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ヤクルト、ミャンマーに工場、雇用創出効果は販売と合計、通常企業の2倍

2014年07月10日 21時37分03秒 | thinklive

*ヤクルトレディの採用、教育、運営、制度は既に中国、インドネシアで経験済み、雇用の創出規模は工場の数倍、工場の成長と関数的に拡大する、現地政府にとっては政治的効果がキワメテ高い、その面でリスクは最小化が可能であり、國際市場での強み、中進国での規模拡大の加速化が可能、

*日経、2014/7/10 

 ヤクルト本社がアジアの新興国で事業を広げる。2015年前半にもミャンマーに乳酸菌飲料の工場を新設し、同国やカンボジア、ラオスの「新興メコン」での販売に進出する。中東進出も視野に入れ16年度までに海外の展開国・地域を現在の32から40以上にする。日本の食品・飲料業界で国際化に先行しており、「ヤクルトレディ」の訪問販売の仕組みを強みに「世界ブランド」への成長を狙う、

東南アジア諸国連合(ASEAN)の中では、1990年代初めに進出したインドネシアで「ヤクルト」販売量が1日あたり317万本と多い。国別の販売量では5位で、タイも6位と一定の成果を上げている。アジア戦略で空白地帯になっている「新興メコン」に早期に進出し、長期の成長に向けた足場をつくる。

 ミャンマーの最大都市ヤンゴンでは、この数年で飲料市場のブランドががらりと変わった。スーパーの商品棚はもちろん、道ばたに連なる地元の飲食店の冷蔵ケースにもコカ・コーラやペプシが行き渡り始めた。街頭広告で突出した存在感を放つのもコカ・コーラのロゴ。野外音楽イベントの協賛なども手がけて若年に浸透している。ミャンマー・ゴールデン・スターなど地場企業が立ち上げた独自ブランドが強かった市場が変わったのは、2011年春の民主化が契機。12年に米コカ・コーラが約60年ぶりに再参入した。だがヤクルトのような乳酸菌飲料では確立したブランドはまだない。 現地では冷蔵での配送や保管のインフラが未整備なこともあり、牛乳やヨーグルトを含めて乳製品の価格は高い。それでも健康や栄養に関心が高い中間層で購入者が増えており、ヤクルトは商機は大きいとみている。

 インドネシアでは現地女性の採用と教育を強化し、現在ヤクルトレディは5千人。「人口1万人に1人程度の体制が理想」(川端美博副社長)とみて、段階的に販売員を3倍に増やす。人口6000万人のミャンマーでは将来的に6000人規模が目標となりそうだ。

 主力品「ヤクルト」は販売価格はインドネシアが1本1500ルピア(約13円)、タイでは7バーツ(約22円)程度で現地製品と比べて安くはない。ミャンマーでの価格は未定だが健康への効用を接客を通じて訴える戦略だ。ヤクルト本社は今春策定した新中期経営計画で、16年度までに海外売上高を1500億円、営業利益を340億円にする目標。13年度比でそれぞれ26%、22%増やす。実現に向けて中国でも供給能力を高める。13年度の中国本土での「ヤクルト」販売量は、1日平均約380万本と前年度比3割増えた。需要増に対応し、今年14/3月に広州第2工場を稼働。6月には天津の第2工場が稼働し、さらに15年夏には江蘇省無錫で新工場も完成する。中国での供給体制を1日約900万本に拡大する計画だ。現在の日本での1日の販売量に匹敵する生産能力になる。中東のサウジアラビア、アラブ首長国連邦などに販売拠点を開くことも検討する。「アフリカ市場にアクセスする上でも重要な地域」(川端副社長)とみている。

 


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