り返し在庫過剰で商品整理を繰り返してきた、生え抜きでは抜本的な構造改革が出来ない、と言う見方が専門筋の評価、世界化の為ににも、外資系企業で10年のトップキャリアを持つ人材は適切であろう、前田社長はTSUBAKIの発売など功績もあったが、ベアエッセンシャル買収の責任者である、米企業の再生には外資系社長のキャリアは大きなプラスであろう、期待したい、
資生堂、社長に初の外部人材 、日本コカ、元社長、会長10年の経験、魚谷雅彦氏に、ブ構造改革を託す、
*日経、2013/12/25
資生堂は24日、マーケティング統括顧問の魚谷雅彦氏(59)が2014年4月1日付で社長に就くと発表した。前田新造会長兼社長(66)は6月下旬の株主総会後に相談役に退く。140年超の歴史を持つ同社で、役員経験のない外部の人材が社長に就任するのは初めて。低迷が続く自社ブランドを再生するため、日本コカ・コーラ元社長で飲料のヒットなどで実績を残した魚谷氏の経験に託す。
前田氏は健康上の理由で退任した末川久幸前社長(54)の後を受けて、今年4月に社長を兼務。来年4月1日付で兼務を解き、代表権のある会長専任になる。 「まさかあの人が。顧問として助言をもらうだけだと思っていたのに」。同日午後4時。記者会見と同時に資生堂の社内サイトに人事が掲載されると、東京・汐留の本社ではあちこちから驚きの声が上がった。 前田氏は「ショートリリーフ」を公言しており、1年で交代するとの見方が多かった。社内で挙がっていた後任の有力候補は、国内の化粧品事業を担当する坂井透取締役執行役員常務(57)や海外事業を担当する岡沢雄取締役執行役員常務(56)。いずれも生え抜きだ。
魚谷氏は01年に日本コカ・コーラの社長に就任。06年から11年までは会長を務め、缶コーヒー「ジョージア」をヒットにつなげた。前田氏に手腕を期待され、13年4月に顧問に迎えられていた。資生堂は08年のリーマン・ショック後、得意とする百貨店向けなどの高級化粧品が低迷。若い消費者が多いドラッグストアでは、花王やロート製薬などにシェアを奪われた。 魚谷氏は「エリクシール」「マキアージュ」「SHISEIDO」の主力3ブランドの刷新を任されていた。顧問でありながら販売子会社や専門店に足を運び、課題を把握するために現場の担当者の声に耳を傾けた。こうした仕事ぶりが次第に前田氏の好評価につながった。
「ぽっと入ってきた人に資生堂の文化が分かるのか」。後任人事の選定が本格化した今秋、前田氏は魚谷氏を社外取締役らで構成する「役員指名諮問委員会」に後継候補の一人に挙げたが、委員には否定的な意見もあった。 だが複数の候補にプレゼンテーションさせる中で、他の候補者に比べて「成長に向けたマーケティング戦略や熱意が明らかに違っていた」(前田氏)。最終的には委員会で全員一致をみた。
前田氏は社長兼務後、不採算のフランス子会社を最大のライバルであるフランスの化粧品メーカーのロレアルに売却する方向で協議を開始。今秋までに国内の小売店の店頭在庫を回収するなど、「負の遺産」の処理に努めてきた。
資生堂は国内の景気回復効果で14年3月期に4期ぶりの営業増益を見込む。次の課題は低下した自社ブランドの魅力を高め、国内の売り上げを積み上げること。魚谷氏は来秋、主力ブランドの商品や広告宣伝を全面的に見直して、回復基調を確かなものにする。
*こころを動かすマーケティング―コカ・コーラのブランド価値はこうしてつくられる 魚谷 雅彦 (2009/8/7)
*会社は変われる! ドコモ1000日の挑戦 魚谷 雅彦 (2011/6/16)
*魚谷雅彦、インタビュー
--「爽健美茶」、「No Reason」など、人の心を動かすようなコピーやアイデアはどこから発想がわいてくるのですか。
言葉は重要です。マーケティングの仕事のみならず、人生や家族間でも小さな言葉で雰囲気をよくしたり逆に傷つけてしまったりすることがありますからね。
日本は日本語も英語も日常にあふれていて言葉に恵まれた国です。特に広告の世界は英語だらけ。英語力をつけて言葉の引き出しを増やすことは必要でしょう。
発想は、考えに考え抜くしかありません。仕事としてやらされているという気持ちではダメ。問題意識をいかに持つかが重要です。ベッドの横にもペンと紙を置く。
たいてい夜思いついたものはつまらないのですが(笑)、クリエーティブなアイデアは机に向っていても出てきません。僕は思いつめている状況の末、朝シャワーを浴びたときに思い浮かぶことが多いですね。
社員に対しても、君らが作るんだぞと追い込みます。爽健美茶もジョージアの時も、24時間追い込まれたから、彼らは今までにない発想に転換できたのだと思います。
--マーケティングの責任者、CMO(チーム・マーケティング・オフィサー)のような職は日本に定着するでしょうか。
大手企業の経営者もなかなか理解してくれないのですが、企業がマーケティングの概念を“経営”としてとらえることが必要です。
マーケティングとは何かという質問に対し、アメリカ人経営者は企業経営そのものと答えるのに、典型的な日本の経営者は広告やプロモーションと答えます。ピーター・ドラッカーの「マーケティングとイノベーションは企業の柱だ」という発想のように広い意味合いでとらえてほしい。