米ファッションデザイナーのケイト・スペードさん(55)が5日、ニューヨークの自宅で死亡しているのが発見された。警察は自殺とみて調べている。
スペードさんは米女性誌「マドモワゼル」の編集長を務めた後、1993年に夫のアンディ・スペードさんとかばんブランド「ケイト・スペード・ハンドバックス」を立ち上げた。ハンドバッグなどアクセサリー類のほか、衣服や靴、宝飾品なども手掛けた。ファッション業界からは、スペードさんの功績を称える声が相次いでいる。
遺族は声明を発表し、スペードさんの死に際してプライバシーを尊重してほしいと話した。
「私たちはきょう起きた悲劇に打ちのめされています」「私たちはケイトをとても愛していたし、彼女がいないことをひどく悲しく思うでしょう。この辛いとき、悲しむ私たちのプライバシーを尊重してください」
「ケイト・スペード」のこれまで
「ケイト・スペード・ハンドバッグス」は完璧なかばんのデザインを目指し、1996年にニューヨークに初出店。現在は全世界に300店舗以上を展開する。
トランプのスペードをあしらった特徴的なロゴは、スペードさんの名前からとったものだ。明るくカラフルな模様をあしらったデザインも、ブランドのトレードマークだった。*Image copyrightREUTERS
スペードさんは2007年に自分の名前を冠したブランドを売却した。昨年には、米かばんブランド「コーチ」が24億ドル(2600億ドル)で買い取った。
その後、スペードさんはアンディさんと共に、娘の名前にちなんだ新たなブランド「フランシス・バレンタイン」を立ち上げている。スペードさんは2016年、「2つの世界を分ける」ために自分の名前を正式にケイト・バレンタインに改名。バレンタインは、スペードさんの祖父のミドルネームだという。Image Copyright @lenadunham@LENADUNHAM
独特な面白さと高級ゴルフクラブ――ナタリー・シャーマン、BBCニュース・ビジネス記者(ニューヨーク)
「ケイト・スペード」が世に出てから25年、この名前は特定の学生スタイルの代名詞となった。スペードさんは1993年にハンドバッグを発表した際、米紙ニューヨーク・タイムズのインタビューで、当時の財布のデザインは退屈で、自分は機能性と洗練、そして「ある種のスタイル」を求めていると話した。
明るい色使いとくっきりしたラインが特徴のデザインはたちまち人気となり、バーニーズをはじめとするニューヨークの高級百貨店に並ぶことになった。*いかにもアメリカ的な、率直で、素朴で大胆な、色使いが特徴的である、だが、変化野の可能性に乏しく、その課題は未解決であった、M.yano
1999年には米百貨店ニーマン・マーカスが同ブランドの過半数株を取得。ファッション業界におけるブランドの成長がこれで約束され、「ケイト・スペード」は郊外の高級ゴルフクラブ的な高級感から離れすぎず、独特の面白さも併せ持ったブランドとしての地位を確実なものにした。*(英語記事 Fashion designer Kate Spade found dead)
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